スマホ不精 梅島です。
”ナローシフターポール”
という商品を発売させて頂いて依頼、こんなに沢山の方がリジスポのミッションに悩まされていたんだな。
と、
痛感しております。
2002年式XL1200S
今回のオーナーさまもその一人。
ガ、ガ、ガラ、ガラッガシャーン
『ローにスコンッと入らないんです。で、発進するとエンジンが息継ぎするような?
もう一度ギヤが入り直すような?再加速するような?ショックがあるんです。』
『エンジンですかね~?キャブ?クラッチですかね~?』
初めて体験するこの症状に、まさかミッションのギヤが・・・
とは思わない方が多いです。
カセットミッション。
~2003年までのスポーツスターはミッションが簡単に取り出せます。
一般的なバイクでしたら、エンジン降ろす作業から始まりますが。
構造が随分違います。
写真中央の”シフトシャフト”の先端に”シフトペダル”が付きます。
左足→シフトペダル→シフトシャフト→シフターポール→シフトドラム→シフトフォーク→そしてギヤが動きます。
左足を含め、すべての部品が正しく動けば”スコン”とギヤは入るはず。
左足の前には、左手でクラッチを握るという動作があります。
まずは確実にクラッチが切れている。という条件からミッションへの「優しさ」が始まります。
次に左足に”優しさ”と”確実性”を。
”スコン”のために。
で、構造上、~03までのスポは優しさをすごくおねだりしてきます。
シフトドラムの4本のピンがぐずり出したら要注意。
なるべくぐずらないように。とロスなくスムーズなシフトチェンジのために
ナローシフターポールを作りました。
今回はギヤ(歯車)まで交換の作業になってしまいました。
症状が出始めてから、ギヤを交換するに至るまでにはそれなりの走行距離があります。
人のお身体と同じで早期発見、早期治療が。。
純正のギヤは未だ生産中止にはなっておらず、当店でも在庫はしておりますが
価格が少々?!?します。
今回はオーナーさまとご相談、Andrews製のギヤを使用しました。
純正とギヤ比も少し違うという付加価値付きです。
また、ドグの部分(隣のギヤと噛み合う部分)も形状が異なります。
5速ミッションですので、2本の棒(メインシャフトとカウンターシャフト)に5枚ずつの歯車が計10個。
向い合うギヤの歯と歯は、常時噛み合っております。
隣り合うギヤはニュートラルではフリーの状態で、ギヤ操作をすると横方向へ移動し隣のギヤとくっつき、一緒に廻ります。
隣り同士が、ちゃんとくっつかない時に「ガラ、ガラッ。ガラ、ガラッ。」と嫌な音を。
この音をずう~っとさせ続けているとギヤのドグ部が摩耗し、入らなかったり、ギヤ抜けを起こしたりします。
切れの悪い軽クラッチや、乱暴な左足を装着済みな方は改善を!
お隣さんとお向かいさんに優しさを。