楽園づくり ~わが家のチェンマイ移住日記~

日本とタイで別々に生活してきた私たち家族は、チェンマイに家を建てて一緒に暮らし始めました。日常の出来事を綴っていきます。

タイの一戸建て住宅

2011-06-29 00:00:54 | タイの家づくり

(タイの建築業者についていろいろ書いてきましたが、外国人の業者とのやりとりはすごく面倒なものです。しかし、タイへの海外移住を決めた人にとって、よい業者との出会いこそが、家づくりのクライマックスと言っていいでしょう。)

チェンマイで建売住宅を探しはじめた母と父がたどり着いたのは土地の購入と注文住宅建築という結論でした。CMに出てくる会社で懲りたんでしょうね、あちこち建築会社を訪ね歩くこともやめました。で、母の親戚にあたる女性から紹介された会社の人と会うことにしたのは、5月2日にチェンマイを訪れてから3日目のことでした。

朝9時の約束に30分遅れてホテルにやってきたのは、30代後半くらいに見える男性二人でした。明らかに新車とわかるピカピカの白いトヨタ・フォーチュナで現れたんだそうです。彼らは一戸建ての図面をたくさん用意してきていました。ホテルの食堂の大きなテーブルに2対2で向き合って座り、それぞれ好きな飲み物を注文するなり、幹部のJさんが口火を切りました。

「参考のために図面を持ってきましたので、まず見てください。この中で気に入った家はありますか?」

「あの・・・・・・・・、自分で描いた図面があるんですけど・・・・・・・」

父は山と積まれた図面集には目もくれず、ショルダーバックの中からA4の1枚紙をテーブルに置きました。父が日本でwordを使って作成した平屋の図面でした。

「こんな感じの家がほしいのです。どうですか?100%この通りじゃなくてもいいんですけど、建てることはできますか?」

しげしげと図面に目を落としていたJさんは、暫しの沈黙のあと、「もちろん。できます。」ときっぱり断言したのだそうです。それから父の得意な質問攻めが始まりました。建物の基礎のこと、柱のこと、屋根のこと、床のこと・・・・・・。そのたびに母は通訳をさせられました。そんなときは英語を喋ればいいのに、父は多分建築に関する英単語に自信がなかったんだと思います。

Jさんは、父の素人っぽい質問に対して、いちいち紙に絵を描いて丁寧に説明してくれて、父を易々と信用させたみたいです。。床の下はどうなっているか、柱の中はどういう構造か、天井と屋根の間はどうなっているか・・・・・父は日本の一戸建ての構造については、素人ながらも少しは知識をもっているのだそうです。ところがJさんが説明したタイの家は、それとは随分と違うものでした。

たとえば、今では日本の新築の大部分は「ベタ基礎」だけど、タイは「布基礎」なんだって。僕にはよくわかりませんけど、床下全部にベタッとコンクリートを敷き詰めたのが「ベタ基礎」というものなんだそうです。地震のほとんどないタイでは、べたっとコンクリートを敷き詰めなくても強度が十分なのでしょうね。

 また壁の作りも全く違います。日本では在来工法でも2×4でも、木材をふんだんに使うそうなんですが、タイでは一切使いません。使うのは鉄筋と煉瓦ブロックとセメントで、壁の中に空洞はなく、厚さはぴったり10センチです。中には20センチの家もあるようですが、稀有です。

柱は12ミリ~19ミリの鉄筋が4本入ったコンクリート製です。太さはかつては平屋だと10センチ角が多かったのですが、今の主流は20センチなんだそうです。2階建てだと大事なところには30センチ角の柱を使います。要するに、タイの家は鉄筋コンクリート製ということなんじゃないかと思います。ただし、どうやら筋の数が少ないみたいですけどね。

では床はどうでしょうか。タイでは床の基本はタイル張りです。確かにその方が暑さを凌げるという利点があるんですね。タイルの大きさはいろいろあるようですが、父は60センチ角を選びました。そしてJさんの提案は、4つある寝室は木の床にするというものでした。

安い家だとラミネートと呼ばれる木製もどきの床が多いんだそうです。ほんものの木ではなく、合成で作った素材で、床が軋む欠点があるんだそうです。その点、ほんものの木を使った床は見た目もきれいですし、音が出ることもないんだそうです。でもだんだん値段が高くなっていくような気がしませんか。大丈夫かなあ。でも子どもの僕が心配することではないですね。

 

↑クリックして見てください。わが家の基礎部分の設計図です。

四角いものがそのまま天井に伸びる柱ではなく、床を支える構造部分になっているのです。たくさんある大きな四角いコンクリートブロックが地中に埋まって建物を支えます。そして真ん中より少し左下の方に、他より大きな四角がわかりますか?僕が思うに、これは大黒柱というか、大黒基礎じゃないかと。これだけたくさん支えがあれば十分すぎるくらいの強度だそうです。父が騙されていなければの話ですけどね(笑)。

↑またクリックしてください。これは家の断面図です。

わが家の特徴は天井の高さにあります。床は地面から1メートルの高さにあり、床から天井までの高さは一部をのぞいて3メートル20センチもあります。

 そのために、建物全体の高さは、頂点で地面から8メートル20センチにもなりました。これって普通の2階建ての家の高さに近づいているんじゃないかと僕は思うんですけど、どうでしょうか。今僕が住んでいるバンコクの家の天井の高さが2メートル70センチですから、50センチも高くなるんです。平屋の御殿という感じでナイスです。

 

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