先日、迷信の記事を書いた時、今は亡きおばあちゃんを思い出しました。
今日お話するのは、父方の祖母の事です。
私は大のおばあちゃん子。
幼稚園に入るもっと前から、一人で祖母の家に泊まりに行っていました。
父が 「淋しいからもう帰ろう」 と迎えにくるまで、帰ると言わなかったそうです。
そして、帰る時は車の後部座席に後ろ向きでリアウィンドウにかぶりつき、
お見送りしてくれてるおばあちゃんに手を振りながら、号泣していたとか。
人さらいになった気分だった と、父に聞いた事があります。
私の祖母は、生粋の江戸っ子でした。
小柄で弱々しそうに見えて、実は気が強くて偏屈で、そして粋な人でした。
冬は横座りで火鉢を抱えるようにして座り、キセルをくゆらす人でした。
その姿は、昔の時代劇でよく見た女郎屋(放送禁止?)の女主人のようでした。
祖母は、普通の人ではありませんでした。
今で言う、『 霊能者 』 ってやつです。 全然有名ではなかったですが。
好んで人を集めたりはしなかったし、自ら人に話すこともありませんでした。
それでも、誰かに伝え聞いて、地方から相談に来る人もいたようです。
もちろん、それでお金を取ったりする事はありませんでした。
おばあちゃんのその力は、子供の頃からだったそうです。
逸話はいろいろ聞きました。
「光の玉ついて行ったら長い階段を上った先にお寺があった」 という夢を見た。
次の日向かう先もわからず気の向くままにバスに乗って行ったら、
夢で見たのと同じ階段とお寺があって、お寺に入るとそこの住職さんが
「 お待ちしてました 」 と言って、手書きの古いお経の本をくれた、とか。
家が火事になって全部焼けてしまった。
ある日、新しい家の新しい仏壇を開けたら、見つからなかった仏像が
真っ黒にすすけた姿になって入っていた、とか。
今となっては本当かどうか確かめるすべはないけれど、
当時の私にとっては祖母の言うことは絶対でしたから、信じています。
その祖母も、晩年の10年くらいは痴呆症になり、病院にいました。
祖母が入院中に、祖父が亡くなりました。
気落ちしてポックリ・・・なんて事態を心配した私の父をはじめ家族は、
祖父の死をおばあちゃんには伝えませんでした。
ところが。
お見舞いに行った私の父に、おばあちゃんが言ったそうです。
婆 「 みんな元気にしてるかい? 」
父 「 お、おぅ。元気だよ。」 ← 内心ビクビクの父。
婆 「 家族が一人・・・。男が一人、減ってる気がするんだけどねぇ。 」
( ↑ その頃は既に、家族の名前や誰が家族かすら、怪しくなっていた。)
父 「 そんなことねーよ。へっ、へへへへ・・・。 」 ← 落城寸前。
婆 「 そうかい・・・。
・・・ お前、アタシに嘘ついてるんじゃないだろうね? ジロリ。 」
父 「 じゃ、じゃあ、オレ帰るからよ。 またなっ 」 ← 耐え切れず逃亡。
そして父は、こう言いました。
「 あの婆さん怖ぇんだよ。オレァしばらく見舞いには行かねーからな。 」
それから数年後、祖母の実の姉が亡くなりました。
アパートの2階の窓から転落した、事故死だったそうです。
そのときも、その死は祖母には伝えませんでした。
ところが、またまたお見舞いに行った父に、祖母が言ったそうです。
婆 「 こないだ、○○の婆さん(亡くなった祖母の姉)が来たよ。」
父 「 そ、そうかい? (来るわけねーよ、死んだんだから) 」 ← 早くもビビる父。
婆 「 あの人、相変わらずせっかちだねぇ。
来るときはそこ(ドア)から来たけど、
帰りは窓からピョンっと飛び降りて帰って行ったよ。ケラケラケラ。 」
( ↑ 痴呆症のため、言っている事の不自然さがわかっていない。)
父 「 ・・・・・・・・ 」 ← 言葉も出ず。
そしてまた、父は言いました。
「 オレァもう見舞いには行かねーからな。ヤだよ、おっかねぇ・・・ 」
そんな祖母も、もう十何年も前に亡くなりました。
今頃きっと、天国でおじいちゃんと○○のおばあちゃん(祖母の姉)と
可愛がってたハッチ(犬)と、楽しく暮らしてるだろうな。
でも、あのおばあちゃんなら、あの世とこの世を行き来することくらい
出来るんじゃなかろうか・・・。
ヤバイ。 こんなグータラしてたら叱られる・・・。
大好きだったおばあちゃん。
私の自慢のおばあちゃん。
いつか私がおばあちゃんたちの元に行った時には、
おばあちゃん同士になってるね。
そしたら、おばあちゃんが好きだったアワビのお寿司、食べようね。
おばあちゃんの奢りでね。
アワビのお寿司を食べるんじゃ、歯は大切にしないとな。
おばあちゃんは、最後まで全部自分の歯で、お煎餅でも沢庵でも、
なんでもボリボリ食べてたもんな。
今回も妙な終わりを迎える、私の思い出話でした。
こんにちわ~
祖母が煮る八つ頭は、真っ白で甘くてホクホクトロトロで、
本当に美味しいんです。
私もいろいろやってみるんですが、どうしても祖母のお芋には
なりません。近いんですが、何かが違うんですよね~。
寝る前に、教えて!ってお願いすれば出てきてくれますかね。
今度やってみよう・・・。
煮物の作り方、寝る前におばーちゃんにお願いしたら
もしかして夢の中で教えて下さるかもですよ。
ニャンコかわいいですね~。
我が家は犬が2匹いますけど、たまにはニャンコも
触りたいです。 じゅる
ふにふにもふもふしたいです。 じゅるじゅる
いらっしゃいませ!
お名前はsariさんのところで拝見してました。
今後ともよろしくお願いします
祖母にはいろんな事を教えてもらいました。
唯一聞きそびれて後悔しているのは、八つ頭の煮物の作り方。
どうやっても祖母が煮たお芋の味にならなくて。
ニャンコやらくだらない話やらのブログですが、またおいで下さいね!
申します。
おばあちゃん、とってもステキな方だったんです
ね~。
もし身近にそんな方がいらっしゃったら、お話を
聞く為に通い詰めたかもです。
それから猫さん達の画像や、ピンクのぷわぷわ
肉球には脱力致です。どんぶり飯3杯いけました。
ありがとうございま~す。
遠い場所に住んでいると、なかなか会いにいけないですよね。
私なんて、そう遠くもないのに、あまり行かなかったなぁ・・・。
もっと沢山会いに行けばよかったと後悔しています。
父は相当な悪ガキだったようですが、親(祖母)にいえないような
類のことは出来なかったでしょうね。
父がお見舞いに行った時に限ってこんな事を言うのも、きっと
父は単純で嘘がつけない性格なのを見抜いているからでしょうね。
manenyan様
大いに笑っていただいて結構ですとも!
実は私も父のうろたえぶりにかなり笑いましたから。
祖母がこんな人だったにも関わらず、私にはこれぽっちも
そんな力はありません。
金縛りにさえあったことがありません。
お婆様、お元気なうちに、是非是非会いに行ってください。
私ももっと会いに行けばよかったーと後悔しきりです。
梅様
梅さんもですか~
やっぱり子供の頃って、みんなおばあちゃんが大好きなんですよね。
必要以上に同情してはいけないって、私もそんなようなことを
よく祖母に言われました。
あと、墓地や事故現場などに行った時は、帰る時に振り返っては
いけないと言われました。
その場所を気にして振り返ってしまうと、とりつくことはなくても
ついて来てしまうからって。
天国でお寿司、食べたいですね~。
祖母は偏食だったので、あんまり食べられるものがないんです。
数少ない好物のアワビを、是非。
すなふにゃん様
そうですね、祖母が生きていた時は、もしも何かに祟られたりしても
おばあちゃんがいるから大丈夫!と思っていました。
でも霊感なんて微塵もない私には、いらぬ心配だったようです。
亡くなった今でも、見守られているような気がして心強いですね。
お爺様のお話、不思議ですね~。
でも、身内の霊を見た時って、全然怖くないって言いますよね。
怖くないなら、おばあちゃんに会いたいなぁ。
何かあった時に夢枕に出てきてくれる・・・
そんな事があると 力強いかも・・・。
そういえば、遠く離れた場所に住んでいたはずの祖父が深夜、電話の前で座っていた事があるんです。
たまたまトイレに起きて見つけたんですけど、見つけてすぐに電話がなり亡くなった事を知らされました。
お別れを言いに来たんですねぇ~ 不思議な事って世の中にはいっぱい!と思った瞬間でした。
実は私の祖母は、猫ママさんのお婆様のような凄い霊能力の持ち主ではないんですが、何度か霊障にあった経験があるんです…(汗) 原因不明で体調を崩し、体が食べ物を何も受け付けられない状態まで陥り、歩くこともままならなくなり、病院へ行ってもどこが異常なのか解らないと言われ続け困り果ててた時、半信半疑でお祓いを受けに連れていってもらったところ、嘘のようにその場で体調が回復して歩けるようになったそうです。『人の良さから深い同情心を持ちやすいために霊から頼られやすい体質』…とのことで、自らのそういう経験を踏まえてか、「事故現場や誰かのお葬式なんかでは、必要以上に可哀相だと同情してはいけないよ。」と、何度か祖母に言われたことがあります。
そして、母も昔、私の弟を妊娠中に霊に襲われたことがあるらしく、遺伝的な要素が関係しているのかは解らないけど、私もこれまでに説明のつかない不思議な体験を何度か経験しています。「ま、気にせんとこう~♪」って私は割り切ってますけど(笑)
お婆様と天国で一緒にお寿司…いいですね♪
最後はジ~ンときちゃって読みながら泣いてしまいました~
失礼ながら、既に大笑いして読んでしまいましたが。
凄いおばあさんだったのですね~
私には霊感というものが全く有りません。
一度幽霊というものにあってみたり、ものすごい勘にて宝を掘り当てたり、ダービーを当てたりしてみたいです。
カーチャンの祖母は数年前に亡くなりましたが、幸いにも私の祖母は存命中です。
もう10年近くあっておりません。
おばあちゃん元気にしてるかなぁ(元気らしいいんだけど)。
思い出しちゃいました。
猫ママさんのおばぁちゃんはすごいですね。
そんなにお見通しならお父さんも若かりし頃、悪さできなかったでしょうね霊を見るとは強い精神力をお持ちだったんですね。
きっと猫ママさんの後ろで見守ってくれてるでしょうね…
霊能者に、なりたいですか?
私は祖母を見ていて、ずっと「イヤだろうな~、そんなの」と
思っていたんですが・・・。
だって、怖いじゃないですか。
霊とか寄ってきちゃうらしいですよ。
ふむ、あの世に行ったら、自分で何歳の自分になるか
決められるんでしょうかね~。
仰るとおり、死んだ時の姿だったら、年寄りばっかりですもんね。
でも、おばあちゃんには私が知ってるおばあちゃんでいて欲しい・・・。
Natsu様
そうなんですよ、霊感が強かったんです。
親戚の人の法事で、私の隣の席が空いてたんですが、
「ほら、隣に座ってるよ」と言ってコップを置かれた事がありました。
怖いっつーの。
アワビ、祖母も私も大好物だったんです。
是非、ご馳走して欲しいです。
sari様
私にも霊感?!
でも、今まで一度も気配すら感じたことはないです。
私は怖いからイヤですね~。
そんな能力、なくて良かったと思います。
私のバランス異常は幽体離脱?!
セディア様
わぁ~、同じですね!
でも今冷静に考えてみると、子供が帰るのを嫌がって泣き叫ぶ
のって、親としては複雑な気持ちだっただろうなーと。
祖母が入院中に父に言ったことは、本人は自分の言ってる事が
よくわかっていないようでした。
わかっていないのに出てくる言葉だから、本当に見えているようで
怖かったと父は言ってました。
mokomama様
予知能力みたいなのはあってもいいかな~と思うけど、
霊感ですよ?!
幽霊が見えるんです。
私は怖がりなんで、絶対にダメですね。
祖母は、子供の頃、よく日本兵の霊を見たそうです。
そんなの見たくなぁい!!
そういえば、もう何年も歯医者行ってません。
たまには痛くなくても行かなくちゃダメですよね。
hiro様
うちの祖母も厳しい人でしたが、でも大好きでしたね。
昔の人が言うことは、ちゃんと聞かなくちゃいけません。
どうでもいいように思えても、大切なことなんだと思いますよ。
>猫ママさんも、大切にされるお婆ちゃんになってくださいね!!
お婆ちゃんに・・・なりたくないなぁ。
でも、どうしてもなっちゃうんですから、せめて可愛らしいお婆ちゃん
になりたいですね。
それにしても、不思議な霊感をもっていたんですねえ。なんだかウソ発見器みたい。
うちのばあちゃんはきびしいですよ~~。
いろんな事に注意をしてくるので結構大変です・・・
でも、大切な存在には変わりないですね。これからも元気なお婆ちゃんであって欲しいです。
猫ママさんも、大切にされるお婆ちゃんになってくださいね!!
私もそんな才能が欲しかったなぁ~
他人には分からなくて、自分だけ分かっているって、なんだか楽しいじゃない。
だけど、嫌な事も 分かるんでしょうね。
それは、やっぱり ちょっと困るかな。(^^ゞ
おばあちゃんに会えるのはず~っと先のことだけど、歯のお手入れは怠りなくね。
そして、私もおばあちゃんの家に居座り学校に行ってましたよ(笑)
そしてお母さんが迎えにきた時に泣き叫びながら抵抗していたそうです。
猫ママさんのお父さん同様人攫いになった気分と言ってました。
しかし、おばあさん霊能力者ってすごいですね!
色々当ててるし。
多分、たまに猫ママさんのお宅でくつろいでいるかもですよ
白雪さんの「天国は年寄りばかり」には笑っちゃいました。
その能力は気づかないだけで、猫ママさんも受け継いでいるんじゃないかな~、本人が気づかないから体の納める場所が決まらず、先日の「バランス」の症状が現れる、なんちゃって(笑
そんな能力があるって、いいのやら良くないのやら微妙ですね。
お寺のエピソードなんて・・・すごい!作り話みたい!!(笑)
あわびのお寿司をお祖母ちゃまのおごりでってところでしっかりと笑わせていただきました。
私はお婆ちゃん&お爺ちゃんに逢った事はないのですが、猫ママさんのお婆ちゃんの様な・・・霊能力者だったらイイなあ
てか私自が"そお"なりたい・・・
フト思ったのですが、今度会うときはお婆ちゃん同士なのですか???
いや・・・それじゃ天国お年寄りばっかじゃ~~ん★と(笑)
みんな若返って天国にいる・・・って方がイイかな、私としては