デアゴスティーニの「ジャズレコードLPコレクション」、創刊号はカインドで今日発売ということで早速本屋さんへ行ってきました。今日はまだ山のように置いてありましたが直ぐに売り切れるのでしょうね、とか云ったりして。
まずまずしっかりとした作りで、レーベルもしっかり6eyeを再現、それなりの分厚い盤で音質も良好。これで990円は買いでしょう。ジャケも盤もmade in the EUの表記です。
因みに2号はコルトレーンの「ブルートレーン」で1.843円、3号はビリー・ホリデイの「レディインサテン」でこれ以降は2.769円だそう。さて、どうする?
私? 勿論スルーします(笑)
エバンスが「トリオ64」、ロリンズが「アルフィー」、オーネット・コールマンが「N.Y.イズ
・ナウ」、リー・モーガンは「インディード」。
15号のラインアップを見る限り、かつて(今も?)Fantasyが持っていたRiverside、Prestige、Milestone、Contemporaly系それにAtlantic系が外されていてチト苦しい印象ですね。だからあって然るべきMJQが無いと。
しかし、これをシリーズで買う人ってどんな人なのだろう、興味ありますね。
確かになかなかの音質で、かつて所有していた国内ソニー(70年代プレス)盤よりはずっとイケてる様に思います。
でもこれCD用のデジタル・マスターなんでしょうね?
決してカインド・マニアではない私には確認が取れないんですが、現行広く流通しているリミックス・ヴァージョンのCDマスターなのか、オリジナルのそれなのかどっちなんでしょうね?
それにしてもこのシリーズ、ホント誰買うんでしょう?
私も管理人氏に同じく以降はパスですね(笑)。
私も長らく親しんだのが70年代のCBSソニーなのでデアゴ盤は一聴スッキリしたなぁという印象でした。やっぱり、今回使われたマスターはオリジナル・アナログ・マスターから起こされたものではなく、デジタル・リマスターされたものだと思います。(オリジナル盤と聴き比べてみたいものですね)
敢えて考えると、今はジャズ(&音楽)は聴かなくなってしまった「昔取った杵柄オジサン」がターゲットでしょうか。
しかし一番最初の廉価盤で出したのが、マイルスのこの名盤で、次が高めでコルトレーンのやはり名盤。そこで最初の2枚を買うほとんどの人がストップするのではないでしょうか。より高くなった3枚目がビリー・ホリデーとは確かに厳しい選択ですね。
これを企画した人はジャズのことはあまり知らない、しかしマーケッティングには長けた人で、低価格路線と高価格路線の二本で走る従来のレコード会社の間を、すり抜けるように値段を次第に上げていくやり方、それもジャズのスタンダードの名盤を出していくやり方に賭けているのでしょう。あるいは新しい客層を狙っているのか?
何でもそうですが、成功したかったら他の人がやっていないことをやれと言われていることを実行している冒険家に思えます。
発売ラインアップは確かに新しい客層狙いというのも考えられますが、上に書いたように版権の関係での苦しい台所事情という気がします。ただ、一段と価格が高くなる3枚目がビリー・ホリデイ、それも最晩年の「レディ・イン・サテン」というのはその名の知名度に賭けたのか? ジャズをある程度俯瞰して聴いていればこうは来ないと私も思いますが、面白いところですね。