きょうタイ大使館からOAビザを取得しました。申請の手間は思ったほど大変ではありませんでしたが、費用は予想以上にかかってしまいました。日本国内で、正式の手続きでビザを取得すことは、これが最初で最後かもしれないと考えましたので、あえて国内での取得に挑戦してみたわけです。
O-Aマルチプルエントリービザの拡大写真です。パスポートの1ページ分をまるまる使ってノリで張り付けてあります。個人情報をぼかすのが面倒くさいので、それらを切り取ったサイズの写真しかお見せできませんが・・・
右側に22000yenと、取得価格まで印刷されているとは思ってもいませんでした。この入国ビザは1年間有効で、基本的には入国日から1年間の滞在が許可されるものと考えています。「基本的には」と書いたのは、「入国時に90日の滞在許可しか出ない」という変な説を聞いてしまったからです。
今日ビザをもらったときに念のため「入国日から1年間の滞在期間があるんですよね?」と女性の係官に尋ねたら、「いいえ滞在期間は90日です。」ときっぱり言われたので「ギャーっ」とびっくりしました。
「これはO-Aビザですから、1年間の滞在が許可されるのではないですか?」と再度念押しすると、「いいえ、90日しか許可されません。そのあとのことはタイの入管に聞いてください。こちらでは責任をもってお答えできません」とのこと。
東京のタイ大使館のホームページには、OAビザについて、
「ビザの有効期限は申請日から1年間です。ビザの有効期限内にタイへ入国してください。滞在期間は入国した日から数えて1年間です。1年間を超えて滞在したい場合はタイ入国後、タイ入国管理局へ直接お問い合わせください。(タイ入国管理局Thai immigration office-住所 Soi Suanphlu Sathorn Rd. Bangkok、・バンコク(02)287-3101~3110) 」
係官は、何かほかのビザと勘違いしたとしか思えません。それとも・・・・そう思い込んでいるのでしょうか? 大使館の公式ホームページに書かれていることが間違いだとは私にはとても思えません。
さて、OAビザを取得するのに、どれくらい手間と費用がかかったかを書いておきましょう。
1.パスポート原本
2.ビザ申請書3枚
1枚にボールペンで手書きし、2枚コピーします。そしてサインのところだけ1枚ずつ手書きします。OAビザでは保証人は必要ありませんが、一応日本側、タイ側の保証人の氏名と住所を記入します。多分、保証人は要件になっていないので、記入がなくても問題はないと思います。私は、記入する欄があるところは「旧姓」などの関係ない部分以外は全部記入しました。
3.写真4枚 貼らずに窓口に差し出したら、係官があっと言う間に糊付けしてくれました。
4.航空券または、予約確認書 eチケットのコピー3枚。
5.英文残高証明書(公証役場の認証付きのもの) 原本とコピー2部
日本の銀行の英文残高証明書は確か700円くらいですが、認証には1万円以上かかります。認証と言っても、自分で「自分の口座の残高で間違いありません」と宣誓して署名するのです。その自分の署名について、「本人の署名に間違いありません」と公証人が証明してくれるんですね。決して「銀行の発行した残高証明書にまちがいありません」という認証ではないのですよ。これっていったい何の意味があるのか、私には分かりません。
手間という点では、銀行と公証人役場の2か所を回るので、時間は2時間以上かかりました。それと、「自分の口座残高証明にまちがいありません」という、わけのわからない宣誓文書を英語で作らなければなりません。一応、なんだかんだと自宅で最低15分くらいはかかりますね。
ところで、銀行口座は日本の普通預金で問題ないです。ただし、「申請日」にバーツに換算して80万バーツ以上の日本円がないとダメです。この金額だけは、申請時に係官がその日のレートで電卓をはじいて確認していました。その場面だけ、「おーっ」と思いました。だから80万バーツぎりぎりは危険です。円安傾向になってきたこのご時世、要注意でしょうね。
タイにバーツ預金口座を開設して、日本から海外送金して、タイの銀行の残高証明をもらう人がいると聞きましたが、いたら表彰ものです。私に言わせると、現在ありえません。大使館の人も「そんな面倒なことを誰も要求してません」と言っていました。
6.英文経歴書 3部 1枚書いてコピー、サインだけ3枚にします。
申請書に記載した内容とほとんど同じ内容です。職業と最終学歴などを書く欄もあります。
7.無犯罪証明書原本(コピーは不要、というより厳封されているのでコピー不可)
住んでいる都道府県警察の鑑識課・海外渡航係に出向いて申請します。私の住んでいるところの警察では、パスポートと免許証、それにビザ申請書(少なくとも名前が記入されていればOK)だけで発行してくれます。。戸籍抄本(謄本)と住民票も必要と、タイ大使館のHPには書いてありますが、その2つの代わりにパスポートと免許証を出すだけでいいのだと警察に言われて、なるほどと納得しました。だから無料で済みます。
犯罪歴を中央の警察庁?で確認するために、申請時に両手の指紋を丁寧にとられます。これに15分くらいかかりますし、受け取りまでに1週間くらいかかります。封筒は密封されていて、開封無効です。これを、次の英文健康診断書合わせて、外務省の証明班で認証してもらいます。認証も無料ですが、翌日受け取りとなりますので、2回も足を運ばなければなりません。なお受け取りは、無犯罪証明書は原則郵送はできないようですが、頼めば自己責任ということで可です。
8.国公立病院の英文健康診断書 原本とコピー2部
これが一番面倒ですね。国公立病院といっても、ビザ申請用の英文健康診断書の書式がそもそもわからないでしょうし、大体の病院は「うちではやってません」とあっさり断られるでしょうね。東京近辺だったら、広尾の日赤はたくさん引き受けているので、簡単にやってくれます。ただし、代理人はもちろん不可ですし、費用は2万円以上かかります。こんなにかかるとは、行ってみるまで知りませんでした。ぎょえーっ!という感じです。「日本でOAを申請しようなんて考えなければよかった」と思ったのは、この時でした。健康診断は健康保険が使えないという基本的な事も知りませんでした。いつもは勤務先で受けているので、いくらくらいなのか、想像もつかなかったのです。ごく簡単な検査だけで1万円を超えました。そのうえに、英文診断書作成費用が10500円かかるんです。
実は今日、「健康状態があまり良くない場合、OAビザは取得できないのか?」という質問をある方から受けました。私にではなく、大使館に聞いてほしいのですが、要は健康診断書にどんな書き方で病歴が書かれているかだと思います。たとえば、血圧が高いくらいでビザが取得できなかったという話は聞いたことがありません。高齢者で慢性病があって、海外に転地療養する人もいるくらいですから。大使館が特記しているハンセン病、結核、梅毒の3つの疾患、麻薬中毒、象皮病がネガティブであればよいのではないでしょうか。問診した女性医師が「HIV感染の有無は書かなくてもいいの?」と私に聞くので、「とくに要求されてないみたいですが、僕は感染してないです。」と適当に言ってみたら、「あ、そうなのね。」と言って、結局診断書には何にも書いてませんでした。
9.パスポート全ページのコピー3部 余白のページはコピーしませんでした。
ところで、私は昨日タイ大使館に申請に行き、今日受け取ったのですが、申請の窓口で書類のチェックに要した時間は3~4分だったでしょうか。(つまり、ものすごく速かったと言いたいのです)。それぞれの書類の各項目を、それこそ目にも止まらぬと言ってよい速さで窓口の担当者が文字通りチェックを入れていくのです。全ての書類の「氏名と日付」のところには0.5秒位目をとめていたような気がしますが、とにかく、ほかは目より先に手(ボールペン)が動いているような「すご技」でした。英文健康診断書のチェックも、全体で5秒とかかってませんでした。
唯一時間をかけていたのは「銀行口座の残高証明書」です。銀行が残高証明時のレートで日本円のバーツ換算額も書いてくれているのですが、それは無視され、さっき書いたように、係官が申請日のレートで再計算して書き込んでいました。やはり何事も金次第なんですかね(笑)。ちなみに、公証役場の英文認証のページには、目もくれていないように感じられました。それでも必要なんでしょう。こういうものは、形式は整っていなければならないんですから。
私は、窓口の係官の労を少なくしてあげようと思ったので、「原本・一揃い」「コピー1・一揃い」「コピー2・一揃い」と、3つのファイルに分けて提出しました。その結果、書類チェックが断然速く終わったのだと思います。そのせいかどうか知りませんが、多分関係ないと思いますが、申請の最後に22000円払ったら、二度も「ありがとうございます」とその係官は言ってくれました。(「OAビザの滞在許可は90日」と答えてくれた立派な係官とは、もちろん別人です)
結論として、一生に一度というなら、日本で、自分で、貴重なOAビザを申請してみることも、経験の一つとして価値はあると思います。ただし、5万円以上かかります。また、仕事の合間を縫って、何日間かかかりますので、平日の昼間に時間の都合をつけにくい種類の仕事を持っている人には、ハッキリ言って無理です。5万円以上もかかるなら、そんな(損な)ビザより、おいしいものを飲み食いしたり、新しいカメラでも買った方がいいと思う価値観の方は、観光ビザかノービザで入国してから、普通のカテゴリーOの滞在ビザを安く取得される方がよいと思います。ただしその場合は、タイ国内の銀行にバーツ預金が原則必要だと思います。原則と書いたのは、タイでは何でもありだからです(笑)。
ブログランキングに参加しています。大変お手数ですが、クリックしていただくと、ブログ更新の励みになりますので、よろしくお願いします。
ビザの有効期間内(1年)にそれの繰り返しで滞在出来ます(だからマルチ)
もし長くタイに滞在するのならビザの切れる前に国内で延長することが出来ます、その時はおそらく条件を満たしていれば1年滞在できるビザが発行されると思います。
ちなみに自分はOビザで4年前の事でしたが、参考までに、タイのイミグレで聞くとはっきりすると思います(自分がそうでした)
以前配偶者ビサを取った事があります、ロングステイより書類も取りやすく費用も安価で済みます。
私が取った頃は会社の所属証明やら源泉徴収票を用意したものですが現在は無くなっている様です。マルチだったので1年有効90日滞在ですが、タイで延長可能なので延長・延長とつないでゆけばず~っと滞在可能だそうです。
実際にはそんなに長期滞在はしなかったのですが。
巷の話では延長には40万バーツをタイの銀行に預金(日本からの送金記録が必要かタイ税関の入国時に外貨を持っていた記録が必要と聞いています)
私は将来タイに移住するときの為、タイの銀行に預金を寝かせてあります、日本は実質0金利ですしね。
ということは現地取得のほうが簡単ということでしょうか。
一年ビザの場合でも90日報告というのがあって、90日毎に手続きに出頭すれば継続滞在できると聞きました。
参考リンク
>チェンライ日本人会
http://jacr2012.sitemix.jp/
>勉強会資料
http://jacr2012.sitemix.jp/wp-content/uploads/2012/01/%E3%83%93%E3%82%B6%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81.pdf
OAとよく間違われるのはOビザ(年金ビザ)です。これは、入国ビザとしては1年間有効ですが滞在期間は90日であると、タイ大使館のHPに明記しています。そのほかのOビザとしては、家族ビザなどがありますが、どれも滞在期間は90日で、現地の入管で延長手続きが必要になると聞いています。
後々タイ入管での延長手続きの時に、確かにOAは80万バーツ、家族ビザは40万バーツの預金が必要ですね。書類集めの面倒くさいOAを取得した以上、今後はタイ国外での入国ビザの申請が必要ないように、リエントリーと滞在期間延長でやっていくつもりです。
90日報告と滞在延長手続きとは全く別物です。詳しいことは、タイの入管のHPに、英文ですが書いてありますので、それを読めばすべての問題がクリアーになります。私も念のため2か月ほど前に全部目を通しました。
今後の参考に大いになります。
それにしても、公証人役場と国公立病院での検診は面倒くさいですね。
移住するであろう時期には僕も配偶者ビザとリタイアメントビザの両方が取れるので、今後の制度変更もにらみながら検討しようと思います。
ただ私が嫌ったのは、ときどき当局が家を調べに来るとか、滞在延長の審査時に用意しなければならない書類がロングステイより多いとかいう噂を聞いたからです。
この際私も向こうに住んでみてから、ビザもいろいろ試してみるか、という気にもなり始めています。実際そういうアメリカ人を知っています。その人、その体験を生かして本を書いています。
滞在期間は入国から1年間もらえますよ。
但し90日滞在報告書は必要です。
ビザが切れると、許可された滞在期限寸前に「滞在許可の延長申請」(通称ビザの延長、イミグレにも英語でこう書いてある)をすれば、また1年の滞在許可が貰えます。この時は再入国許可を忘れずに。」