早稲田が慶應の91年ぶりの全勝優勝を阻止し、早慶戦は3回戦へ。
前日の早慶戦1回戦で勝利して優勝を決めた慶應は、91年ぶりの全勝10勝優勝を掛けて早稲田と対戦。だが、早稲田が慶應だけには負けられない意地を見せ、早慶戦は1勝1敗のタイへ持ち込まれた。
早稲田は初回から“意地”を発揮。先頭の田口(早稲田実・4)のライトへの二塁打で口火を切ると、中川卓(大阪桐蔭・1)もライトへの二塁打で続いてあっさり先制。続く福岡(川越東・4)がピッチャー強襲内野安打、加藤(早稲田実・4)のセンター前ヒットで無死満塁とすると、瀧澤(山梨学院・3)の犠飛で1点追加。さらに不振が続いていた檜村(木更津総合・4)が右中間へのタイムリーヒット。一塁走者の加藤は三塁でタッチアウトとなったものの、初回で慶應の先発・森田晃(慶應・2)から3点を奪う。
その後は早稲田は徳山(大阪桐蔭・2)、慶應は森田晃が得点を与えずに中盤へ。次にどちらが得点を挙げるかが展開のカギとなりそうな5回、早稲田は中川卓、加藤の四球などで一死2・3塁とすると代打の佐藤純(早稲田実・4)のゴロが慶應内野陣のエラーを呼び、2点を追加してリードが5点へ広がる。
徳山の前に反撃の糸口を掴めない慶應だったが、6回に下山(慶應・1)の二塁打、柳町(慶應・4)のファーストへの内野安打、郡司(仙台育英・4)の四球で一死満塁のチャンス。正木のショートゴロは併殺コースだったが、セカンドの金子(早稲田実・3)の悪送球で二者生還し、追撃を開始。
嫌な流れを断ち切りたい早稲田は8回、一死から金子が四球で出塁すると、代わった生井(慶應・1)から蛭間(浦和学院・1)がレフト線を破るタイムリー二塁打で1点追加。畳み掛けたい早稲田は、暴投や四球で一死1・3塁と得点機を迎えたが、中川卓のスクイズはファーストへのファールフライに、福岡も凡打に倒れ、慶應が何とか踏み止まる。
すると、その裏に慶應は今西(広陵・3)の3連続四球で無死満塁とすると、早稲田は今西に代えて西垣(報徳学園・2)をマウンドへ送るが、郡司が押し出しの四球を選んで1点。続く正木(慶應・2)の犠牲フライで1点と、この回2点を追加し、2点差に迫る。
ジワジワと詰め寄る慶應へ流れが行きかけた9回裏、先頭の橋本典(出雲・2)がセンター前ヒットで出塁と好機を作ったが、早稲田は西垣からスイッチした柴田(早大学院・4)が後続を抑えて試合終了。早稲田が慶應の全勝優勝を阻止し、早慶戦は第3戦へもつれ込むことになった。
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【東京六大学 秋季リーグ】
早稲田大 vs 慶應義塾 2回戦
2019年11月03日(日) 第1試合 13:02試合開始 16:44終了 試合時間3時間42分
明治神宮野球場 入場者数 25,000人
球審 上野 / 塁審 元雄、御手洗、青木 / 線審(左)浅田 (右)前田
早 300 020 010 6
慶 000 002 020 4
≪バッテリー≫
(早):徳山、今西、西垣、柴田ー岩本
(慶):森田(晃)、佐藤、増居、木澤、津留崎、生井、石井ー郡司
勝:(早)徳山
敗:(慶)森田(晃)
本塁打:
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《慶應義塾大》
1(右)中村健(中京大中京・4)
2(三)下 山(慶 應・1)
3(中)柳 町(慶 應・4)
4(捕)郡 司(仙台育英・4)
5(左)正 木(慶 應・2)
6(二)小 原(盛岡三・4)
7(一)福 井(大阪桐蔭・2)
打一 嶋 田(樹 徳・3)
8(遊)瀬戸西(慶 應・3)
打 橋本典(出 雲・2)
9(投)森田晃(慶 應・2)
打 田中凌(長崎東・4)
投 佐 藤(大館鳳鳴・3)
投 増 居(彦根東・1)
打 若 林(履正社・2)
投 木 澤(慶 應・3)
打 植田響(高松商・3)
投 津留﨑(慶 應・4)
投 生 井(慶 應・1)
投 石 井(慶應志木・4)
打 宮 尾(慶 應・1)
森田晃 3 /50/16/6/3/1/3/3
佐 藤 1 1/3/27/05/0/2/1/1/0
増 居 0 2/3/16/04/0/1/1/1/0
木 澤 2 /45/08/1/6/1/0/0
津留﨑 0 1/3/09/02/0/0/1/1/1
生 井 0 2/3/16/04/1/0/1/0/0
石 井 1 /11/04/1/2/0/0/0
※投球回数/投球数/打者/安打/三振/四死球/失点/自責点
《早稲田大》
1(左)田 口(早稲田実・4)
投 西 垣(報徳学園・2)
投 柴 田(早大学院・3)
2(一)中川卓(大阪桐蔭・1)
3(三)福 岡(川越東・4)
4(右)加 藤(早稲田実・4)
右 山 野(金光学院・4)
5(中)瀧 澤(山梨学院・3)
打 佐藤純(早稲田実・4)
走中 山 田(早稲田実・4)
投 今 西(広 陵・3)
左 田中雅(早大学院・4)
6(捕)岩 本(大阪桐蔭・2)
7(遊)檜 村(木更津総合・4)
8(二)金 子(早稲田実・3)
9(投)徳 山(大阪桐蔭・2)
中 蛭 間(浦和学院・1)
徳 山 6 /100/24/4/8/3/2/1
今 西 1 0/3/034/06/0/1/3/2/2
西 垣 1 0/3/020/05/1/1/1/0/0
柴 田 1 /021/03/0/2/0/0/0
※投球回数/投球数/打者/安打/三振/四死球/失点/自責点
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【追記】
第3戦にもつれ込んだ早慶戦は、慶應の全勝優勝を止めた早稲田がその勢いをもって慶應を破って勝ち点1を積み上げ、3位へ浮上した。
慶應は前日先発した森田晃(慶應・2)が再度先発。早稲田も前日3連続四球で不甲斐ない投球内容となった今西(広陵・3)をマウンドへ送る。ともにリヴェンジを掛けた登板となった。初回に慶應が郡司(仙台育英・4)のタイムリーで先制すると、早稲田はその裏に二死1・2塁から檜村(木更津総合・4)がダイレクトにフェンスへ当たるタイムリー二塁打で逆転。だが、慶應も2回表に早稲田の悪送球二つで再逆転と、両者の意地がぶつかった展開に。
矢継ぎ早に投手を送り込み、総力戦の様相を呈していた中盤6回、早稲田は岩本(大阪桐蔭・2)が高橋佑(川越東・4)から値千金の同点弾を放つと、9回裏に二死2・3塁から金子(早稲田実・3)がライトへのサヨナラタイムリーヒットで幕。慶應は今季リーグ9連勝で優勝を決めたものの、早稲田に全勝優勝はおろか完全優勝も阻まれる形となった。
慶 120 000 000 3
早 200 001 001X 4
(慶)森田晃、高橋佑、●津留﨑―郡司
(早)今西、森田、野口、○早川―岩本
本塁打:(早)岩本(6回ソロ)
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