いくやの斬鉄日記

オープンソースからハイスクールフリート、The Beatlesまで何でもありの自称エンターテインメント日記。

LibreOfficeの新機能がとっ散らかっているように見える理由

2013年03月05日 23時08分38秒 | LibreOffice/AOO
こりゃまた随分前のネタになってしまったのですが、
LibreOffice 4.0: First Takeに、
> The new features are certainly useful, but feel a little haphazard.
訳: 新機能はだいたい使いやすいけど、ちょっと行きあたりばったりに思える。
とあって、そりゃそうだと思いました。

なぜかというと、故OpenOffice.orgの頃は原則として仕様書を起こす必要があり、実装したとしてもそれを採用するかどうかはSun/Oracleが決めていました。
例:3.3 機能決定テスト
OpenOffice.orgはStarOffice/StarSuiteという商品でもあったわけで、これは理解できなくはないですけど、ハードルが高すぎてコミュニティからの新機能はあまり期待できないのは明白ですね。

Apache OpenOfficeは、3.4だとOOoから引き継いだものとかライセンスの変更に伴う副産物的な新機能が多かったわけですし、4.0ではLotus Symphonyの後継ということで(悪い意味で)戦略的に新機能が決まります。
AOO 4.0 Release Planning

一方LibreOfficeは、新機能がgitのmasterに入る→開発版のリリースノート(今は4.1)に書く、という手順であり、原則としてどんな機能を実装するのかを事前に決めたりはしません。まぁそりゃそうですよねぇ。
新機能があろうがなかろうが、時期が来たらリリースします。それがタイムベースリリースです。
だからとっ散らかっているように見えるのもむべなるかな、です。実際にコントロールしている人がいないわけですから。

私はこのモデルは大変理に適っていると思います。もしもっと計画的に新機能を実装するべきだと思うのであれば、それはそう思った人が開発するなり、スポンサー(単純にお金を出すという意味だけじゃないです)になって新機能を貢献すればいいのです。というか、良くも悪くも(個人的には良くも良くも)そういうモデルなのです。
コメント (2)
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Yesterday Once Moreで感じた音楽の普遍性

2013年03月05日 22時43分10秒 | 音楽
前述のとおりカーペンターズのベストアルバムを手に入れて聞いているわけですが、"Yesterday Once More"のサビに"Every sha-la-la-la, every wow-wow, so shine"という有名な一節があります。
"Sha-la-la-la"は1950年代から60年代前半に流行した、いわゆるガール・グループ(ガール・ポップでなかったっけか?)の歌によく出てきた掛け声、というかコーラスというか、"wow-wow"とか"yeah yeah"とかそれに類するものです。後者はBeatlesが元祖と言われていますが、にわかには信じがたいですねぇ。
代表曲でぱっと思いつくのは"Baby It's you"です。私もBeatlesのカバーでしか知りませんが。
http://www.youtube.com/embed/8clnxViHdp8
おお、オリジナルはこんななんですな。

作者のRichardは1946年生まれですし、Karenは1950年生まれということで、歌詞にある幼い頃にラジオから流れてきた懐かしい曲、というのと一致します。
昔聞いた曲を懐かしく思うというのは誰しもがある体験で、それが1970年代に1960年代を懐かしく思っている、というだけのことなのです。
そして私はその曲を21世紀にAmazon MP3のストリーミングで聞いているわけで、なんというか頭がクラクラしてきました。音楽の普遍性ってすごいなぁとあらためて思いました。
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LibreOfficeはどのぐらいJavaに依存してるのか?

2013年03月05日 22時14分44秒 | LibreOffice/AOO
Oracle、非常に深刻なゼロデイ脆弱性を修正した「Java 7 update 17」を公開

最近JavaVMのセキュリティホール祭りが頻繁に起こってうんざりしている人も多いのではないかと思います。私もそうです。
LibreOffice、というか前身の故OpenOffice.orgの頃から一部Java(未だに全部と誤解している人もいるようですが)で書かれた部分があり、すべての機能を使うためにはJavaVM(ちなみにLibOでは「Java仮想マシン」という翻訳で統一しました)が必要なのは事実です。とはいえ、おおむねなくても問題ありません。

具体的にJavaを使用しているのは[ファイル]-[ウィザード]のうち4つと、Baseのデータベースです。
しかしこれは3.6以前の話で、4.0ではFaxとレターウィザードがPythonで再実装されました。これ確かGSoC 2011の成果ですよね。
で、4.1では議題ウィザードがPythonで再実装されることになっています。というか、作業自体はすでに完了しているようです。
あと残るはWebページだけということで。たぶん誰も使ってないので削除してもいい気がしますが。アプリケーションでHTMLを生成する時代じゃないですよねぇ。

BaseはGSoC IdeasにデータベースをFirebirdに置き換えるというのがあって、もしこれが採択されたらJavaVMが必要なくなりそうです。
まぁ結構難しいのではないか(やる人がいないのではないか)と思いますが、もしできたらBaseのユーザーが増えるかも知れませんね。

というわけで、現段階でもJavaVMがなくてもほとんどの機能は動作しますし、LibreOfficeは今後Javaへの依存はなくなっていく方向です。
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