やっぱりうまくできてるよね。
ん?上から目線ぽい?
そんなつもりはないんだけど、
読み終わったら、うまくできてんなあ
って思う。
勤めていた英会話教室が経営破綻し、
職を失った梨花が実家に戻ると、
祖母が体調不良を訴えて入院。
癌だとわかるも、金銭的な心配が。
両親はすでに他界していたが、
その葬儀に現れた人物を思い出す。
毎年同じ日に母に送られてきた
とんでもない量の花束の送り主の秘書が現れ、
金銭的な支援をすると申し出ていたのだ。
そのときは職が安定していたので
断ったが、今回ばかりは援助してもらえないかと
考えるが、花束を贈ってくれたKとは
誰なのかを探る梨花。
自分のいとこと一緒に建築事務所で働く夫を
懸命に支える妻・深雪。
いつか夫も設計ができたらいいと願っていた。
そんなとき美術館の設計が市から公募され、
挑戦してみたいと言い出した夫。
必ず勝ち取れると信じてサポートする深雪。
母子家庭で育った紗月は、得意の絵で生計を立てつつ、
いまだに実家暮らし。
大学時代に起きた出来事を誰にも言えず、
抱えたままに日々を過ごしていた。
ある日大学時代の親友から、会えないかと手紙が。
嫌な予感がしつつ、会いにいくと、
やはり聞けない頼みをしにやってきたことが判明。
聞いて!聞かない!の修羅場を同僚に見られ、
なんとか逃げ出すも、同僚が伝言を預かっているから、と
しぶしぶ内容を聞くことに。
どうしても聞いてあげられないが、
心のなかでは葛藤していた。
どうにか決断するために、山に登る紗月。
という3人の女性を軸に話が展開されていく。
ネタバレ含みますよ。
途中で、時間軸が違うな、と気づいてからは、
たぶんこうだな、というのが見えてくる。
でもこのへんの人たちは、どう関わってくるの?
が見えてこなかったりするので、
最終的にパズルのピースがハマって、
読後はなかなか爽快。
読みやすくて、展開が気になって、
久々に夜ふかし覚悟で一気読み。
おもしろかった。
コスモスやりんどう、和菓子が絶妙に
絡んできて、甘辛ミックス感が。
画家は実在する?絵をみてみたいと思った。
美術館もどんなかなあ。
ということを想像しながら読んだから
また違う楽しみもあって、
めずらしくイヤミスじゃなかった。
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