Latin Escapade / The George Shearing Quintet (Capitol) 1957
ジョージ・シアリング、今で云うラウンジ・ミュージックの権化のようなお方というイメージが強いのですが、もともとは"バードランドの子守唄"の作者という通りバド・パウエル風なバップピアノも弾いていて、ピアノ・トリオにヴァイヴとギターを加えた編成で独自のサウンドを作ってクール・サウンド・ジャズの創始者と云われたりもするイギリス出身の盲目のピアニスト。
米国に渡った後の50年代半ばにCapitolに所属してからは、今回取り上げるアルバムのような美女を使ったムーディージャケットがぴったりな軟弱路線に。ジャケットイメージそのままのゴージャスなストリングスをバックにしたピアノイージーリスニングアルバムを連発、Capitolのドル箱スターへ。
ということで、今回取り上げるのはその路線に入った1957年盤、タイトル通りのラテンピアノアルバム。この時代、こんなラテンムード音楽が売れたのでしょうね、と思わせる端正な一枚。
で、今回の入手盤は多分1960年前後に東芝音楽工業がリリースした日本盤、まだLPアルバム初期のものでレコードジャケットは全体を厚手のビニールで覆っているツクリのものです。discogsを見るとオリジナル米Capitol盤は1957年リリースでレーベルはターコイズ、59年に再発されてこちらのレーベルはレインボウ、して、この東芝盤もレインボウ、よって59年ないし60年にリリースされたものではないかと。という骨董品レコなのですがジャケも盤も状態は良好。これが、渋谷レコファンで280円でした。
The George Shearing Quintet - Latin Escapade (Full Album)
どこかですれ違っていた.....大いにありえそうですね。
当時それらをたんすのじゃなくステレオの肥やしと.....(笑)
クールサウンドにはヴァイヴが必須......まったくその通りで涼し気なクールサウンド → ヴァイヴサウンドというとアーサー・ライマン、そのアーサーを含むマーティン・デニーを思い浮かべます。