前回から
(2016年10月28日 フレキシブルフラットケーブルの注意を加筆修正しました)
2016年10月22日
- MSX2版セイレーンはロード地獄すぎてゲームというよりはFDD(フロッピーディスクドライブ)耐久テストみたいだからなぁ・・・
- 辛抱強く観てくれている視聴者さんたちには本当に感謝しています!!
- とりあえずFD(フロッピーディスク)のゲームは止めて「パロディウス」でその場をしのいだ
そんな感じです。
(01 Disk offlineのエラーの図)
とりあえずフォーマットしたての空のFDをFDDに入れて「files(ファイルを表示させる命令)」と打つと一応ディスクアクセスランプは点灯するものの・・・
Disk offline (エラー番号70 : ディスクドライブがつながっていない)
と出ました。
- ディスクの回る音がしないので、騙し騙し使っていたFDDのベルト(以下FDDベルト)がとうとう伸びちゃったのかな?
- 今回は先日入手した新しいFDDベルトと交換(修理)してみよう!!
というわけで。
- 用意するもの → +ドライバー、竹串か爪楊枝、交換用の新しいFDDベルト(品名 : FDDベルト / 品番 : DFWV75C0009 = FS-A1F/FX/WSX/ST/GTにも使えるそうです)
- 作業する前にやること → 手を洗い静電気を逃がしておく、つながっているケーブルやコンセントは全て外しておく
(02 本体裏側の全てのねじを外すの図)
本体を裏返して全てのねじを外します。
(03 本体表側のケースを外すの図)
本体を表にひっくり返して上のケースを外していきます。
(04 本体の基板と上のケースにつながっているケーブルを外すの図)
本体の基板と上のケースがケーブルでつながっているので外します。
2本あるのですが大きさが違うので後から組み立てるときに間違うことは無いでしょう。
本当はコネクタ部分をつまんで引っ張るのが理想ですが、このタイプのコネクタは頑丈にできているのでケーブルを引っ張っても大丈夫です(自己責任でお願いします)。
(05 完全に分離できましたの図)
本体と上のケースが完全に分離されました。
本体の右側の奥にある箱がFDDです。
(06 FDDのねじを外すの図)
FDDのねじを外していきます。
(07 FDDのフレキシブルフラットケーブルを外すの図)
(08 FDDのフレキシブルフラットケーブルを外したの図)
(08.1 FDDのフレキシブルフラットケーブルの裏の図)
FDDと本体(基板)をつないでいる「フレキシブルフラットケーブル」を外します。
このケーブルは結構弱いので慎重に外します。
注意1 : このケーブルはコネクタが無く、組み立て時に「正しい方向」「間違った方向」どちらでも挿す事ができてしまうので注意してください。
裏に色が付いているので、たぶん間違わないと思われますが、心配な方は「印をつけておく」とか「撮影しておく」と良いかもしれません。
注意2 : このケーブルはピンの部分が大変弱いので、組み立て時(挿す時)には「真っ直ぐ入れないと」ピンが曲がったりするので十分注意してください。
(余談)
(08.2 キーボードのねじを外したの図)
(08.3 キーボードのフレキシブルフラットケーブルの図)
今回の修理ではキーボードは外しませんが、余談として「キーボードのフレキシブルフラットケーブル」のお話をしておきます。
このMSX2+(Panasonic FS-A1WX)のキーボードは2本のフレキシブルフラットケーブルで本体(基板)とつながっています。
これらのケーブルはFDDのケーブルよりも、さらに柔らかく、抜くのは簡単ですが、ぐにゃぐにゃしていて非常に弱く、かつ、ケーブル自体が短い、コネクタの間隔も狭いので、組み立ての時の「挿す」のが非常に難しいです。ちゃんと奥までしっかりと挿さったのかは分からないほど手ごたえがありません。
ただ、このケーブルは簡単に折れたり破れたりしてしまうと思われるので、挿したまま作業するのはかえって危険かもしれません。
とりあえず、キーボードのケーブルを挿したまま作業する方が良いのか、それとも外して作業する方が良いのかは、私個人的な考えとしては「保留」と言うことで(どちらかというと、外した方が安全な気がする・・・)。
まぁ、いつかは、はんだのクラックを直したいと思っていますので、その時に改めて記事を書きたいと思います。
(09 FDDを取り出し台座のねじを外すの図)
FDDを取り出し、ひっくり返して裏の台座のねじを外していきます。
へんちくりんな部品も外します。このへんちくりんな部品も後で組み立てるときのために間違わないよう撮影などをあらかじめしておくことをおすすめします。
(10 ようやくFDDの中身が見えてきたの図)
ようやくFDDの中身が見えてきました。
(11 黒いプーリーの上についている白い部品のねじを外すの図)
このままでは白い部品が邪魔をしてFDDベルトの交換ができないので、白い部品のねじを外します。
(12 白い部品をずらし古いFDDベルトを外すの図)
白い部品を少し持ち上げてずらし、古いFDDベルトを外します。
6年間ご苦労様
そんな感じで。
(13 FDDを横から見たところの図)
FDDを横から見てみると・・・
うぬ、なんかモーターの軸がうっすら汚れているような気がする
プーリーは黒いのでよく分からず
お掃除のため「アルコール」と「綿棒」を用意しました。水は使うとナカナカ乾かずショートしてしまう危険性があるので使わないように。
(15 モーターの軸をお掃除するの図)
(16 あんまり綺麗にならないなぁの図)
綿棒にアルコールを少し含ませて、モーターの軸とプーリーをふきます。
- なんかあんまり綺麗にならないなぁ・・・
- 綿棒とプーリーが黒いのでどれだけ汚れが取れたのか、よく分からない・・・
私の場合はFDDベルトが切れたり溶けたりしておらず、お掃除してもしなくてもいい感じでした。
FDDベルトが切れてプーリーやモーターの軸に巻きついたり、溶けて癒着している場合は、まず手で取ってみて、ダメならカッターナイフみたいな物で(プーリーやモーターの軸を傷つけないように)優しく削り取る必要があるかもしれません。
(17 新しいFDDベルトを用意するの図)
新しいFDDベルト(品名 : FDDベルト / 品番 : DFWV75C0009)を用意します。
それにしても、約28年前のパソコンの部品を在庫として持ってて、いまだに売ってくれるPanasonicって凄いよね、と思いつつ。ソニーとかはどうなのでしょうか? ソニー製のMSXを持っていないので分かりかねますが。
(18 まずプーリーに新しいFDDベルトを引っ掛けるの図)
(19 次にモーターの軸に新しいFDDベルトを引っ掛けるの図)
ここで竹串(爪楊枝とか-ドライバでも良いけれど)の出番です。
新しいFDDベルトを直接手で触ると手の油が付いてしまい劣化の原因になります。
そこで竹串などを使い(私は+ドライバで全部済ませちゃったけれど)、新しいFDDベルトをまずプーリーに引っ掛け、次にモーターの軸に引っ掛けます(逆だとかなり難しいです)。
新しいFDDベルトは結構固く、少し作業には力がいる感じです。FDDベルトをねじったり、力を入れすぎて伸ばし過ぎないように注意してください。
ここまでが作業手順になります。後は分解した逆の事をする、つまり組み立てるだけです。お疲れ様でした。
(20 とりあえず試運転の図)
私はとりあえずFDDの白い部品を元に戻し、フレキシブルフラットケーブルを取り付け、コンセントと映像出力端子をつけ、FDDにFDを入れて電源をつけました。
本当に動くのかどうか「試運転」をしておかないとね
(21 FDDが正常に作動したの図)
キーボードで「files」と打つと、FDDのプーリーやモーターが元気に動き出し・・・
File not found (エラー番号53 : LOAD,KILL,OPEN文で指定したファイルがディスク上にない)
と、正しくエラーが表示されました。やったね!!
正常に動作することを確認した私は組み立てをしました。
写真をたくさん撮りながら分解・組み立てを行ったので全部で1時間くらいかかりましたが、慣れるとたぶん10分か15分くらいかなぁと思います。
(MSX2版「セイレーン」の実況プレイをタイムシフト視聴したの図)
と、いうわけで私は、MSXのFDDが直ったので翌日何事も無かったかのようにニコニコ生放送をしたのでした。