ですから、買いたいCDアルバムだって山ほどあるのに、こちらもCDショップやCDストアサイト等を訪れる度にグググッと歯を食いしばりながら、がまん(ポケモンの技ではありません)している訳です。次々と出てくる良質なCDリリースの“こうげき”に耐えて、うけた“ダメージ”を倍にしてかえすというポケモン風の技を覚えられたらいいのですが(そもそも、ポケモン知らないので悪しからず)、そんなことは無理、無理、ムリキなので、そのうち僅か少しでも楽しめたらなぁと最近聴いた&ゲットした音源のなかから一部をご紹介。
と言ってるラーメン? うどん? いや違った、そばから気になるリリース情報が舞い込んできて頭がパニクルーになりそうな今日この頃稲垣吾郎メンバーですが、そこは気にせずにいきたいと思いマスカット。
ということで、どんと見据えて!(Don' miss it!)
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Gordon Chambers/Surrender
Incognito/In Search Of Better Days
Jamie Woon/Making Time
Jeff Bernat/In The Meantime
Jesse Boykins III/Bartholomew(Download/Mixtape)
Kandace Springs/Soul Eyes
Maxwell/black SUMMER'S night
SouLutions/Destiny
Tristan/Lifestyle
Yuna/Chapters
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■Gordon Chambers/Surrender
ホイットニー・ヒューストンをはじめ、アッシャー、ブランディ、ビヨンセ、アンジー・ストーン、タミアなどR&Bシーンのトップランナーたちに良曲を提供し、近年はNao Yoshiokaへの楽曲提供でも知られてきたグラミー・ソングライター、ゴードン・チェンバースのソロ4作目。レイラ・ハサウェイ、エリック・ロバーソンが客演参加というだけでR&B~ネオソウル好きとしては食指が動くが、ブランディ―『ネヴァー・セイ・ネヴァー』収録の「ワン・ヴォイス」をアレンジを変えた新ヴァージョンもプラス。90年代ミディアムR&Bリスナーはじっくりと浸って聴きたい美メロ・アルバム。
Gordon Chambers - The Diamond Inside
■Incognito/In Search Of Better Days
親日家のモーリシャス出身仏系英国人、ジャン・ポール・“ブルーイ”・モーニック率いるUKアシッド・ジャズ・バンドの通算17作目のアルバム。一聴してそれと判る安定性に長けたサウンドは金太郎飴的とも捉えられそうだが、勧善懲悪モノにも似た痛快な爽快感は何にも代え難し。“ヴォイス・オブ・インコグニート”ことメイサをはじめ、最近オリジナル・アルバムをリリースしたトニー・モムレル、ヴァネッサ・ヘインズら来日公演でもお馴染みの面子がヴォーカルを彩る。さらにジャミロクワイの元ベーシストのステュアート・ゼンダーや布袋寅泰(!)ら辣腕ミュージシャンも参加。
INCOGNITO - 『In Search Of Better Days』
Incognito Feat. Vula Malinga – Better Days
■Jamie Woon/Making Time
スコットランドのシンガーのメイ・マッケンナを母に持つジェイミー・ウーンは英のシンガー・ソングライターで、ディスクロージャーやラナ・デル・レイ、バンクスへの作品参加で知られ、英新世代エレクトロニック・ソウルのパイオニアとも評される。2011年の『ミラー・ライティング』から約4年ぶりの2作目では、ダブステップ・シーンの代表格ブリアルことウィリアム・ビヴァンが制作参加。ディアンジェロなどからインスパイアされたらしく、打ち込みからバンド・サウンドへと重心を寄せている。スムースで洗練されたたおやかなソウル・グルーヴで包み込む。
Jamie Woon - Sharpness (Live from Konk Studios)
■Jeff Bernat/In The Meantime
1989年生まれ、米ネヴァダ州出身のフィリピン系アメリカ人、ジェフ・バーナット。スティーヴィ・ワンダー、ブライアン・マクナイト、ジョーなどをカヴァーした動画や無料配信EPで話題となったネット発のシンガー・ソングライターで、2012年に『ザ・ジェントルマン・アプローチ』でデビュー。テンダーな歌唱によるメロウな楽曲が特徴だが、3作目となる本作『イン・ザ・ミーンタイム』ではエレクトロニック・ソウル的なアプローチにもトライ。韓国では人気のようだが、日本での評価ももっと高くていい。
Jeff Bernat-What'cha Need
■Jesse Boykins III/Bartholomew
セオフィラス・ロンドンやフォンテ(ザ・フォーリン・エクスチェンジ)が参加した4作目となる傑作『ラヴ・アパラタス』に続くのは、この配信アルバム。ジャズ・エレクトロニック・ソウルのテイストは継承され、濃密なメロウネスで甘美なムードを構築していく。ビラル、ロバート・グラスパーとニューヨークのスクールで出会い、ネオソウル・シーンからデビューしたという経歴にピンとくるリスナーや、ジ・インターネット(実際にシドらが参加)、ミゲルあたりの音色が肌に合う人は必聴。
Jesse Boykins III - Earth Girls
■Kandace Springs/Soul Eyes
ビリー・ホリデイ、エラ・フィッツジェラルド、ニーナ・シモン、ロバータ・フラック、ノラ・ジョーンズなどに影響を受けた、米テネシー州ナッシュヴィル出身のシンガー・ソングライター/ピアニスト。早速ノラ・ジョーンズ直系やらのキャッチがつけられてブルーノートからのデビュー・アルバム。プリンスから“雪をも解かす(ほどの温かい)歌声”と称賛されたとの逸話も加わり、注目度は抜群。2014年のセルフ・タイトルEPでは多少“やらされた感”もあったが、本作では得意の弾き語りを軸とした落ち着いた作りに。とはいえ、ハートウォームというよりも生命力溢れるエネルギーを内包した感じか。
Kandace Springs - Thought It Would Be Easier
■Maxwell/black SUMMER'S night
前作『“ブラック”サマーズ・ナイト』から約7年の月日を経てリリースされた『ブラック・サマーズ・ナイト』三部作の第2弾。盟友ホッド・デヴィッドのほか、スチュアート・マシューマン(シャーデー)、ロバート・グラスパー、マーク・コレンバーグらの敏腕が参加し、漆黒のなかに跳ねるようなアクセントを埋め込んだセクシーなグルーヴを全編に漂わせている。マイケル・ジャクソン「レディ・イン・マイ・ライフ」を想起させる「1990x」など、麗しいメロディはもちろん健在。
Maxwell - 1990x
■SouLutions/Destiny
英北東部タイン・アンド・ウィア州ニューカッスル・アポン・タイン出身のソウル・バンド、ソウリューションズのデビュー作。キャンディ・ステイトン(共演あり)やグラディス・ナイトに影響を受けたルイーズ・メーハン、オージェイズやフィリー・ソウルを特に好むリーダーのスティーヴ・リーを中心に2014年に結成。UKらしいスタイリッシュなソウル・フィーリングはスウィング・アウト・シスターやシャーデーあたりも包含し、気品あるアシッド・ジャズ/ジャズ・ファンク~UKソウル・サウンドといった風。インスト「ペリドット」やタイトル曲「デスティニー」にはAOR的なアプローチも感じられ、避暑アイテムとしても有用なアーバン・ムード・ソウル集。個人的にはフィリー賛歌の「フィリー・ライン」が好み。
SouLutions - Listen (Drizabone Remix)
■Tristan/Lifestyle
インコグニートのブルーイが絶賛するオランダのソウル・ジャズ・フュージョン・バンド。オランダ版インコグニートと言ってしまえばそれまでだが、ハモンドオルガン、フェンダー・ローズを含む鍵盤陣と流麗なリズム隊によるモダンなファンキー・グルーヴを衒いなく奏でていく姿は清々しいほど。なめらかなイヴリン・カランシーを軸に、ソウルフルなカスパー、スウィートなヘストン、軽妙なフランシスコ・コットンと多彩なヴォーカルで上品でカラフルに彩っている。
Tristan - Admiration
■Yuna/Chapters
1986年生まれ、マレーシア・クアラルンプール出身の女性シンガー。2010年にマレーシア版グラミーと呼ばれる〈Anugerah Industri Muzik〉で最優秀新人賞や最優秀楽曲賞ほか4部門を受賞し、国内では知られた存在。動画投稿が注目され、2012年にファレル・プロデュースで全米デビュー。その海外デビュー作『ユナ』以来となる海外2作目『チャプターズ』では、「プレイシズ・トゥ・ゴー」にDJプレミア、「クラッシュ」にアッシャー、「ユースト・トゥ・ラヴ・ユー」にジェネイ・アイコをフィーチャーするなど、USコンテンポラリーR&Bを意識した作風にまとめている。
Yuna - Places To Go
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以上です、キャップ。