Jリーグ開幕。
城福東京のスタート、FC東京×ヴィッセル神戸を味スタで観戦してきましたよ。
開幕&J参入10周年ということで、さまざまなイヴェントがありまして。J1、100試合出場ということで梶山に(Jリーグでと言う意味では、近藤もブルーノもそうなるけど)、J参入時から現在まで在籍している藤山と浅利に花束贈呈があったり、織田裕二のモノマネで知られるタレント、山本高広がスペシャルゲストに来たりしました。山本は、目薬差しての「織田裕二が味の素スタジアムに…キタ━(゜∀゜)━!!!!」とか、織田の「オール・マイ・トレジャー」が流れるなかゴール裏まで走ったり、「地球に生まれてよかったー!」、踊る大捜査線の青島刑事に扮して「室井さん…事件は会議室で起こってるんじゃない、味の素スタジアムで起こってるんだ!」などのギャグを連発。“12 YAMAMOTO”
のロゴが入った東京ユニを着て、試合前を笑いと微妙な空気(笑)を起こして盛り上げてくれました。
選手紹介では、サブの鈴木規郎がアナウンスされるとブーイングの嵐。(笑) 東京の選手紹介でのオーロラヴィジョンは、今年から正面に横顔が加わった表示が斬新(笑)でした。
◇◇◇
戦前の予想どおり、1トップには平山。センターバックには藤山が入る布陣。
前半開始からしばらくは膠着状態が続く。特に神戸の攻めがいいという訳でもないが、それ以上に東京の攻めがもどかしいというか、特長を活かせないまま時間が過ぎるというか。左サイドの長友、羽生、エメルソンなどはよくボールにタッチするのだが、極端に狭い地域で左サイドからの攻撃に偏っていたので2タッチくらいでボールを奪われる。エメルソン、羽生はよく動いていたが、サイドチェンジをほとんど行なわないので石川や徳永のオーバーラップがまったくといっていいほど見られない。特に石川はほとんどボールに触れず、神戸がやや押し気味で試合は進む。
何とか梶山や今野を起点に左右に散らして行きたいところだが、梶山などは狭いスペースで効果的なパス選択を出来る余裕もなく、味方にボールを何とかつなげるので精一杯の感じ。さらに、1トップであるはずの平山が形として1トップにならず、中盤に埋もれていて、エメルソンが1トップに張り出ている場面も結構見られた。指示だったとは思えないが、平山は中盤で足元で相手を抜こうとしたいのか足技を見せようとするが、結局相手に奪われてペースを混乱させる要因に。さらに、ハイボールに競っても完全に背の低い相手にさえ競り負けている始末。動き出しが遅いのもあるが、タイミングがつかめてない感じで、身体を入れてのキープやくさびの形などは期待出来るものではなかった。何度もカウンターをくらい、特にレアンドロの動きは危険だった。
前半終盤、その平山が相手陣ペナルティエリア右前で倒されてやっと1つ形をつくると、エメルソンがすばやく羽生へパスし、羽生がGKとDFラインへ的確なパスを送ったところに今野の右足で先制ゴール。重たい感じであった雰囲気を変えるゴールとなった。今野のこういう嗅覚は相変わらず素晴らしい。そのまま1-0で前半は終了。
後半も選手交替はなし。依然として平山はトップの位置ではなく、中盤あたりで埋没している。時折、切り返しなどの足技でのパス連係も見られるようになるも、ハイボールの競り合いは劣勢が続く。これがベンチの意図したものであるならば、ちょっと理解出来ない部分だ。足技でDFをかわしても決定的なパスまでには至らず、あと一歩というところでカットされ逆にカウンターからピンチを作る。結局、ハーフタイムでボッティと須藤を入れてきた神戸にリズムを崩され、右サイドからの栗原の同点弾を開始早々に決められてしまう。
そして、ジクジクとした流れがしばらく続くと、ゴール裏からも“カボレ”コールが起こる。
とうとうカボレ投入となるのだが、平山ではなくエメルソンとの交替。エメルソンは積極的に動いていたし悪いとは思えなかったが、平山をはじめ周囲の動きが遅くなりがちな分、かなり運動量を強いられた感もあり、スタミナを考慮しての交替だったのかもしれない。
さて、これで平山、カボレの2トップか、と思いきや、それほどそんな形にもならず。ただ、絶好調ではないものの、カボレが瞬時にその能力の片鱗を見せると、神戸DFが焦り始める。相手DF3人を引き連れての中央突破、そしてゴールライン際で相手DFをまとめてかわしてゴールへ突進するなど、期待というより衝撃を受けるに近いパフォーマンスを見せてくれた。
サイドチェンジもようやく出始め、石川や徳永にも効果的なボールがわたるようになっていたが、それほど続くこともなく、“ボールに触れない日”のようだった石川は、後半30分に大竹と交替。だが、この大竹が積極的なプレーを見せてくれた。物怖じすることなく両サイドから切り込み、CKも蹴りに行くなど、かなり期待が持てる選手なのではないかと思った。
終盤、相手シュートがゴールポストに当たってあわやゴールというシーンも。DFについては、長友は積極的なプレーで存在感を示したと思う。まだ不注意から相手にコーナーキックを与えてしまったりするプレーも見られたが、これから徳永との連係なども今以上に合ってくると思うし、期待を持てる。それに対して、茂庭はカヴァーリングが遅れる場面も見られ、完全回復までにはまだまだ時間が掛かると感じた。身体のキレもそうだが、まだ完全なる自信を取り戻せていないような気がした。闘志が感じられないということはないのだが、心と身体の連携というか、多少空回りをしているといった風だ。藤山はよくやってくれている、と思うが、それ以上でもそれ以下でもなかった。茂庭の調子も上がってくると藤山の負担も減り、より余裕が持てるプレーが出来ると思うが、現状ではそこまでのものは見出せなかった。そして、なんといっても高さに対しては不安が残るのは確か。その点では、ブルーノクアドロスを入れて対応したいところだ。
結局、1-1のドローで初戦を終えたが、不安な要素もありつつ、期待を持てるところも散見された。まだ“ムーヴィング・フットボール”やら“ラヴリー”やらを具現化したなどとは逆立ちしてもいえないレヴェルだが、カボレとエメルソンの連係はどうなんだろうとか、長友や大竹の勢いのあるアグレッシヴなプレー、くっきりと存在感を見せた羽生、しっかりと枠へシュートで終わった石川の成長などを考えると、まだまだ目標の具現化には多くの課題が残っていて、それをクリアしていかなければならないが、今後が楽しみには感じられる結果ではあった。ただ、それも得点があったからで、それがなければ…という落胆と紙一重であった試合だったということも、付け加えなければならないだろうが。
◇◇◇
FC東京 1(1-0、0-1)1 神戸
【得点】
(東)今野(前半39分)
(神)栗原(後半08分)
【入場者数】24,390
≪スターティングイレヴン≫
GK 01 塩田仁史
DF 25 徳永悠平
DF 02 茂庭照幸
DF 08 藤山竜仁
DF 05 長友佑都
MF 06 今野泰幸
MF 10 梶山陽平 (→後半38分、近藤)
MF 22 羽生直剛
MF 18 石川直宏 (→後半30分、大竹)
MF 15 エメルソン (→後半10分、カボレ)
FW 13 平山相太
≪サブ≫
GK 31 荻晃太
DF 04 ブルーノクアドロス
DF 17 金沢浄
MF 07 浅利悟
MF 30 大竹洋平
FW 32 近藤祐介
FW 09 カボレ
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