
PARALLEL MODE:オディロン・ルドン
光の夢、影の輝き
2024年9月27日〜12月8日
岐阜県美術館
「空前絶後、夢のダブル回顧展」
岐阜県美術館では、山本芳翠の回顧展とルドンの回顧展が同時開催中。
山本芳翠展のあと、ルドン展を見る(共通券を購入)。
ルドンのコレクションで知られる岐阜県美術館が、所蔵する256点すべてを一挙公開! 新収蔵の1点の初公開も含まれる。
国内所蔵作品、一部パリからの来日作品とあわせ、約300点!が展示されるという大規模な回顧展。
【本展の構成】
プロローグ:日本とルドン
第1章 画家の誕生と形成(1840-1884)
第2章 忍び寄る世紀末:発表の場の広がり、別れと出会い(1885-1895)
第3章 Modernist/contemporarian・ルドン 新時代の幕開け
最初に展示される作品は、1867年の画家27歳の《自画像》。オルセー美術館から来日。
続くプロローグ。
日本人画家たちが手元に置いていたというルドン作品が並ぶ。
「色彩の時代」の作品が中心である。
児島虎次郎が大原孫三郎のために購入(現、大原美術館蔵)
土田麦僊旧蔵(現、京都国立近代美術館蔵)
竹内栖鳳旧蔵(現、岐阜県美術館蔵)
須田国太郎旧蔵(現、岐阜県美術館蔵)
伊藤清永旧蔵(現、豊岡市立美術館蔵)
岡鹿之助旧蔵(現、神奈川県立近代美術館蔵)✳︎版画
伊藤旧蔵は国内での購入だが、他は画家の渡仏時に購入したようだ。
そして、第1章から、油彩、パステル、水彩、スケッチ、版画と、怒どうのルドン。
第1章・第2章は、画業の前半「黒(ノワール)の時代」を取り扱う。
存在感を示すのは石版画集。各版画集とも、前後期で半分ずつ公開ではなく、全点一挙公開で、たいへんなボリューム。
第3章は、画業の後半「色彩の時代」を取り扱う。
岐阜県美術館所蔵作品に加え、国内美術館等から集められた作品が並ぶ。
群馬県立近代美術館、日動美術財団、アーティゾン美術館、ポーラ美術館、山梨県立美術館、上原美術館、浜松市美術館、三重県立美術館、高島屋史料館、アサヒグループ大山崎山荘美術館、姫路市立美術館、ひろしま美術館、愛媛県美術館、その他法人・個人等。
3章以外に置かれた作品でも、横浜美術館、京都国立近代美術館、豊岡市立美術館、大原美術館、鹿児島市立美術館。
国内のルドン・コレクションの厚さを体感できる。
といいつつ、山本芳翠展の鑑賞により、既に余力が少なくなっていた私は、本展のプロローグを見たところでゼロに。第1章以降は形だけ見るような感じとなった。
本展は、規模は縮小されるであろうが、ひろしま美術館とパナソニック汐留美術館への巡回が予定されている。汐留での再戦を期す。


館の「多目的ホール」(休憩コーナーとして使われている)には、ミケランジェロの模刻が3点。
「ピエタ」

「モーゼ」

「ロレンツォと夕と曙」
