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桃源境 保木 あざみ野 横浜市 “まわりみち”

2015-03-25 21:32:16 | 評論
“まわりみち”
~横浜市青葉区 保木地区 桃源境~





“まわりみち”
 春到来、うららかな陽気に誘われて、近所にある「元石川・花桃の丘」に行ってきた。この里山は、東急・田園都市線のあざみ野と多摩プラーザの間にある保木地区も「農業専用地区」だ。周りは、首都圏近郊の人気NO1の住宅地。
春になると、毎年、菜の花、桃、桜、ボケ、トサミズキ、ユキヤナギ等の花が一斉に咲く見事な里山で、誰が名付けたのか、人呼んで“桃源郷”!。
 この時期になると、大勢の家族連れ、お年寄りのグループ、子供たち、写真家などで大賑わいになる。
 この保木地区に、十数年前、東名川崎インターチェンジに抜けるバイパスの道路建設が予定されていた。しかし、自然保護を唱える地元の反対で頓挫。“桃源郷”は残ったという。
 中央分離帯付きの立派な計画道路は、未だに“行き止まり”。
東名川崎インターチェンジには、少し面倒くさいが“まわり道”をすれば、そう問題なく行くことができる。どちらの選択が良かったのだろうか?
 この界隈には、もうひとつ赤田谷戸と呼ばれる里山があった。田園都市線あざみ野と荏田の間にあり、渓流や湿地帯、水田が広がっていた。春は梅が咲き、夏はホタルが飛び交った。貴重な動植物も生息していて、豊かな自然に育まれた地域だったという。ここでは1980年頃から宅地開発が始まり、それに反対した自然保護団体が活発に活動した。しかし、結局、開発は進められ、今や一面、住宅地となり、見る面影もない。
 利便性・効率性と開発、国際競争力、そして最近は成長戦略と国土強靭化、戦後復興、高度成長、バブル経済、失われた20年の回復、アベノミクス、日本は常に全力疾走だった。その意義は理解したい。
 しかし、そんなことは全く無縁な、「ゆったりした時間の流れ、やすらぎの空間の広がり」は、私たちにとって“かけがえのないもの”に間違いない。
 “まわりみち”、ふと今日も歩いてみた。





                                        2015年3月25日記


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