東京でカラヴァッジョ 日記

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出品作の所蔵先確認 - 【その6】カラヴァッジョ展(国立西洋美術館)

2016年03月14日 | カラヴァッジョ

カラヴァッジョ展
2016年3月1日~6月12日
国立西洋美術館


   出品作51点の所蔵先を確認する。
   ☆印はカラヴァッジョ作品数、★印はカラヴァッジェスキ作品数を示す。


【イタリア】

ローマ

☆★★★★★★★バルベリーニ宮国立古典美術館
☆★★コルシーニ宮国立古典美術館
☆カピトリーノ絵画館
☆ボルゲーゼ美術館
★★★★★★ランプロンティ画廊
★サン・ルカ国立アカデミー


フィレンツェ

☆★★★ウフィツィ美術館
☆ロベルト・ロンギ美術史財団
★★ピッティ宮パラティーナ美術館
★ガレリア・コルシーニ


ミラノ

☆★ブレラ絵画館
★ケーリッカー・コレクション
★フランチェスコ・ミケーリ・コレクション


ジェノヴァ
☆★ストラーダ・ヌオーヴァ美術館ビアンコ宮


ヴァリア(トスカーナ州フィレンツェ県)
★デ・ヴィート財団


ペルージャ
★ウンブリア国立美術館


ペーザロ
★ペーザロ市立美術館


ファーノ(マルケ州ペーザロ・エ・ウルビーノ県)
★ファーノ貯蓄銀行財団サン・ドメニコ絵画館


ナポリ
★ポルチーニ画廊


コゼンツァ(カラブリア州)
★コゼンツァ国立美術館


【イタリア以外】

マドリード
★王立サン・フェルナンド美術アカデミー美術館
★コロメール・コレクション


東京
★★★国立西洋美術館
★東京富士美術館


【個人蔵】

☆☆☆★★個人蔵

 

   イタリアは、10都市20所蔵先から40点。ありがとうございます。
   バルベリーニ宮国立古典美術館が8点とトップ。
   ウフィツィ美術館4点、コルシーニ宮国立古典美術館が3点。
   個人蔵5点についても、一部を除き、おそらくイタリアからだろう。 

   気になるのが、ランプロンティ画廊(Lampronti Gallery)。
   ローマとロンドンにある17-18世紀イタリア美術を専門とする画廊であるようだ。本展の出品作も商品なのか?
http://www.cesarelampronti.com/
(←出品作の画像もあり)

   しかし何故に6点も? 多くの出品作のレベルが他の出品作と違う感があり、数合わせに全面協力、のように見える。カラヴァッジョ展出品で作品に箔がついたりするのだろうか?

 

   日本が4点。
   国立西洋美術館から、マンフレーディ、グエルチーノおよびラ・ツゥール。カラヴァッジョ展出品で箔をつけた?

 

   意外にもスペイン・マドリードから2点。

   1点は、オラツィオ・ボルジャンニ《ダヴィデとゴリアテ》。残忍性全開!の同時代の例をどうしても示したかったに違いない。

   もう1点は、カラヴァッジョの商売敵で、カラヴァッジョを裁判で訴え、著書『美術家列伝』で「カラヴァッジョに関する記述については時に故意に歪曲された表現」を用いた、因縁の画家ジョヴァンニ・バリオーネの《自画像》。
   カラヴァッジョとバリオーネの肖像をどうしても並べたかったに違いない。

   ちなみに、カラヴァッジョがローマに来てすぐ頃にその工房に通い、デル・モンテ枢機卿やジュスティニアーニ侯爵など有力なパトロンを共有するなど、密接な関係にあったアンティヴェドゥート・グラマティカの自画像(ウフィツィ美術館蔵)も並ぶ。

 

   参考まで、2001年のカラヴァッジョ展の出品作39点の所蔵先は、次のとおり。全てイタリアから。

ローマ

☆☆★★★★ボルゲーゼ美術館
☆☆★★★★★★★★★★バルベリーニ宮国立古典美術館
★★スパーダ美術館
★ジェズ聖堂
★サンタ・マリア・イン・ヴァリチェッラ聖堂
★マリーニ・コレクション
★ラヴォーロ銀行
☆☆★個人蔵


ミラノ
☆ブレラ美術館


クレモナ
☆市立アラ・ポンツォーネ美術館


マントヴァ
★個人蔵


リエーティ(ラツィオ州)
★サン・ルーフォ聖堂


コッレディメッツォ(アブルッツォ州キエーティ県)
★サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教区聖堂


ファーラ・サン・マルティーノ(アブルッツォ州キエーティ県)
★サン・レミージオ教区聖堂


パレルモ
★★シチリア州立美術館


メッシーナ
★★メッシーナ州立美術館


ミラッツオ(メッシーナ県)
★★バローネ・ジュゼッペ・ルチーフェロ・ディ・サン・ニコロ財団



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