*** june typhoon tokyo ***

JOHN LEGEND@BLUENOTE TOKYO

John_legend 視線独り占め。

 先週のインコグニートに引き続き、今週はジョン・レジェンドをブルーノートで観賞。ミュージック・フィーだけで、13650円ですよ。ブルーノートはいい。近くだし生バンドだし。いいんだけど、duo music exchange→東京国際フォーラムと来たんだから、次は日本武道館でいいだろうに、なんて思っていたんですが、昨年の来日公演でのレポで、願わくばブルーノートのようなところで、みたいなこと書いてたりしましたヨ。(´▽`*)アハハ それが現実になったというわけで。

 結果からいうと、ブルーノートは大正解。狭いステージの上に、11人のジョン・レジェンド・バンドのメンバーとジョンという総勢12人がひしめいていたので、楽器間の空間がなく、音の幅が窮屈に感じられた時もまったくなかった訳ではないけれど、それも気になるほどではなかったし、それ以上に、ちょうどジョンを真正面に見られる席で観られたし、滴る汗まではっきりくっきり見える距離で歌と生バンドを体感出来るのは至福。いやぁ、ジョン・レジェンド最高ですな。

 そうそう後方のBOXシートが開演直前まで誰もいなかったので、誰かVIPが来るんじゃないかなぁ(ジョン・レジェンドのライヴだったら、アーティストやら芸能人やらが来るだろう)と思っていたら、ハンサムな白人のボーイフレンドを連れて、叶姉妹がやってきましたよ! サングラスしてたけど、衣装やらバストでバレバレだって。(笑) でも、演奏中はサングラスとって笑顔で拍手してましたよ。いやぁ、それにしても、アシャンティ、マドンナ、ビヨンセ、そして今回のジョン・レジェンドと、オレはよく叶姉妹と遭遇するなぁ。(爆)

 自分は最初から最後までノリノリだった訳ですが(手を挙げっ放しだったから、腕が痛い…苦笑)、周りはジョンが歌っているとトローンした目をしてジョンを見つめてる女子比率がかなり高かった。もうね、あれはね、恋しちゃってる目でしたよ。(爆)
 あと、金額が高かったのとブルーノートが会場だということもあってか、duoや国際フォーラムで多く見られた若い男女の比率は今回はそれほど高くはなかった気がした。まぁ、普通の高校生あたりだと、13650円+ミュージックチャージはキツいよなぁ(自分だってキツいけど…苦笑)。そのためか、ノリはいいけどスタンディングする人はなかなかいなかったけど、終盤には多くがスタンディングして、熱狂に包まれて終わりました。
 金額的には高いけど、でも、それくらい出しても釣り合わない内容ではなかったから、全然もったいないとは思わないけどね。うん。

 次回は、コリーヌ・ベイリー・レイと一緒にデュエットとかしてるのが観たいなぁ。それか、アリシア・キーズと共演なんてもしするんだったら、卒倒しますな。高額もいといませんよ。(爆)

 後ほど、追記します。

◇◇◇

 セクシーとソウルとメッセージと。
 ジョンのライヴは、一言でいうとセクシー。特に凝った演出がある訳でもないのだが。
スモーキーな声質もあるだろうが、セクシャリティを感じるのはそれだけではない。ステージではことに女性にフォーカスして愛を歌うけれど、そこにはソウル・ミュージックへの愛もしっかりと込められている。

 ジョン・レジェンドのブルーノート東京公演初日の2ndは、待合ロビー、フロアと開演前から異様な空気で包まれていた。ジョンがステージに登場する前から、いまや遅しとその姿を待ち構えて熱い視線を送る女性陣たちのせいかもしれない。フロアに流れていたエリック・ベネイの曲が、その熱気をやんわりとほぐしてくれた気がする。

 ステージには左からオルガンのジョシュア・ヴァロー、その後ろにキーボードのユージン・ロバーツ(“Jo、Jo、John Legend!John Legend!”というサンプリングを放つのは彼)。その横にはコーラスで、女性(ダイナマイト・バディ)、男性(エリック・ロバーソン風のルックス)、女性(カーリーアフロヘアで髪をかきあげないと目が見えない)という構成。ブルーノートのホームページに載っているリスト(下記転載)にはジェシカ・ウィルソンとヴォーン・スティーヴンスの2名しかコーラスの名前がないのだが、実際は3人。特にダイナマイト・バディの女性のファットでタイトなヴォーカルと、カーリーアフロの女性の天を突き空を張り裂けんばかりのシャウトが印象的だった。男性は、マイクの音量がイマイチだったのかコーラス女性2人に比べると音量が小さかったが、いい声の持ち主だった。
 センターにはYAMAHAのグランドピアノがあり、そこでジョンが弾き語りやらスタンドマイクで歌ったりする。その背後には、サウスポーのドレッド・ヘアーのギタリスト、マシュー・ホブレイ、その右隣にホーン・セクション3人。トランペットのスティーブン・ティルパック、サックスのアレン・アーサー、トロンボーンのアーロン・グッドだ。その右にはドラムのスウィス・クリス、その前にベースのケネス・ライト(このベーシストの動きがまた面白い)といった布陣だ。
 昨年の東京国際フォーラム公演では、ケネス・ライト、スウィス・クリス、ジョシュア・ヴァロー、ジェシカ・ウィルソン、ユージン・ロバーツらがメンバーに連ねていたから、ほぼこのメンバーが固定のジョン・レジェンド・バンドといっていいだろう。その時には、タラ・ミッシェルというヴォーカルがいたので、今回のコーラスもその人なのかもしれない。また、シャリーフ・ホブレイはマシュー・ホブレイ、ヴォーン・アンソニーというのはヴォーン・スティーヴンスのことだと思われる。

 前半の構成は昨年とほぼ同じ。“ヘヴン・オンリー・ノウズ”で始まる「ヘヴン」からジョンのねちっこさがいっそう滲み出す「ステレオ」、あの叩くような鍵盤のイントロがやけに高揚感を煽る「レッツ・ゲット・リフテッド」といった展開が続く。オーディエンスが彼の虜になるには、そう時間はかからなかった。

 ジョンは、途中でスライの曲をコーラスに任せて、ステージ・アウト。だが、そのコーラス3人も素晴らしいかった。ジョンはスモーキーで通りにくい声質だと思うがパワフルで、そのようなことを微塵も感じさせないが、そのコーラスはジョンとは違ったヴォーカルで圧倒する。パンチが効いたというか、もろに漆黒なのだ。さらにグルーヴィな演奏が加わるのだから、ジョンが不在であっても充分ステージの体はなしていた。

 ジョンが再びステージ・インすると高く1本指を突き上げての「ナンバー・ワン」、イントロを聴いて一番黄色い歓声が沸いたのが「セイヴ・ルーム」。前回もそうだったが、続く「アイ・キャン・チェンジ」は、彼のメッセージ。“人は誰だって変われるんだ”という強い意志がズンズンと伝わる。そこからビートルズの「アイ・ウォント・ユー」へとなだれ込むが、あまりにもソウルなアレンジとヴォーカル・ワークだったので、ビートルズの曲だと判別するのにはかなり時間がかかった。そして、これも前回同様、お約束の客席の女性をステージに上げての“スロー・ダンス”。女性の目はジョンの視線でウルウル。彼女の右手はジョンがマイクを持つ左手を話さない。そんな2人のラヴリーな空間に、拍手するオーディエンスだった。

 アッパーな曲で最もヴォルテージがあがったといえば、やはり“ハァ~ラ~ァラ~ラァ~”のコーラスで始まる「ユースト・トゥ・ラヴ・ユー」だろう。ほとばしる汗とバウンシーなグルーヴに、会場は心地良い波動を生み出していた。
 そして、クライマックスともいえるのが、今回の公演でも白眉となった「オーディナリー・ピープル」だ。「ユースト・トゥ・ラヴ・ユー」が動ならこちらは静。ジョンが奏でる美しいピアノだけが響くと、キーンと張り詰めた空気と緊張感を瞬時に生み出す。しかしながら、その緊張感は、輝かしい宝石や人生においてかけがえのない瞬間にめぐり合わせた時の、言葉に出来ない、息を呑むような、厳かで襟を正して向かい合いたい、極上の一刻だ。ピアノの弾き語りのみのステージ。音数は圧倒的に少ない。だが、ジョンが鳴らす鍵盤と歌声には、大きなバンド音さえ黙らせる強烈なメッセージと凄みがあった。それは、ライヴが終わった後でも、心の中へと響いていくソウルフルなメッセージに他ならない。そう、「オーディナリー・ピープル」にある“Take it slow...”というリリックのように、ゆっくりゆっくりと心に宿っていくのだった。


◇◇◇

<SET LIST>

01 Intro / Maxine's Interlude
02 Do U Wanna Ride
03 Heaven
04 Stereo
05 Let's Get Lifted
06 Alright
07 She Don't Have To Know
08 ≪BAND INTERLUDE≫ Dance To The Music (Original by Sly & Family Stone)
09 Number One
10 Save Room
11 I Can Change~I Want You (She's So Heavy) (Oringal by The Beatles)
12 Slow Dance
13 P.D.A.(We Just Don't Care)~Feel Like Making Love~P.D.A.(We Just Don't Care)
14 Used To Love U
15 Ordinary People
16 So High
≪ENCORE≫
17 Stay With You


<MEMBER>
John Legend (vo,p)
Jessyca Wilson (vo)
Vaughn Stephens (vo)
Stephen Tirpak (tp)
Allen Arthur (sax)
Aaron Goode (tb)
Eugene Roberts (p,key)
Joshua Valleau (organ,key)
Kenneth Wright (b,key)
Matthew Hobley (g)
Chris Flueck(ds)

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「ライヴ」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事