それでは溜まってしまったごっそり購入した極安ジャズLPのパート1、先ずは10枚。
1,The Big Sound/Gene Ammons' All Stars(Prestige)
Prestigeお得意のブローイング・ジャム・セッション。アモンズとポール・クニシエットのテナー、ジェローム・リチャードソンのフルート、コルトレーンのアルト(!)、ペッパー・アダムスのバリトンにマル、ジョージ・ジョイナー、アート・テイラーのリズム隊。ただ曲によってメンバーの入れ替えありの58年録音のセッション。コルトレーン参加はこのLPでは1曲"The Real McCoy"(ベンチャーズのデビュー曲とは勿論同名異曲 笑)のみ、同セッションの残り3曲は同じアモンズ名義のLP"Groove Blues"所収。で、注目のコルトレーンのアルトですが、これが笑っちゃうほどテナーと同じ。音色がチト違う程度でブラインやっても一発で判るでしょう。
2,Introducing Paul Bley(Debut)
ミンガスとブレイキーを従えた53年録音のポールブレイのデビュー作。その後のブレイのプレイを想起することはまったく出来ないパウエル派のバップ・ピアノが聴けます。同セッション録音で有名な"Santa Claus is coming to town"はここに入っていませんが昔からの愛聴曲。
3,same/Paul Blay(Emarcy)
上記の翌年54年録音のセカンド・アルバム。当然コンセプトはまったく同じ、パウエルだけでなくオスカー・ピーターソンのように聴こえる部分もあったりして(同じカナダ出身だから影響を受けた?)。
4,Stitt's Bitt's Vol.2/Sonny Stitt(Prestige)
50年から52年に掛けての4つのセッション全16曲を納めた編集盤。1曲が約3分という演奏ばかりの小品集。当時のスティットはパーカーに酷似しているといわれるのを嫌って意識的にテナーばかり吹いていた由、よってここでも大半がテナーでの演奏、2曲ではバリトンまで吹いています。全盛期とも云われるこの頃からその後の70年代まで衰えを知らずにスィンギーな快演を次々と残すわけですから好き嫌いは別として凄いサックス奏者ではあります。
5,Vogue Jazz Disque(Vogue)
70年代からジャズを聴いている方には懐かしいであろう70年代中頃に東宝芸音が千円で出したフランスはヴォーグ・レーベルのサンプラー。50年代初・中期に残されたアメリカのジャズ・メンのフランス録音ですね。
6,same/MJT+3(Cadet)
ドラマーのウォルター・パーキンスとベースのボブ・クランショウが結成していたコンボMJT+3の57年の第一作。その後Vee Jayで3枚の録音を残しています。MJT+3とはモダン・ジャズ・トゥ・プラス・スリーの略で2が上記二人で残りの3は流動的でした。で、本作のフロント二人はポール・セラーノ(Tp)ニッキー・ヒル(Ts)というよく知らない人達。ピアノがなんとその後シカゴ前衛派AACMの中心人物となるリチャード・エイブラムス(といっても本作ではバップ・ピアニストそのものですが)。
7,Walter Perkins' MJT+3(Vee Jay)
上記に次ぐ59年のセカンド・アルバム、ここからはフロントの二人とピアノがフランク・ストロジャー(As)ウィリー・トーマス(Tp)ハロルド・メイバーン(P)に変わります。以後の2枚でもストロジャーとメイバーンは不変。
ジャズを聴き始めたころこの白人アルト奏者ストロジャーの同じVee Jayで制作したLP"Fantastic !"が好きで、このストロジャーが入っているコンボであるこのMJT+3の存在を知りました。当時は日本盤は出ていなかったのですがまだVee Jay盤が市場に残っていて本作の後の2作を入手し結構聴いていました。とまぁなにを書いているのか判らなくなりましたが、そんなわけで何か懐かしいグループなわけですね。
8,The Legend of Gato Barbieri(Flying Duchman)
このブログでも度々取り上げている、というか最近でも度々買っているガトーさん。これは73年に出たフライング・ダッチマンでのベスト盤。ジャズ畑の人でベスト盤が出てしまうってこと自体当時のこの人の人気がうかがい知れますね。
9,Push Push/Herbie Mann(Embryo)
71年、一番乗っていた頃のハービー先生のポップ・アルバム。リチャード・ティ、チャック・レイニー、バーナード・パーディ、ラルフ・マクドナルドのリズム隊にデヴィッド・スピノザとデュアン・オールマン(!)のギター、こんなメンツで"What'd I Say" "If" "Spitit in the Sky" "Never ca say Goodbye"等々。まぁ正にそういう音です。
10,Live at The Basin Street East/Lambert,Hendricks & Bavan(RCA)
アーニー・ロスではなくYolande Bavanを加えた時期のライヴ盤。発売は63年。バックはポニー・ポインデクスターのソプラノを加えたカルテット。ジャズのソロ・プレーヤーのアドリブに歌詞をつけて唄うというのがヴォーカリーズ。そのグループ版の大御所というか始祖というかマン・トラのルーツ(ジョン・ヘンドリックスは実際に指導したらしい)というかのボーカル・トリオ。Yolande Bavanが入ったものは初めて入手しましたが何とも奇妙な味を持った人で。
収録曲でめっちゃ面白いのが"Swingin' 'Till The Girls Come Home"。なんとベース・ソロをスキャットでマネてソロをやります。さらに最後に有名なベーシスト四人(パーシー・ヒース、ポール・チェンバース、レイ・ブラウン、チャールズ・ミンガス、)の名前を次々に挙げながらいかにもそのベーシストらしいベース・ソロを。これは最高、思わずニンマリの一曲でした。
1,The Big Sound/Gene Ammons' All Stars(Prestige)
Prestigeお得意のブローイング・ジャム・セッション。アモンズとポール・クニシエットのテナー、ジェローム・リチャードソンのフルート、コルトレーンのアルト(!)、ペッパー・アダムスのバリトンにマル、ジョージ・ジョイナー、アート・テイラーのリズム隊。ただ曲によってメンバーの入れ替えありの58年録音のセッション。コルトレーン参加はこのLPでは1曲"The Real McCoy"(ベンチャーズのデビュー曲とは勿論同名異曲 笑)のみ、同セッションの残り3曲は同じアモンズ名義のLP"Groove Blues"所収。で、注目のコルトレーンのアルトですが、これが笑っちゃうほどテナーと同じ。音色がチト違う程度でブラインやっても一発で判るでしょう。
2,Introducing Paul Bley(Debut)
ミンガスとブレイキーを従えた53年録音のポールブレイのデビュー作。その後のブレイのプレイを想起することはまったく出来ないパウエル派のバップ・ピアノが聴けます。同セッション録音で有名な"Santa Claus is coming to town"はここに入っていませんが昔からの愛聴曲。
3,same/Paul Blay(Emarcy)
上記の翌年54年録音のセカンド・アルバム。当然コンセプトはまったく同じ、パウエルだけでなくオスカー・ピーターソンのように聴こえる部分もあったりして(同じカナダ出身だから影響を受けた?)。
4,Stitt's Bitt's Vol.2/Sonny Stitt(Prestige)
50年から52年に掛けての4つのセッション全16曲を納めた編集盤。1曲が約3分という演奏ばかりの小品集。当時のスティットはパーカーに酷似しているといわれるのを嫌って意識的にテナーばかり吹いていた由、よってここでも大半がテナーでの演奏、2曲ではバリトンまで吹いています。全盛期とも云われるこの頃からその後の70年代まで衰えを知らずにスィンギーな快演を次々と残すわけですから好き嫌いは別として凄いサックス奏者ではあります。
5,Vogue Jazz Disque(Vogue)
70年代からジャズを聴いている方には懐かしいであろう70年代中頃に東宝芸音が千円で出したフランスはヴォーグ・レーベルのサンプラー。50年代初・中期に残されたアメリカのジャズ・メンのフランス録音ですね。
6,same/MJT+3(Cadet)
ドラマーのウォルター・パーキンスとベースのボブ・クランショウが結成していたコンボMJT+3の57年の第一作。その後Vee Jayで3枚の録音を残しています。MJT+3とはモダン・ジャズ・トゥ・プラス・スリーの略で2が上記二人で残りの3は流動的でした。で、本作のフロント二人はポール・セラーノ(Tp)ニッキー・ヒル(Ts)というよく知らない人達。ピアノがなんとその後シカゴ前衛派AACMの中心人物となるリチャード・エイブラムス(といっても本作ではバップ・ピアニストそのものですが)。
7,Walter Perkins' MJT+3(Vee Jay)
上記に次ぐ59年のセカンド・アルバム、ここからはフロントの二人とピアノがフランク・ストロジャー(As)ウィリー・トーマス(Tp)ハロルド・メイバーン(P)に変わります。以後の2枚でもストロジャーとメイバーンは不変。
ジャズを聴き始めたころこの白人アルト奏者ストロジャーの同じVee Jayで制作したLP"Fantastic !"が好きで、このストロジャーが入っているコンボであるこのMJT+3の存在を知りました。当時は日本盤は出ていなかったのですがまだVee Jay盤が市場に残っていて本作の後の2作を入手し結構聴いていました。とまぁなにを書いているのか判らなくなりましたが、そんなわけで何か懐かしいグループなわけですね。
8,The Legend of Gato Barbieri(Flying Duchman)
このブログでも度々取り上げている、というか最近でも度々買っているガトーさん。これは73年に出たフライング・ダッチマンでのベスト盤。ジャズ畑の人でベスト盤が出てしまうってこと自体当時のこの人の人気がうかがい知れますね。
9,Push Push/Herbie Mann(Embryo)
71年、一番乗っていた頃のハービー先生のポップ・アルバム。リチャード・ティ、チャック・レイニー、バーナード・パーディ、ラルフ・マクドナルドのリズム隊にデヴィッド・スピノザとデュアン・オールマン(!)のギター、こんなメンツで"What'd I Say" "If" "Spitit in the Sky" "Never ca say Goodbye"等々。まぁ正にそういう音です。
10,Live at The Basin Street East/Lambert,Hendricks & Bavan(RCA)
アーニー・ロスではなくYolande Bavanを加えた時期のライヴ盤。発売は63年。バックはポニー・ポインデクスターのソプラノを加えたカルテット。ジャズのソロ・プレーヤーのアドリブに歌詞をつけて唄うというのがヴォーカリーズ。そのグループ版の大御所というか始祖というかマン・トラのルーツ(ジョン・ヘンドリックスは実際に指導したらしい)というかのボーカル・トリオ。Yolande Bavanが入ったものは初めて入手しましたが何とも奇妙な味を持った人で。
収録曲でめっちゃ面白いのが"Swingin' 'Till The Girls Come Home"。なんとベース・ソロをスキャットでマネてソロをやります。さらに最後に有名なベーシスト四人(パーシー・ヒース、ポール・チェンバース、レイ・ブラウン、チャールズ・ミンガス、)の名前を次々に挙げながらいかにもそのベーシストらしいベース・ソロを。これは最高、思わずニンマリの一曲でした。
ハービー・マンの「プッシュ・プッシュ」が出てくるとは思わなかった。中ジャケットなんかもろ、その体位のイラストで、Push (=( )uck)のタイトルをあらわしています。
でも内容は至って、ハービー・マンの「メンフィス・アンダーグラウンド」から延々と続く南部路線の延長で、地味な音作りの中に太いグルーブが息づいています。ジャケットとは裏腹な名盤。
極安中古盤をごっそり仕入れたものをアトランダムに載せてますので...。
>Push Push
あっ、そうなんですか、まったく知らなかった。ご教授ありがとうございます。