いや~寒くなりましたね。
まだ、雪が降るほどじゃないけどいつ降っても不思議ではない感じですね。
今月から、3月末までは道路に融雪剤が撒かれます。
融雪剤は、ざっくり言うと塩なので当然の事ながら車の下周りは塩だらけになります。
海の近くの車は錆びる理論と同じで、塩にさらされた金属は凄ーく錆ます。
降雪地帯、栃木県なら北部。スキー&スノーボードをされる方の車の下周りって凄い錆びているのがザラです。
車って、オイル交換などの定期的なメンテナンスをしっかりして、ボデーが腐らなければ20年30万キロも普通に走りますよ。
5年で新車に乗り換える人は、スルーして下さい(笑)
旧車のオーナー、気にいった車を大切にとことん乗りたい方。
経済的に、なかなか買い替え出来ない方(自分もそうです!)
中古車を買って、下周りをみて錆だらけで唖然とした方。
そんな方に、興味を持ってもらえると嬉しいです。
私自身、冬になると毎週 雪山に通うスノーボーダーです。
5年も乗ると、錆で偉い事になります。買うのが中古車だからなのかも知れませんがとにかく錆ます。
酷い車は、バネの付け根のパネルが腐って修復不能になって廃車になります。
そうならない為に、毎年毎年いろいろな方法を考えてはトライしてきました。誰でも低コストで最大の効果を期待すると思います。
そして結局、行き着いたのがボルボで純正採用されているノックスドールというメーカーの防錆剤たちです。
このノックスドールは、一般的な塗料の様に固まる事はありません。何年たっても触ると手に塗料が付きます。
それが嫌で避けてました。
だって、整備するの大変だもの。
しかし、防錆効果の高い他社さんの塗料は固い膜を作ってしまいます。いったんは綺麗になって2年くらいは錆を押さえられます。
しかし、再度錆びた時に補修が出来ません。やろうと思えば出来ますが凄い手間です。
車が錆びるのは、袋状になって塗装出来ない所や、パネルの継ぎ目。
つまり、塗装出来ない水はけの悪い所が錆びてきます。
そいう塗装出来ない所でも融雪剤と水が混ざった「塩水」は真水より高い浸透圧なので軽々と入りこみます。真水より浸透圧が高いので、塩水で汚れた下周り(袋状の部分、パネルのつなぎ目)を真水で洗う事は化学的に不可能な訳です。
いろいろ調べて実験しました。他社さんからもノックスドール的な塗料は存在します。ただし、袋状やパネルの隙間しか施工出来ない物。
浸透圧が、問題外で結局パネルの継ぎ目に浸透していないんです。
だいたい、すでに発生した錆の上に施工できる防錆塗料ってあまりないです。あるにはありますが、固い膜を作ってしまいます。
ノックスドールは、乾かないのが最大のメリットでノックスドールを施工した部分で錆びが発生しても新たにしみ込んでくれる感じなんです。
スクレーパーで簡単に剥がれるので、錆が発生したらスクレーパーでそぎ取って新たに施工すれば良いんです。凄く簡単です。
再補修性が抜群なんです。
ノックスドールは様々なタイプの製品が開発されており、目的&部位別。そしてそれぞれのお車の状況に応じてベストな製品を選択出来ます。他社は1種類が殆どで、アンダーコートは出来ません。
ノックスドールの場合、袋状、すでに錆が発生している所、パネルの継ぎ目などに浸透圧が抜群に良い物を施工してその上に比較的粘度の高いアンダーコート用のノックスドールを施工します。
柔らかいから、飛び石でも割れる事はありません。密着性も良いです。
前置きが、長くなりました。(ぜんぜん足りませんが)
具体的に作業を説明したいと思います。
施工例のハイエースは、栃木県北部に通勤される新車から2年経過したお車です。お住まいは雪はほとんど降りません。雪山にも行きません。
まず、リフトアップしてアンダーカバーを取り外します。
当店が、こだわってオーダーして作ってもらっている洗剤を使用して熱湯の高圧洗浄機でガッツリ汚れを洗い流します。
これで、1日目終了。
乾燥させます。
下周りのチェックです。2年しか乗っていないのに。。。それ程激しい融雪剤も浴びてないのに。。。
パネルの継ぎ目から錆びてますね。
最近の国産車は、錆びにくい鉄板を使用しているとの事で防錆処理は適当です。車の価格に関係なく。
錆びにくいと言っている割にはバッチリ錆びてます。
足回りのパーツ(黒い部分)なんて適当な処理なんで、酷い場合には故障の際に分解するのが困難な程錆ます。
毎週雪山に登るお車は、折れる時もあります。ブレーキのパイプが折れた事もあります!
ショックのアッパーブラケットのスポット溶接部分もバッチリ錆出してます。この部分に防錆処理してないなんて怖いです。
チェックを終えたら
マフラー、回転部分、ブレーキは施工できないし塗料が飛び散ると危険なのでマスキング(養生)します。
ボデーにノックスドールのミストが付かない様に
こんな感じで、車の下に簡易ブースを作ります。
当然ですが、施工する人間は最悪です(笑)
冗談ではなく、除染する格好をして施工してます。
施工中は、凄い事になっているので撮影不可なので何が起こっているかご不明だと思うので文章で・・・
まず、袋状の内部、ボデーの継ぎ目、錆の発生している所、各ドアの内部にノックスドール700を施工。浸透圧業界でダントツに高いです。
少しくらい、水分が残っていても高い浸透圧の為に水置換性が抜群なので残った水分を押しどけて密着してくれます。これは凄いメリットです。
ノックスドール700施工後に黒いアンダーコートノックスドール300を全体に施工します。
リフトポイントは、リフトから下ろした後に施工します。死角なしです。
フェンダー内はさらに、遮音性を高めて欲しいとのオーナー様からの要望でノックスドールオートプラストーンという「ごはんですよ」より3倍くらい粘度のある塗料を刷毛で施工します。大体8mmくらいの塗膜を目指して施工します。
ざらざらと艶が無い部分が、施工部分です。
ハイエースですとフェンダーが広いので1カ所に付き1缶(1L)を使用します。
とにかく固いので、4か所やると握力が・・・・。
これで、2日目終了です。
メーカーは24時間、動かさないで下さい。と言っていますが当店は念のために48時間動かしません。
アンダーカバーを取り付け。48時間養生して。
ココで、終わりではないんです。
どんなに、丁寧にマスキングしてもノックスドールの細かいミストがボデーに付着します。
時間の経過と共にミストが落ちなくなるので48時間養生後に、ボデーのワックスを落とさない洗剤を使用して丁寧に洗車してやっと完了です。
ノックスドール社のHPで数時間で終わるとか、普通乗用車ならこのくらいの量で施工出来ますと言っていますが真面目に施工するなら最短で4日間必要です。
量は、2倍は使いますね。
実際に、作業を行ってみれば解ると思いますが「出来れば2度とやりたくない作業」の部類に入ります。とにかく、周りが汚れます(笑)自分も辛いです(笑)
ですが、錆だらけになった下周りを見るたびに・・・・
まだまだ元気なのに、ボデーが錆びて廃車になる車。
心が、痛みます。
私の場合、自家用車で22年落ちのキャンピングカーを所有しているんですがビルダーが製作した部分の錆が半端なくて・・・。とても雪山に乗っていける状態ではなかったんです。元々のフレームも足回りも、凄い錆でした。20年落ちでも走行25,000kmしか走っていない良い車をゲット出来たと思ったんですが・・・。というか、錆が酷いで有名な車種だったのでマシな方ではあったんです。
ちなみに、いすゞベースのキャンピングカーは凄く錆ます。しかし、車の完成度は高いんです。錆の問題をクリヤーすれば最高です。
私の錆だらけだったキャンピングカーは浮錆を可能限り取り除き、ノックスドール施工後にカミさんの実家の秋田へ冬の東北道~秋田道と車の色が変わるほどの融雪剤たっぷりの中を往復1500km走行。
毎週の様に、雪山を登りました。
この前、チェックしたんですが錆は再発していませんしノックスドールの膜はしっかりとしていてロウソクのロウの様な感じの固さに変化していました。素晴らしいです。
ミニも、北部や雪山に行かれる方、冬季に高速道路を利用される方は激しく錆ます。
そういった所で使用されなくても、ドアの下部は酷く錆ます。フロント周りも凄く錆ます。
しかし、ミニの場合はフェンダー内やアンダーフロアを今回のハイエースの様に黒く施工すると格好が悪いです。
でも、安心して下さい。
ノックスドール700と300に、透明バージョンも発売されました。
ミニの雰囲気を壊すことなく最高の防錆処理を行う事が可能になりました。
ちなみに、80~90年代初期までのミニはノックスドールの様な施工がされていたので錆に強い時代もありました。
ミニに限らず、さまざまな車に施工出来ますので愛車を大切に末長く乗りたいオーナーさまは一度、来店されてはいかがでしょうか?
一人で切り盛りしている小さなお店ですので、不在の場合がございます。来店の際は電話またはメールにて問い合わせ頂けると幸いです。
最近、名前も名乗らないで直接電話でのテクニカルな質問を多数頂いております。内容からして、同業者かと思います。くれぐれもマナーはお守り下さい。
★★★当店は、販売ではなく整備&修理、車検、カスタム&ドレスアップ、チューニング、板金レストアなど技術に特化したお店でございますので、個人売買、他店購入車、大歓迎でございます。実際の常連様の多くは他店で購入されたお客様ですのでお気軽にご来店して下さい。
ちなみに川と雪山と犬をこよなく愛する方も大歓迎でございます。
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携帯 090-2751-6970(こっちが一番確実です。)
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