息子は今日から出家することになりました。日本人だと「出家」というと、お坊さんになることを意味し、人生の一大選択になってしまいます。でもタイの男子の場合は、ほとんど例外なく、一度や二度はお寺に入って修行します。
期間はいろいろで、最低2週間くらい、長いと1年、2年、中には10年という人もいます。息子の場合は初めてでもあり、とりあえず最短コースを選んでやりました。本人はあまり乗り気ではありませんでしたが、半分はタイ人なので、言ってみれば義務のようなものです。通っている学校はキリスト教系ですが、そんなことはお構いなく、同じ学校の友達も1人、一緒に出家しました。
午後3時、白装束に着替えて家から車で20分くらいのところにある大きなお寺に入りました。
お寺の名前は「ワット・ラムプン」です。チェンマイ国際空港からほど近いところにあります。子供だけでなく、外国人を含む大人も、男女を問わず瞑想・修行のためによく利用する有名なお寺です。
お寺の中に4階建ての宿泊施設があり、一時的に出家する人が逗留できるようになっています。
お寺と言うと、いかにも古い施設をイメージしてしまいますが、ここはとても清潔で明るい部屋があり、男女ごとにフロアが別々になっていて、全部で150人ほどが寝泊まりできるようになっています。息子に割り当てられたのは4階の部屋でした。言ってみれば合宿所ですね。
毎日の日課は決まっていてご覧のとおりです。おっと、簡単に説明しますと、朝は4時半までに起床しなければなりません。そして4時半から7時までは朝のお経の時間です。7時に朝食が始まり、この時間帯にシャワーを浴びたり、洗面をして身づくろいをします。
8時半から11時半までの時間帯に講話があります。きっと、ためになる話が山盛りでしょう。それが終わると昼食です。
午後は1時から4時まで断続的に講話となっています。それが終わると6時までは休憩時間です。ご存じの方も多いと思いますが、タイのお寺では夕食はありません。日本のお寺もそうなのかは知りませんが、とにかくお昼に食べたら、そのあとは基本的には固形物は口にしないことになっています。でも、このお寺では境内に売店があって、お菓子や飲み物は買うことができます。
そして最後は午後6時から9時半まで、夜のお経の時間です。次の日は4時~4時半までに起きなければならないので、なかなかにハードなスケジュールです。
この日課を最低2週間繰り返します。曜日によって内容が変わるわけでもなく、ときに課外授業があるという訳でもありません。考えてみれば、なかなかに単調な毎日の繰り返しです。それが修行というものなのでしょう。
息子の場合は4月2日にお寺に入り、3日間は言ってみれば予備的な日程をこなし、4月5日から2週間が本当の出家の期間になります。本人は「本当は行きたくないんだけど・・・」と正直に言ってますが、果たしてこの短期間で何か変化が生まれるのでしょうか?
ちょうど1年ほど前、中学生の時に1年間出家した経験があるという18歳の男の子に会いました。妻の友達の息子さんです。感心するほど礼儀正しく、言葉使いも丁寧で、家事も率先してやっている姿を目にしたとき、ひょっとして出家の効果なのかなと思ったことがあります。うちの息子はとりあえず2週間だけですから、あまり期待はしていませんが、何か感じとって帰ってきてくれるといいなと思います。少なくとも、お経の一節は諳んじて帰ってくるでしょうか・・・
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もし時間が許せば私も1ケ月くらいは体験してみた
いですね。
大人向けコースでは 夕食・ビール・タバコ は大目に
見て欲しいものですが・・・・・・He He He
約5年ほど前にピサヌロークのワット・ヤイ観光の後で
近くの仏具店? で袈裟というのでしょうか? オレ
ンジ色のお坊さんが身につける布を購入しました。
身に着けてみようかと思ったのですが例え面白半
分とはいえ観光客が身に着けるのは不遜で失礼だ
と感じて出来ませんでした。
お子さんが合宿生活や共同生活から生まれる人間
関係や新しい経験から学校教育だけでは身につけ
られない刺激を感じてくれたら良いですね~
あと何回かは「出家ネタ」を書くことになりそうです。とりあえず明日は、坊主頭にされるみたいです。
でも、儀式のあるとき以外は、親は来てはいけないと言われてますので、日常がどういうものかは結局わからないかもしれません。夕食とビールがあっても、6か月はなかなかに辛いのではないかと思いますが・・・
宜しければ、お寺のお名前をおしえてください。
息子が出家したお寺は、英語表記ではWat Ram Poeng と書くお寺です。
ホームページがあるようですので、検索してみてください。
ただし、瞑想修行は誰でも受け入れているようですが、「出家」できる、すなわち、お坊さんになれるかどうかは分かりません。