✳️【平田論文】
日本国内で地震兵器なるものが広く知られるようになったのは、オウム真理教がその機関紙『ヴァジラヤーナ・サッチャ』で「阪神淡路大震災は、当時、建設がおこなわれていた本四架橋に仕掛けられた地震兵器によって起こされたものだ」などという滅茶苦茶なことを言い出してからではないかと思う。
だがアイデアだけでよければ、メイド・イン・ジャパンの地震兵器というものは、かなり古くからあった。筆者が気がついた最古の例は、戦時中の1943年8月号の『科学朝日』に掲載された「地殻から紐育爆破 指向性弾性波の構想」という記事だ。筆者は、日本が誇る物理学者・寺田寅彦の高弟で、当時東大教授だった平田森三。(中略)
この科学朝日の記事では、目標とする地点で、まったく同じ位相となるように調整をしながら複数箇所で弾性波を起こすことによって、敵方に壊滅的な影響を与える人工地震を起こす、という地震兵器のアイデアが考察されている。
だが平田森三も、こんな兵器ができると本気で考えていたわけではなかった。記事中でも、弾性波が自分のほうに跳ね返ってこないようにする防御装置といったものが必要なのだが、「今それをゴタゴタと書いていたのでは夢らしい楽しみが薄らぐ」と断ってそこらの現実的な対応は棚上げしてしまい、あくまで空想上の楽しみとしての地震兵器の記事を書いている。
さらに平田は、こんな地震兵器が実現できるための前提として、地球の中の「あらゆる場所、あらゆる深所における弾性率、剛性率、比重など」が明確にわかっている必要がある、ということもきちん指摘している。そうでないと、発生した地震波が、どこに行ってしまうかわからずコントロールもできない、ということを平田はちゃんと自覚していたのだ。
そしてこの論文から70年以上経った今日でも、地球内部のあらゆる場所の弾性率や剛性率、比重といったものは、まだまったくわかってはいない。
「東日本大震災は、地震兵器で引き起こされた人工地震だ」などと単純に信じ込んでいる「妄想地震兵器派」の方々は、まずは半世紀以上前に書かれたこの平田論文からちゃんと勉強し直されてみてはいかがたろうか。(皆神龍太郎) 皆神龍太郎他〈あなたの知らない都市伝説の真実〉より
✔️【逆デバンキング〈地震兵器は現実に存在する〉】
なにかの冗談でしょうか?地震兵器は現実にちゃんと存在するものです。
《恐るべき環境・気象破壊兵器 米ソで研究着々》
──これは1975年6月20日の読売新聞朝刊7面の見出しです。
また、同年の6月18日の読売新聞には、ジュネーブ会議で米ソが互いに地震兵器で攻撃をしない協定を結んだことが報じられています。
【OSSの機密計画書】
もう1つ。1945年にCIAの前身OSSによって作成された機密計画書に〈日本本土への地震兵器による心理的軍事作戦〉というものがあり、2005年4月にアメリカで公開されています。
この計画書は1944年にカリフォルニア大学のバイアリー教授らが集められて作成され、「日本近海のどこの海底プレートに強力な爆弾を仕掛ければ、人工的に巨大な津波を起こせるかシミュレーションを繰り返した」と書かれています。
……というお話でございます。
【まとめ】
●地震兵器は理論上の、空想上の楽しみなどではなく、現実に存在する。
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