杉良太郎の代表作「新五捕物帳」のOP主題歌は「江戸の黒豹」である。えどのくろひょお〰と杉サマが絶唱するノリの良い、時代劇では珍しいアップテンポの曲調だ。
だがちょっと待ってほしい。我が国には豹は生息していませんの。それに黒豹は突然変異体でして、動物園でも入手が困難。江戸の世に見世物小屋で猛獣を見せることはあったそうですが、ホントに黒豹は居たのか?
吉宗公の時分、オスの象が長崎(出島)から江戸まで陸路歩行で連れてこられ、道中で帝がご上覧あそばされたことがあります。豹の歩行は現実的とは言えないが(象と違って人の言うこと聞きませんし、脱走したらエラいことになる)、檻ごと移動(人出が掛かりますけどね)という手段ならば、江戸まで連れてくること自体は可能かと。成金の商人がさ、南蛮とのツテから出島経由で入手して、そいでセレブ相手に黒豹が人間を襲う場面を銭取って見せたりてえなことがあったのかもしれませんよ。
町娘が黒豹に襲われんとする刹那、天井裏よりレオタ-ドを穿いた女忍者が現れる。黒豹を吹き矢で倒して(眠り薬が仕込んである)、煙玉を炸裂させ用心棒どもを蹴散らし商人の屋敷より脱出する。かげろうお銀ネエサマの独壇場ですわ(笑)。
妄想はさておき、江戸時代に黒豹が居た可能性はゼロではないが限りなく低かったと申し上げて差し支えないかと。杉サマ万歳(なんだそれ)!
新五捕物帳 OP www.youtube.com/watch?v=Z8z_XHUcOrE