経営危機の引き金となったアメリカでの失敗
曙ブレーキ工業の再建計画で、金融機関が債権放棄による支援に難色を示しているという記事。
「2019年6月末の有利子負債1132億円の5割カットに相当する曙の要請に対し、「現預金の水準に対して債権放棄額が大きすぎる」「同意できる内容ではない」と厳しい声が飛んだ。
8月2日にも債権者会議が開かれ、計画案には再建の実効性がある、とする第三者機関(事業再生実務家協会)の調査結果を報告したが、金融機関の姿勢に大きな変化は見られない。事業再生ADRによる私的整理の成立には、30以上の金融機関すべてから承諾を得る必要があるが、その見通しはまだ立っていない。」
経営危機の原因は米国での工場買収にあるそうです。
「2009年に曙はドイツ・ボッシュがアメリカで運営していた2工場を約10億円で買収し、デトロイト3(GM、フォード、クライスラー)との約580億円の取引を手中に収めた。リーマンショック後にアメリカ市場が回復する過程で受注は急増。工場買収は成功したかに思われた。
しかし、ボッシュの古い工場を曙はマネージできず、生産現場は深刻な混乱に陥った。曙は外部からアメリカ人の経営者をヘッドハントして立て直しを図ったものの、新製品の立ち上げ失敗が続いた。顧客の信頼を裏切ったことで、主要顧客であるGM向けの部品を失注。足元ではアメリカ工場の稼働は低迷したままだ。」
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