We Won’t Forget You
東日本大震災8周年を覚えて
日時: 2019年3月10日(日) 午後2時半から 4時半
場所:St Margaret’s Westminster Abbey SW1P 3JX
上記の時間内、入場無料にて、自由に出入りできます。
2011年東日本大震災によって被害を受けた各町村の名前を記した
桜の花びらを用意しますので各々、被災者を覚え、復興を祈りながら
桜の木に掲げることができます。被災地の写真、資料の展示、
また、ティーキャンドルと記帳台も用意します。
英国から私たちの思いと祈りを発信して、今も被災の為に苦しみ、
痛みがある方々に慰めと希望が与えられるよう願って企画しております。
お誘いあわせの上 ご来場ください。
献金はすべて St Margaret’s Westminster Abbey へ捧げます。
今年も 3月11日が巡ってきました。
それぞれの思いが巡ってくる日だと思います。
被災者ではないけれど、遠い国にいて故郷を案じ辛い思いをした経験は
それなりに強く残っています。
あの日、日本からの恐ろしいニュースを見たのは、早朝から 介護の仕事している仕事先でした。
訪問先の家族が、入るなり、「ユキさん、大変よ」と言われ、津波が押し寄せているテレビの画面を
みて 動揺しつつも、時間に追われる大切な介護の仕事をやり遂げることに専念しました。
本当は心の中が 震えていました。家族は大丈夫だろうかとーー
携帯から東京在住の弟へ連絡を入れ、家族は大丈夫との連絡を受けホッとしたものの、
その後は通信機能がダウンして、思うように連絡がとれない状況になりました。
FB からアクセスして、ハワイにいた甥っ子経由で再度連絡が取れたことは感謝です。
日本語英国教会の礼拝をしている St Martin's 教会周辺には日本人が多く地区にあります
地元のお母さん達のグループが いち早く動いて、すぐにチャリティコンサートをしたいとの
要望を、教会の司祭経由で聞き、その連絡と協賛という形で関わりました。二週間余り、
続々と入ってくる日本からのニュースに 不安にかられながらも、
お互い、仕事や家事をやりくりしながら励まし合い、準備をしました。
3月29日に 有志のミュージシャンの篤い思いをもって素晴らしいコンサートが行われ、
、教会は立ち見ができるほどの人々が集まりました。
当日4700ポンドの募金を募ることができました。最終的には、教会の司祭の
呼びかけもあって、1万ポンド以上、日赤を通して募金を送ることができたのです。
個人的には、2012年に訪れた小名浜の仮設住宅と方々と寒い中桜を見に行った経験、
閖上地区にあったお寺の残骸の前に 遺骨収集の箱を見た経験が心深く残っています。
ロンドンで人工の桜の木に掲げる桜の花びらは、2016年に一つ一つ切って作成したものです。
その後毎年使うごとに、補足したものもありますが、
被災地でお会いした方々へ思いを馳せながら 祈りと共に作成したものです。
私たちそれぞれの思いと復興への願い、被災に遭われた方々への祈りが
届き、少しでも 慰めと励ましになるように願っています。
2011年4月のニュースレターから
3月20日の礼拝と集まりは、東日本大震災の直後という事もあり、ショックや悲しみがまだ落ち着かない興奮状態で、スタートしました。息子さんの高校受験で宮城県とロンドンを行き来していたTさんと、東京で引っ越しの荷ほどきの最中に地震にあったYさんが出席して下さり、無事を確認出来て嬉しかったのと同時に、ご親族が亡くなられたり、家が全壊してしまって避難中、という友人の友人にどこへ行っても必ず出会う程、この被害の大きさを身近に感じさせられました。
今回は聖書の勉強というより、皆がこの地震、津波、原発を通して感じた事などを話し合いました。世界中の多くの人が心配して同情してくれている事への感激と感謝、そして原発によって引き起こされている国内と国際間の信用問題などが、主な話題でした。
聖書日課のヨハネの福音書3章:1−17は、”人は新たに生まれなければ、神の国を見る事はできない。誰でも水と霊によって生まれなければ、神の国に入る事はできない。”という箇所でした。今は惨めで苦しい日本も、いつかこの苦難を乗り越え、傷ついた身も心も癒され清められ、新たな日本として生まれ変わる事が出来ます様に。”神が御子を世に遣わされたのは、世を裁く為ではなく、御子によって世が救われる為である。”
礼拝で歌った聖歌の1つは、527番’傷ついた人の祈りにこたえて’でした。園田先生曰く、これは過去1996年スコットランドのDunblaneで虐殺された16人の幼児(殆どが5歳児)と教師1人の葬儀でも歌われた聖歌だそうです。
傷ついた人の祈りにこたえて
信じて疑う迷い除く恵み
十字架にかかり傷ついたみ手で
我らの命を励まし支える
消える事のない罪咎の思い
見えない明日への恐れに苦しむ
愛は変わらずに弱さに向き合い
心の痛みにいつでもよりそう
助けを求めて集まる人々
救い主の手はふれあいのうちに
身と心全てすこやかにもどし
破れた平和を癒す聖霊よ
また、3月29日に行われた大震災義援金集めのコンサートで、城野朝美(ともみ)さんが歌われた曲の中に是非ご紹介したい物が1つあります。城野さんは、’赤とんぼ’を歌った後、続けて聖歌’遠き国や’を歌われました。以下は、城野さんの解説です。
「赤とんぼ」は、作詞者三木露風が講師をしていたトラピスト修道院で洗礼を受ける少し前に、作ったとされています。「とまっているよ竿の先」は12歳の時の露風が書いた句であり、その当時彼は母との生別により悲しみを感じていましたが、32歳にこの歌詞を書いた時には心の慰めを受け、この赤とんぼの風景にキリストの十字架をなぞられているように思います。なお、「赤とんぼ」はNHKの「日本のうたふるさとの歌」のアンケートで65万通の応募の中で1位に選ばれた曲です。
「遠き国や」は関東大震災の時にその悲惨さを目撃した外国人宣教師J.V.Martinによって作られた賛美歌で、阪神淡路大地震の時にも歌われ、試練のある方々の慰めとなっています。
* なぐさめもてながために なぐさめもてながために
なぐさめもてわがために 揺れ動く地に立ちて
なお十字架はかがやけり
1遠き国や 海の果て いずこに住む 民も見よ
なぐさめもて 変わらざる 主の十字架はかがやけり
2水は溢れ 火は燃えて 死は手広げ 待つ間にも
なぐさめもて 変わらざる 主の十字架はかがやけり
3仰ぎ見れば など恐れん うれいあらず 罪もきゆ
なぐさめもて 変わらざる 主の十字架はかがやけり

2013年 新地を訪問した折に ジョンソン友紀が撮影