jump in the box

この小さな箱の中で飛んだり跳ねたりしてみます(笑)

高校サッカーと大学ラグビー

2006年01月09日 | スポーツ
まともに見たのは準決勝と決勝のみだったのだけれど
いやはや驚いた。

優勝した野洲高校!
すんげー楽しいサッカーをするのだ!

どうにもこうにも
高校野球や高校サッカーというのは
精神論だったり体育会系ノリガチガチで
教育のニオイプンプンのイメージがあって
もひとつ好きになれなかったんだけど
(あと、日テレ中継っていうのもね 笑)

「○○監督のためにチーム一丸となって
 国立ではチームの勝利のために戦います。」
およそ目立ちたがりの高校生とは思えない
言わされてるような言葉…。

野洲高校のサッカーは
とにかく個人技で相手を崩していくテクニック重視のサッカー
それまでの
個人技よりチームプレーという
個性を抑えて全員一丸サッカーとは一線を隔する。

何が楽しいって
どう考えてもフィジカルもスピードもあり
実力もおそらく上であろう鹿児島実業のサッカーを
華麗なターンと高速ドリブル
ゴール前の細かいパスワーク
ヒールパスなどトリッキーでクリエイティヴなプレーの連続で
ドカンドカンと向かってくる相手を
ヒラリヒラリと優雅に翻弄し
まるで歩くようにボールを前に運びチャンスを作る。

その一連の流れの面白いこと!

もちろん個人のボールを触る技術は非常に高いのだけれど
それだけじゃなくてきちんと味方の位置が見えているし
パスワークも正確で全員の意思統一ができている。

まるっきり攻めのチームかというと
守備になると全員が走って戻って粘り強く
とにかく足を出して相手の攻撃を寸断する。
非常に硬いディフェンス。

最終ラインからボールをまわしていくのだが
全く不安がない。
鹿実の前線からの素早いチェックも
ディフェンダーがテクニックでヒラリと交わすのだ!
なんてカッチョイイんだ!

もちろん
泥臭い伝統の高校サッカーを否定する気はサラサラないのだが
その伝統の呪縛に一矢報いるサッカー。
こういう個性的なチームがもっと出てくると
高校サッカーも非常に魅力的なものになると思うのだ。

その可能性を見せてくれた野洲高校は本当に素晴らしい。

延長後半9分の決勝ゴールなんて
ヨーロッパのトップリーグか
セレソンのゴールを見ているようだった。

美しくカッコよく勝つ。
これぞサッカーの醍醐味!

さて
先日の大学ラグビー決勝。
早稲田の強さは群を抜いているのだけれど
サッカーとは対照的に
徹底的に確実に基本に忠実で
チームがチームとして機能している。
決して華やかさや派手さは無いのだが
それこそが強さなのだ。

今年の大学選手権で思ったのだけれど
ラグビーってこんなにターンオーバーの多いゲームだったっけ?

早稲田を除くどの大学も
マイボールがキープできない。

もちろんディフェンス側が
ボールに働きかける技術を身につけているのはある。
それにしてもああも簡単にボールを奪われては
どんなに頑張ったって勝ち目はない。

サッカーとは対照的に
ラグビーはもっとストイックに
チームのために戦うべきだ。
誇り高く美しく勝つために。