愛人也終無己(則陽):人を愛するや己(や)むことなし
ーーー愛こそ宇宙の心であるーーー
人を愛すれば永遠なる宇宙にふれる
聖人が人を愛するのは、やむにやまれない自然の心である。
人のこれに安んずるも、また、已むことなし(則陽)
聖人に愛された人が、聖人のそばで心安んずると言うこともまた自然のままの美しい心であり、
自然のままのやむにやまれない性である。
とかく聖人というと、愛情を解さない、謹厳実直の冷たい人を想像するであろう。
実は、聖人は、自分が聖人であることを知らず、自分を誇るものなどなに一つ持っていない、
ごく普通の人である。
ただ、世の中の是非善悪の考えによって、人と争ったり、人に思いやりのない仕打ちや言葉を
浴びせかけたりはしない。
常に、自然を師とし、自分の本質や性分に合った仕事をし、和を喜び、美を好んで、まるでこの世に
遊ぶように、楽しく生きているのだ。
特に聖人は、愛を自然の尊い使命とする。
人を愛すれば永遠なる宇宙にふれ、充実した命の安息間を覚える。
さあ、イガ爺、今日で荘子の言葉が終わります。
おいらが読んでいる中国の古典の紹介本 老子・荘子の言葉100選 境野勝悟著/三笠書房
から紹介したのだが、江戸時代の儒学者伊藤仁斎が江戸幕府公認の朱子学の教えに疑問を持ち
直接中国の古典を研究し「古義学」という学問を開いた事を、学んだことがある。
天に通じると言うか、大自然、大宇宙の理(摂理)に添って活かされている、その事を改めて、感じた、
この本だったよね。 知的生き方文庫 定価533円+税 書店にあるかな?
16:20分投稿
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