当社グループにおける雇用調整助成金の受給に関する調査について(続報)(PDFファイル)
エイチ・アイ・エス(東証プライム)のプレスリリース(2024年12月13日)。
ナンバーワントラベル渋谷という連結子会社で発覚した雇用調整助成金不正受給の疑いについて、11月25日に開示していますが(→当サイトの関連記事)、法律事務所による調査分析の結果、ほかにも不適切受給の疑いが出てきたそうです。
「2024 年 11 月 25 日に適時開示しました、当社連結子会社である株式会社ナンバーワントラベル渋谷(所在地:東京都大田区 代表取締役社長:RANJAN KUMAR DASDEB)における雇用調整助成金の不正受給の疑義については、現在も東京労働局による調査が継続しております。
当社は既に、当社を含む HIS グループ全体における雇用調整助成金の受給に関する問題の有無を確認するため、外部専門家であるアンダーソン・毛利・友常 法律事務所 外国法共同事業に調査および分析を依頼しております。同事務所からは、現状、当社が受給していた雇用調整助成金について、不正受給をうかがわせる事実は発見されていないものの、その一部に不適正な受給が含まれている可能性があるとの報告を受けております。同事務所からの報告を踏まえ、当社においても、引き続き、東京労働局からの指導を仰ぎつつ、適切に対応してまいります。
なお、当社および連結子会社が、2020 年4月~2023 年3月の対象期間に受給していた雇用調整助成金の受給額は、当社が約 240 億円、連結子会社(24 社/2024 年 10 月期末時点)が約 44 億円であり、総受給額は約 284 億円です。」
この280億円を労働局が納得するまで調べるとなると、たいへんそうです。問題の子会社の雇用調整助成金の受給総額は約 1 億円でした。
こうした状況に鑑み、特別調査委員会を組成して、調べてもらうそうです。
「当社は、上記の状況に鑑み、2024 年 12 月 13 日付で、専門性・客観性を確保した外部専門家等により構成される特別調査委員会を組成し、調査を進めるとともに、同問題の背景に HIS グループ全体におけるガバナンス上の問題点がないかの検証等も含めた原因分析および再発防止策の提言を求めることといたしました。」
委員には、会計士が2名(独立社外取締役とKPMGの人)入っています。
延期している2024 年 10 月期の決算発表の時期については、現時点では未定だそうです。
エイチ・アイ・エスは、「Go Toトラベル」給付金不正受給でも問題になっていました。
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新型コロナの影響をもろに受けた業種ですから、気の毒ではあるのですが...