妻の病気ネタを続けて書いてしまいましたので、今日は移住準備のお話です。
色々と思案した挙句、ロングステイビザ(OA)を申請することにしました。何ヶ月か前に、ロングステイビザの申請について日米の違いを書きました。でも考えてみれば、日米のタイ大使館の対応の違いを調べても何の意味もありませんね。そんなことより、前から疑問に思っていたことがあったので、先日直接窓口を訪問して質問しました。
質問項目がいくつかあったので、窓口に割り込んで聞くようなことはせず、ちゃんと番号札を取って順番を待ちました。ずっと見ていましたが、全員ビザを申請に来た方ばかりで、質問のために来た人は見かけませんでした。予想どおり1時間ほど待たされました。
「今日は申請じゃなくて、質問に来ました」と窓口の女性係官に告げたところ、とても素敵な微笑を返してくれて「どうぞ」と応対してくれました。もちろん日本語で、ものすごく親身になって説明してくれたので感激しました。日本でもタイでも、役所であんなに感じの良い応対を受けたことは、まずなかったからです。
私の場合、妻がタイ人なので「配偶者ビザ」あるいは「家族ビザ」と呼ばれているビザを申請することができます。まずはロングステイビザとどちらが良いのか聞いてみました。
答えは予想通りでした。「どちらも申請できます。」これは当たり前すぎて、面白くもおかしくもない。「奥さんがタイ人でタイにいるんだったら配偶者ビザにしたら?」と言ってくれるかと、少しだけ期待したのですが、それはありませんでした。ちなみに、配偶者ビザの場合は、90日の滞在期間(もちろんタイ国内で延長申請可能)ですから、シングルエントリーになります。そのため、申請料はロングステイビザ(マルチプルエントリーしかない)の半分以下です。
ちよっと面白かったのは、係官の人が「OAの申請に必要な書類を全部集められますか?」と心配してくれたことです。心配というより、念押しという方が正しいのでしょうけど、確かに面倒な書類も含まれています。国公立病院発行の英文健康診断書、警察発行の英文無犯罪証明書が少しだけ面倒かもしれません。
私が一番聞きたかったのはロングステイビザの金融証明のことです。ロングステイビザの場合、80万バーツ以上の預金があるか、月65,000バーツ以上の年金等の収入があるか、あるいは預金と年金の合計額という、3通りの選択肢があります。多分、このブログを読んでくださっている方の多くは「そんなの常識だよ」とおっしゃると思います。問題はそのあとです。
預金口座はタイにある銀行のバーツ預金でなければならないか?
これは、これまでネットで見た情報で(タイ大使館、領事館のHPをのぞく)、判で押したように、「タイの銀行口座に日本から80万バーツ以上を海外送金した証明が必要」というような記事があふれていたから質問しました。中には、日本側の送金証明とタイ側の持ち込み証明の両方が必要とか書いてあるものまであります。それぞれの証明に認証が必要と書いてあるものもあります(笑)。私は海外送金ではなく、自分で日本円を持ち込んでバーツに両替し、タイの銀行に預金してきましたので、すごく気になっていたのです。
係官の答えは、「タイの銀行口座の残高証明は面倒ですよ。日本の銀行預金の残高が80万バーツ相当以上あれば、そのほうが簡単でいいですよ。」な~んだ、そうだったのか!タイに銀行口座のない人でもロングステイビザは申請できるのです。確かに、大阪のタイ領事館のHPには、はっきりと日本の銀行口座の預金でよいと書いてあります。ただし、大阪の場合は申請月直近の残高証明が必要なようです。東京は発行日から3か月以内のものに限ると書いてあります。
ネットの情報に頼ってしまうと、こうしたこと一つをとっても私のように誤解してしまうのです。そのため、日本国内のバンコク銀行には、ロングステイビザの申請を目的にしてタイの銀行に送金しようとする人が来るみたいですね。20~30万円くらいの金額なら海外送金も良いと思いますが、80万バーツ(今なら200万円以下ですが)くらいの大きさになると、バンコクで両替する金額との差額が結構大きいと思います。みすみす損することはないと思います。
ちなみに配偶者ビザの申請では、金融証明も健康診断書も、無犯罪証明書も一切不要ですから、こんなことを考えることもないわけです。ただし日本側の保証人が必要です。
窓口では、ほかにも細かいことをいろいろと尋ねました。いちいち親切に答えていただき本当に助かりました。何しろ電話はまず繋がらないので、直接行ってよかったです。
ロングステイビザの有効期間は発給日(=申請日)から1年なので、実際の申請は3月中旬にする予定です。あまり早いと早く期限切れになるから損です。これは特典航空券の失敗の教訓です。
OAビザは手間と費用がほかのビザの数倍かかりますが、それだけのメリットもあるみたいです。極端にいえば、ノービザで入国して9日以内に(滞在可能日数21日以上あること)、入管に出向いてOビザを申請することはできます。書類が整っていて、何の前歴もなければ21日以内に90日有効なOビザが発給される可能性があります。でもそのあと1年の滞在が認められるかどうかは(つまりOAビザと同等の効力のある滞在資格となるかどうかは)、たまたま出会う目の前の係官の裁量が大きくものをいうそうです。リスクもあるのです。
OAビザは在外公館でしか発給できないビザです。タイに行ってからでもOAビザが貰えると勘違いしている人が時々いるそうですが、それはありえません。
OAは1年有効なので、有効期限の範囲内であれば、何回出国しようとも、タイに再入国するたびに、その入国日から1年間の滞在が許可されます。ですからOAビザは事実上、最長で2年間の滞在と出入りができる便利なビザなのです。もちろん、ビザの発給から1年を過ぎた時点では、滞在は可能でもビザそのものの有効期限はなくなっていますので、タイ出国時にはリエントリーパーミットをとっておかないと大変なことになるそうです。また、発給日から最長でも2年が経過する前に、改めて滞在許可の延長申請を入管でしなければならないことは言うまでもありません。それをすると更に1年滞在が可能で、問題を起こさなければ、また制度が変わらなければ、本当の意味での長期間の滞在が可能になるようです。
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私は50代なのでOAビザを取得できるのですが妻(日本人)は40代なのでOAビザは申請できません。
この場合妻はどのようなビザを申請すればいいのでしょうか?
できれば詳しく教えていただけるとありがたいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
ご自身のOAビザ申請と同時に奥さんの「Oビザ」を申請してください。健康診断書や無犯罪証明書などのほかに、戸籍謄本が必要になります。でも金融証明書については、奥さんの分は必要ありません。これらのことは在京タイ大使館のHPに書いてあることなので、それ以上の詳しいことは直接問い合わせてください。
「O」ビザは「OA」ビザと違って、滞在期間は90日ですが、もちろん現地の入管で延長できるはずです。
Oビザっていうビザがあるんですね。
これで安心できました。
ありがとうございました。
ちなみに私はBビザです。
でも、ビザって日本で申請するとややこしいでしょ? タイに入国してからで十分間に合うんじゃないですか?
それとタイで申請するほうがなにかと便利な部分もあります。
銀行の残高証明だって(支店がどこかによりますが)、すぐにとれますよ。
ちなみに私はタイ人エージェントを使っていますが、全部手配してくれていますし、イミグレーションに顔見世なんかも過去したことがありません(笑)。
言い方悪いですが、使うエージェントさえ間違わなければ、きちんとやってくれます。
もちろん自分でもできますが、その場合はタイ語を含め、いろんなややこしく問題もありますからね。
でも、なにかあるたびに日本に戻らなきゃいかんとかしゃれにならないです。
私のビザに対する考え方は、ある意味タイに対する家賃だと思っていますから(笑)、
妙に自分で苦労してするより、少しぐらい割高になっても確実にできるエージェントを使う。
年に1度のイベントだとも思っています。
なんなら紹介しますよ。
リタイヤメントビザ系統だったら、数日。
費用もそんなに高くなかったと思います。
先日知り合いが申請していましたが、そんなに書類は必要なかったですし、
本当に楽だから、よかったって言っていました。
まぁこんな国だから、私のような人間でも生きていけるのかも知れません。
ビザ、タイの運転免許証はすぐに手に入れたいところですものね!
在日タイ大使館は午前中しかやって無いので手続きだけで何日もかかりますが、タイの入国管理局は午後までやってるので1日で終わります。
その通り、日本でやると提出する書類が増えますし、ややこしいです(無犯罪証明とか必要ですし、英文健康診断書はどこでも出してくれるものではないです。書類に日本外務省の認証も必要ですし)。でも「OA」ビザは逆立ちしてもタイ国内では取れませんので、代わりにタイのエージェントに頼んで「O]を取得するのが最も手っ取り早いでしょうね。お金も日本で「OA」にかかる費用よりはるかに安いのではないでしょうか。
ただ、自力で正式のOAを申請するのも、実は思ったほど大変ではないです。最低2年間の滞在資格を事前に確実に手に入れて渡航したいのであれば、日本でOAを取得しておくのがベストだと思います。どの方法でもよくて、道はいろいろあるということですね。私の場合は、自分でやってみたいだけです。
時間のない人は、おっしゃるように観光ビザでタイに入国してからOビザを申請するほうが便利でしょうね。書類も少ないようですし。要するに観光ビザをノンイミグラントビザ・カテゴリーOに切り替えるわけですから、観光ビザで可能な滞在期間を超えての更新が可能になるわけですよね。OAとの違いは、いきなり1年の滞在が許可されるか、それとも最初は3か月から始まるかというぐらいですね。
それとも観光ビザは最低限必要なのでしょうか?
日本国内でのOAビザは郵送申請ができません。
私の場合は地方に住んでいるので、できればタイ国内でビザ申請したいのですが・・・
ロングステイ(というより移住した)日本の方に尋ねましたが、年金が出ていれば現地でビザを取得することは難しくはないようですね。
少なくともタイ人が日本のビザを取得するよりは簡単。
私も年金がもらえるようになったら(もう少し?)ビザを取得する予定です。
というわけで、とても参考になりました。
奥様の件、ご心配でしょうが、「最悪に備えて、最善を考える」(危機管理された楽観主義)をとっていらっしゃるようで感心致しました。(病院のセカンド・オピニオンの件など)
当方の妻(タイ人)も最近、体調不良なのですが、もしもの時の対応をお手本にいたしたいと思います。