ミケマル的 本の虫な日々

忘れる事の効用


 村上春樹再読をしていると、読んだはずなのに断片的記憶しかない!
なので、新しい本を読むとほとんど同じ事を楽しめる読書体験ができています。
忘れるのも悪いことだけじゃなく、効用もあるなと思ったのでした。

そしたら、もっと忘れやすくなっている両親もにも違う意味で効用があるのかもと最近思うことがありました。

 東京に住む高齢の両親。
父母ともに病気したり手術したりしてますが、元々の身体が丈夫なようで二人で高齢者マンションで生活しています。
しかし、90前後になってくると、流石に色々と不調になる事も多くなってきている。

 二人とも急に具合が悪くなったりして病院に行くという事も。
二人の入っている高齢者マンションでは、急病の場合に提携している病院に職員の人が連れて行ってくれるので、これは本当にありがたいシステムです。

 さて、父は90を超えたあたりから短期記憶が危うくなって、色々な事をすぐに忘れてしまうという感じになってきてます。
今回、結構大変な状態になって病院に行き、お医者様の的確な処置でことなきを得たのですが、その大変だったことをすっかり忘れてしまっている!
色々と処置してもらって落ち着いたけれど、様子を見ながら入院してる時に、自分がなんでここにいるの?と電話してきました。
具合が良くなったので、自分がなんで入院しているのかわからなくなってしまったようです。
最初に吐いてしまった事さえも忘れている!

 私には1回かかってきただけだったけど、妹のところには何回も同じ内容でかかってきたそうな。お疲れ様。。。
まあ、処置のおかげで元気になったからなんですが。
辛かったことや不快だったことをまるまる忘れてしまうって凄いなとも思うのでした。
母にも同じようなことがあって、日常は母の方は記憶は確かなんだけど、具合悪くなって入院した時にその前後のことを忘れてしまっているようです。
母は症状が酷い時期は言動がおかしくて譫妄状態になっていたので、その間のことを忘れているみたい。
退院してから聞いたら、その辺りの記憶がすっぽり無いって言ってました。

 しかし、辛かったことや痛かったこともすっかり忘れてしまうって、ある意味幸せな事かもしれません。
歳を取って忘れやすくなる事は困った事に思えるけど、忘れる事の効用もこんな形であるのかなと思いました。
ただし、父は聞いた事もすぐ忘れてしまうので、何回も聞かれる方のストレスはありますが。。。
退院したらもう入院も忘れてしまうかもしれないので、それもおさまるかな。

 忘れるって事も人間にとって重要な能力の一つなのかもしれません。
しかし、年々覚える能力が低くなるのも困る。
なので、なんでもメモしようと思う今日この頃です。
 


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