描かれたチャイナドレス-藤島武二から梅原龍三郎まで
2014年4月26日~7月21日
ブリヂストン美術館
1910年代から40年代にかけて日本人洋画家が描いたチャイナドレスの女性像。
通常ならこのような作品を1・2点単独で見たとしてもスルーしているだろうが、チャイナドレス30点近くが並ぶと、急に興味がわいてくる。
印象に残った作品
藤島武二≪女の横顔≫
本店のメイン・ビジュアル。ピエロ・デル・ポッライウォーロ≪貴婦人の肖像≫を見てまだ間もないことから、興味深い。中国服を着せたのが秀逸。≪東洋振り≫もよい。
久米民十郎≪支那の踊り≫
1893年生。1914-18年にロンドン、1921-23年にNY・パリで過ごす。1923年、再渡欧を翌日に控え、関東大震災により横浜のオリエンタル・パレス・ホテルで非業の死を遂げる。残された作品が少ないとのこと。
正宗得三郎≪赤い支那服≫≪支那服≫
「その始まりは、パリから持ち帰りましたおみやげの中に美しい手芸品ときれ地があったのを利用して、私が手製の支那服を作り、モデルとなった時からです。」「サンプルのない支那服を、絵になるような美しい変わった形を考案して作るのに苦心しましたが、自分の作った支那服が絵になるので私も張合いがありました。」ほほえましい奥さんの回顧。
藤田嗣治≪力士と病児≫
西洋人のようなエキゾチックな眼差しで北京の風俗を描く。この作品なら、どんな場で会ってもスルーしない。今回のマイ・ベスト。
チャイナドレスはきれいだね、で終わるのも何なので、少しは背景を知ろうと、図録を購入する。
ただし、まだ読んでいない。