東芝の2015年4―6月期の連結当期純損益が122億円の赤字となったという記事。
「4―6月期売上高は前年比4.5%減の1兆3498億円、営業損益は109億円の赤字(同476億円の黒字)。営業赤字も3年ぶりだった。
赤字のテレビ・パソコン・白物家電で構成する「ライフスタイル事業」の営業損失は207億円(前年同期の損失は51億円)だった。さらに、原発事業は前年同期に海外の大型案件があった反動で悪化し、火力・水力発電や鉄道システムも減益になったことで「電力・社会インフラ事業」が107億円の赤字(同100億円の黒字)を計上した。」
発表資料などから推測すると、不正発覚前に、東芝は、累積していた粉飾会計を毎期の利益を使って何年かかけてこっそり解消しようとしていたようです。しかし、今回公表された実績が会社の実力だとすれば、粉飾解消どころか、さらに粉飾金額が積みあがり、制御不能な状況にまで進んでいたかもしれません。その意味では、不正発覚のきっかけとなった内部通報者に東芝は感謝しなければいけません。
「2016年3月期の業績予想は今回も見送ったが「中間決算で公表できる状況にしたい」と述べた。」
業績予想数値がプレッシャーとなって不正に結びつくこともあるので、東芝の場合、しばらく予想数値の発表はやめるべきでしょう。
東芝赤字転落:リストラ不可避 主力事業軒並み悪化(毎日)
「電力・社会インフラ部門も4〜6月期は107億円の営業赤字に陥った。東日本大震災後の火力・水力発電の需要が一巡したほか、原子力事業も「前年の(収益を一時的に押し上げた)海外保守・点検がなくなった」(財務担当役員)ため減益だったのが響いた。」
2015年度 第1四半期決算(連結)(東芝)
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