市川稔の米(マイ)情報

コストはかけるもの

このタイトルでトラックバックが送られてきました。6月14日にレストランビジネスという投稿に少し紹介していますが、コストに対する考え方です。

ある、レストランチェーンで実験をしていただいています。

美味しい「ご飯」が売り物のお店です。

よくあることですが、会社が大きくなると数字がひとり歩きしてしまいます。

特に、株式を公開すると決算の数字を分析します。

よくある例。原材料費比率(変動費率)は前年に比較して2ポイントカイゼンされた・・・・・ ん? カイゼンされたって、お客様からみれば改悪されたんじゃないの?


企業活動とは、お客様に商品・サービスを買って頂いて成り立っているのですが、それは、貸借対照表、損益計算書には出てきません。

大切なのは、お客さんのキモチなのです。

米に限って云えば、国内生産の40%をコシヒカリが占め、銘柄米が圧倒的に支持されていますが、業務用米はコストというか価格優先で取引されるケースが多いです。

お客様不在のところでコストという魔物と戦っているのです。

特にレストランでご飯をウリにしている店では、美味しいご飯を出すためにどうするかという、プロジェクトが必要です。

そこで、あるチェーンで実験をしています。

本物の特別栽培米を使用し、店で精米して、搗きたてを心を込めて炊き上げます。

美味しさがあまりに違うので、社員の方もビックリ! パート社員で働く女性もビックリ、ビックリ!

お客様もビックリ! 米が変わった、美味しくなったと。

お客様の支持、顧客満足度も上がるでしょう。それで来店動機もうまれ、結果として「客数」が増えて売上も上がるという善循環になります。

それで、ご飯の売価に対する変動費は33%程度です。 かなり安い売価でもこれで上がります。

食べ物は美味しくなくてはいけません。

基本食材の米などは特にそうです。まして、味付けをしないご飯の場合は目立ちます。

こういう仕事はコメビジネスをしている者にとってはとても嬉しいものです。



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