とにかく、この工業団地だけは死守したかったと思われます。無情にも今年の洪水は、バンコクの北部では最大規模といわれるナワナコン工業団地を避けてくれませんでした。
パトゥム・タニ県にあるこの工業団地は、1971年にオープンしたタイで最も古い工業団地で、誘致された200の工場のうち、半分が日系企業なのだそうです。
私も、今回の水害がなければ、アユタヤやバンコク周辺の工業団地の個別の名前までは知ることがなかったんだろうと思います。若干かかわりがあった、バンコクの南にあるアマタ・ナコーン工業団地を別にすれば。
大潮の影響でチャオプラヤ川の水位は少し上がったようで、それによる一部浸水はやむをえなかったようですが、それよりも北部でのイザコザによる防護壁の決壊が、バンコク都北部の浸水を少し拡大させたようです。
↓12日からご紹介している、タイの洪水、あるいはバンコクの洪水のマップです。
http://apps.arcgis.com/hosted/OnePane/azuretwitter/index.html?appid=34d713d7671045779c7c0acb4a4b8b6c
このサイトは、10月11日、12日、15日、そして今日17日に浸水地図が更新されています。微妙ですが、15日の時点よりもバンコクの内部で浸水ポイントが増加しています。
↓みなさんご存じのことと思いますが、グーグルもタイの洪水マップを公開しています。
http://www.google.org/crisisresponse/thailand-flood-2011.html#map
先ほどチェックしましたが、今日はまだ更新されていないのではないでしょうか?
さて、インラック首相のリーダーシップに疑問を投げかける論評も、タイの一部の新聞に出ています。つまり、経験がなさすぎるから、こういう事態に適切に対処できないのだと。彼女は、シナワットラ家の一企業の重役しか経験していないのです。行政の経験はゼロ、もちろん政治に携わったこともありません。兄のタクシン氏のアドバイザーだった人物が、付きっきりで補佐しているようですが、就任直後に襲ったこの不幸な事態をどう乗り切るか、それはひとえに彼女の「運」にかかっている、
そう言ってしまうには、あまりに重い責任ではないでしょうか?
私は彼女のファンではありませんが、危なっかしいなと、その発言を新聞で見ながら、ハラハラして見ているだけです。タイの新聞にも、今トップの責任を追及している暇はないのではないでしょうか。リーダーシップのある人物が首相だったら、ここまで洪水被害は広がらなかったというのは、まるで、もし菅直人が首相でなかったら、東北であそこまで犠牲者は出なかった、原発もあそこまで悪化しなかった、と言っているに等しく、まったくのナンセンスだと思います。
しかし、軒並にバンコク北部の工業団地が水没したのは「想定外」だったのでしょうか?日系企業にとって、またタイ政府にとって、このダメージがどれほどなのか、私は素人なので全く知る由もありません。とにかく、早く洪水が収まって、このブログにも、わが家の私的なことばかり書き綴れる日がまた戻ってくることを願うのみです。
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