あみ自然再生ネットワーク・佐藤さん、茨城大学ノラボーイ&のらガール、元国立環境研究所の方、そして山中さんからお話がありました。
■毎日新聞
2015年05月30日
http://sp.mainichi.jp/area/ibaraki/news/20150530ddlk08040270000c.html
-社会-
いばらき魅力再発見:阿見町福田 茅葺き古民家 日本の伝統を伝える /茨城
牛久大仏にほど近い阿見町福田地区に江戸時代の茅葺(かやぶ)きの古民家がある。地域の住民らでつくる「あみ自然再生ネットワーク」(佐藤征男代表)は保存のための議論を続けている。
古民家は隣に住む山中家が代々所有している。屋根は4方向に傾斜する寄せ棟造り。茅葺きは5層構造、煙出し(煙突)も茅葺きで、一見しただけで日本の伝統的家屋の懐かしさが伝わってくる。造りは平屋建てだが、2階建てと錯覚するほど天井は高く、何本もの太い梁(はり)が組まれている。座敷は20畳を軽く超える広さ。かまども残っている。
家主の山中秀亮さん(44)は「今は空き家だが、先祖代々大事に使ってきた家なので、できれば良い形で残したい」と話す。
佐藤代表(71)によると、1995年に国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)の浜島正士氏らが阿見町の古民家12戸を調査したところ、山中邸の保存状態が良かった。2005年には、せんぼんよしこ監督の映画「赤い鯨と白い蛇」のロケ地に選ばれたほどだ。現在では茅葺きは町内に3戸だけといい、文化財指定申請も検討した。だが、古民家のため一部が傷んでおり、申請の前提である「復元」には多額の費用がかかる。家主の負担だけでは復元は難しいという。
同ネットワークの会員団体「農事組合法人阿見産直センター」の田中宣之さん(55)は「築約200年とされる山中邸の古民家を若い人に引き継ぎたい。全国的にも古民家が解体されていく中、山中邸の保存は地域の文化財を守ることにつながる」と話す。【福沢光一】
2015年05月30日 00時00分