
1,Music for Brass/The Brass Ensemble of the Jazz and Classical Music Society (Columbia) 1LP 614円
作曲家ガンサー・シュラーは1955年にMJQのピアニスト、ジョン・ルイスとモダン・ジャズ・ソサエティーを立ち上げクラシックとジャズの技巧を融合した『サード・ストリーム~第三の流れ』音楽を提唱しました。
本盤はその流れの中でもジャズ・ファンにはもっとも知られるものでしょう。理由は簡単、マイルス・ディヴィスが参加しているのです。マイルスにしてみればPrestigeでのコルトレーンを含むオリジナル・クインテットによる所謂"マラソン・セッション"を録音(1956年10月)している最中の参加となったのです。
収められた曲はガンサー・シュラーによる"Symphony for Brass and Percussion"をはじめ、ジョン・ルイス、J.J.ジョンソン、ジミー・ジュフリーが提供。参加しているソロイストはマイルス、J.J.ジョンソン、ジョー・ワイルダー。
シュラーの書いた作品は正直なところまるで現代音楽の小難しいオーケストラ作品、一番耳を引いたのはマイルスが参加したジョン・ルイスが提供した"Three Little Feelings"。まるで"ジャンゴ"とか"フォンテッサ"を思い起こす気品高い作品でマイルスのクールなトランペットが実に映えています。この1曲でジャズ(マイルス)ファンにとっては無視できないアルバムになったのかなとも。

2,Jazz for the Virtuoso/Friedreich Gulda with the International Soloists Jazz Ensemble (Mace) 1LP 300円
こちらはクラシック音楽の作曲家/ピアニスト、フリードリッヒ・グルダのアルバム。しばしばジャズも演奏することでその名くらいは知っておりました。
収録されているのは"Music for Piano and Big Band" "Music for Three Solists and Band"の2曲。いざ聴いてみると殆どクラシックは感じさせないジャズのビッグバンド演奏。参加メンバーでその名を知るのはトランペットのベニー・ベイリーくらいのものですがサックスやトロンボーンのソロも良く、違和感なくフツーに聴けました。御大グルダ先生はピアノの他バリトン・サックスを吹いている由。


作曲家ガンサー・シュラーは1955年にMJQのピアニスト、ジョン・ルイスとモダン・ジャズ・ソサエティーを立ち上げクラシックとジャズの技巧を融合した『サード・ストリーム~第三の流れ』音楽を提唱しました。
本盤はその流れの中でもジャズ・ファンにはもっとも知られるものでしょう。理由は簡単、マイルス・ディヴィスが参加しているのです。マイルスにしてみればPrestigeでのコルトレーンを含むオリジナル・クインテットによる所謂"マラソン・セッション"を録音(1956年10月)している最中の参加となったのです。
収められた曲はガンサー・シュラーによる"Symphony for Brass and Percussion"をはじめ、ジョン・ルイス、J.J.ジョンソン、ジミー・ジュフリーが提供。参加しているソロイストはマイルス、J.J.ジョンソン、ジョー・ワイルダー。
シュラーの書いた作品は正直なところまるで現代音楽の小難しいオーケストラ作品、一番耳を引いたのはマイルスが参加したジョン・ルイスが提供した"Three Little Feelings"。まるで"ジャンゴ"とか"フォンテッサ"を思い起こす気品高い作品でマイルスのクールなトランペットが実に映えています。この1曲でジャズ(マイルス)ファンにとっては無視できないアルバムになったのかなとも。

2,Jazz for the Virtuoso/Friedreich Gulda with the International Soloists Jazz Ensemble (Mace) 1LP 300円
こちらはクラシック音楽の作曲家/ピアニスト、フリードリッヒ・グルダのアルバム。しばしばジャズも演奏することでその名くらいは知っておりました。
収録されているのは"Music for Piano and Big Band" "Music for Three Solists and Band"の2曲。いざ聴いてみると殆どクラシックは感じさせないジャズのビッグバンド演奏。参加メンバーでその名を知るのはトランペットのベニー・ベイリーくらいのものですがサックスやトロンボーンのソロも良く、違和感なくフツーに聴けました。御大グルダ先生はピアノの他バリトン・サックスを吹いている由。


Milesは同じコロンビアでMichael LeGrandのオーケストラでも客演していましたが、今回のサード・ストリームの流れではありませんでした。
幸か不幸か、一般のジャズ・リスナーはサード・ストリームやシンフォニックがかったジャズ、特に編曲より作曲そのものについては冷たいところがありますが、気持ちよさやノリだけがジャズでないことが遅かれ早かれ、より広く認識される日が来るかもしれません。
またジャズにおける作曲そのものの評価をするのが、ミュージシャンだけでなく、ジャズ・ライターや普通のリスナーが出来るようになる日は当分来ないでしょう。
マイルスが参加したのはシュラーとは「クールの誕生」からの付き合いがあって、レーベルが移籍したばかりのColumbiaだったから、なのでしょうね。
サード・ストリームは結局のところ双方のメリットが出ないままいつの間にか消えていった印象ですが、仰る"巷間の作曲そのものに冷たいところがある"ところも一因かもしれませんね。
誰が云ったか"ジャズに名曲なし~名演があるのみ"なんてお題目が昔からありますが、はてさてこれが今でも有効なのかというというと甚だ疑問だったりします。