今回は幼羽から第1回生殖羽へ換羽中のヒドリガモの♂幼鳥を見ていく。
♂幼羽→第1回生殖羽, 2018.11
(1)波状斑があるので♂。
(2)雨覆が白くないので♂成鳥ではない。したがって、♂幼鳥である。このことと波状斑が出始めていることから、幼羽から第1回生殖羽への換羽中であることがわかる。
(3)脇最上列の羽は丸みが弱くV字状。これは幼羽の特徴。
(4)胸に幼羽特有の小斑が規則正しく密に並んでいる。
(5)嘴の峰に線状斑(幼鳥の特徴)の名残りがある。
(6)♂生殖羽の胸に見られる赤みを帯びた薄ぶどう色の羽に似ている。生殖羽へ換羽中であることを示すものと思われる。
♂幼羽→第1回生殖羽, 2017.03
(1)♂成鳥生殖羽のような羽衣。しかし、わずかに見える雨覆が白くないので♂成鳥ではない。したがって、幼羽から第1回生殖羽に換羽した♂幼鳥と思われる。
ヒドリガモの識別において雨覆が重要であることを再び認識した。2枚目の写真なんて、雨覆が見えてなかったら、♂成鳥生殖羽と判断していただろう。