タイで家族みんなで一緒に住むことを決めたのは3年前、59歳のときでした。それまでは、日本で働けるだけ働き、日本国籍のある一番下の男の子は日本で育てて、70歳近くになって仕事から完全にリタイアしたら、タイ移住を老後の選択肢の一つとして考えようとしていました。
でも日本で生まれて幼稚園まで行ったのに、事情があってタイの親戚のところで育てられていたタイ国籍の2人の女の子のことを考えないわけにはいきませんでした。当時中学生くらいになっていた彼女たちを再び日本に呼び寄せた方がよいのか、それともそのままタイで暮らす方がよいのか・・・。女の子たちが忘れてしまった日本語のことは何とかなるでしょう。住む家の事も、一人一部屋などと贅沢を言わなければ、何とかなるでしょう。でも、5人で日本で暮らしていくとなると、教育費を含めて、それなりの経済力も必要になってくるという現実がありました。
私にはブログに登場する3人の子どもたち以外にも、一緒に住んではいないけれども経済的には全面的に養っていた大学生の息子と娘がいました。59歳当時の実質的な扶養家族は、タイ人の妻を入れて6人でした。私の勤め先は63歳を過ぎると収入がガクッと減ることになっていました。私が63歳になる頃には、大学生の2人は完全に私の手から離れていますが、女の子2人が高校生で、一番下の男の子はまだ中学生という状況のはずです。日本にいれば、まだまだあと何年も子ども3人には手がかかります。住まいについては、社宅になっていた公団住宅に、勤めている間は住み続けるということも可能でした。でも、いつまでもそこにいることはできず、自分の家を持ちたいと言う欲求も当然ありました。
結局、タイに縁の深い子どもたち3人が日本にいて幸せな人生を送っていけるかどうかを最大のポイントとして考えました。日本でまともな教育を受けさせて、日本で仕事をし、結婚し、3人の子どもたちがまた新たな家庭を日本で築いていくというのも夢ではなかったでしょう。でも、とくに一番下の男の子のように、何をするにも楽しむことが好きな、いかにもタイ人気質の子どもは日本では苦労しそうに思えました。実際、小学校ではいつも冗談ばかり言って友達を楽しませるのですが、ちょっと限度を超えていたようで、先生からはよく注意されていました。性格が明るいのはいいのだけれど、もうちょっと真面目に勉強しろというわけです。
18歳の時から19年間も日本で暮らした妻は、タイよりも日本の方が好きだったようです。でも私には、子どもたちはタイで育てた方が幸せになるような気がしてなりませんでした。それに、多少の蓄えはあったので、タイなら60歳を過ぎれば年金収入だけで十分やっていけるというシミュレーションができていました。もちろん、それ以外にも複雑な要因がからんでいたのですが、とにかく満61歳になったらタイに移住することにしたのです。
話し向きがガラッと変わりますが、去年の今頃は、家財道具の処分でとても苦労しました。なにしろ妻と小学生の息子と3人一緒に暮らしていたときの比較的新しい家具や家電製品などがすべて公団住宅に残されていたからです。幸い、複数の知り合いが洗濯機や冷蔵庫、テレビなどの主だった家電製品を引き取ってくれたのですが、大きなベッドやソファーは最後まで引き取り手が見つからず、かろうじで市の粗大ごみ引取りサービスを申し込んで、ぎりぎりのところで片付けることができました。今思い出しても、去年の2月、3月は家財の処分をどうするかがかなり大きな悩みでした。
公私ともにすべての残務整理を終え、去年3月末にあった職場の送別会で、はじめて「なぜタイに移住するのか」その理由の一端を話したことを覚えています。1年というのは、あっという間ですね。
小学生の息子がブログランキングを気にするようになりました。つまらないと思われても、息子の顔を立ててクリックしていただけるとありがたいです。もし面白い、役に立ったと思われたら、もう一つか二つおまけにクリックよろしくお願いします。
どんな成功でも、全く後悔の無い成功というものは無いのでしょう。
うさぎさんがチェンマイに移られてからの一年、ブログからは「成功した決断だったこと」が感じ取れます。
これからも前を向いて、チェンマイへの移住がさらにすばらしい結果を生むよう、楽しみながら頑張って下さい(*^_^*)
※ところで、チェンマイではもうお仕事はされないのですか?
3人のうち娘2人は、法的に私の養子にすることはできると思います。でも私も本人も日本にいないので、ものすごく複雑そうです。それに、子どもたちがタイで生きていくなら、その必要性がないような気がしています。意外にタイは形式より実質を重んじるところです。
65歳からに加給年金に関しては、下の男の子がまだ12歳なので、3年後から3年間は対象になります。もちろん男の子だけが私の姓です。きょうだいで姓が違うと言うのは奇妙ですけど、タイでは誰も気にしません。
小学生ならいざ知らず、高校生くらいになると、いきなりタイ語の環境にはなじめないかもしれないですね。チェンマイにはインターナショナルスクールがいくつかあるのでよかったですね。タイ語の授業も一定時間あるはずですので娘さんもタイに徐々に馴染めますよ。
成功かどうかはこれからですが、割と周到に準備して「これしかない」という選択をしているつもりなので、結果に対して悔いがないことは確信できます。
自分というより、子どもたちがちゃんと巣立ってくれるのを見届けるのが生きがいですね。あとの楽しみは、「おまけ」です。