8月の13日は木曜日だった。
おしい。
しらない家の廊下を進む。どこかから音がする。
その方向に進んでいく。音が大きくなっていく。
ガンガン。がんがんがん。やがて部屋についた。
そこから音がきこえる。扉をあけようとした。
鍵がかかっていた。たたいた。ガンガン。がんがんがん。
中から扉がひらかれたが外には誰もいなかった。
たくさんの車が川になり流れていく。
移動する椅子が必要のないそれを乗せて運ぶ。
プラスチックの音楽がタイヤを四角くした。
丸いことにうんざりしたらしい。
靴は壊れた傘を憐れんだ。
だけどよごれて捨てられた。
もうどこにも彼はいない。
傘は一人でどぶから空をみた。
夕日は不気味に赤く美しかった
カラスがガアとないた。