会計監査へのAIの導入について取り上げた記事。連載の1回目のようです。
「監査の現場では企業の不正リスクを瞬時にあぶり出す人工知能(AI)監査も使われ始めた。資本市場のインフラである会計の未来を探る。」
当サイトでも宣伝動画のことを取り上げたKPMGのクララというシステムにふれています。
「「クララ」は企業の基幹業務システムと常時接続し、日次の売上高や経費、利益のほか、契約書やメール内容、社員のオフィス入退出など幅広いデータを独自に分析。24時間リアルタイムで会計不正がないかどうかチェックするとともに、業務報告書にまとめて企業経営者に提供する。
既に試行版をドイツで約200社に導入。日本でも約20社に導入している。あずさ監査法人の丸田健太郎パートナーは「技術面では確立しており、23年にはこうした監査が広い範囲で可能になる」と話す。決算期を迎えた企業が財務諸表をつくって監査法人が事後的にチェックするのでなく、企業と監査法人がシームレスにつながり点検を繰り返す。」
新日本のシステムも取り上げています。
「EY新日本監査法人が活用するのは、独自に開発した不正検知システムだ。企業が持つ数億件もの仕訳データなどを使って、売上高や在庫の増減などに不自然な動きがないかどうかを見つけ出す。18年度決算の会計監査では約100社で利用した。
今回は数社に1社の割合で売り上げ計上のタイミングや頻度などで異常値を検出。会計士が担当者への聞き取りや資料の精査につなげた。異常値が直ちに不正とはならないものの、会計士はリスクに気づきやすくなる。市原直通パートナーは「AIにより、不正発見の効率性と確実性が格段に上がった」と強調する。」
背景として、業界の人手不足と会計士に対する社会的要請を挙げています。
そのほか、武田薬品工業の内部監査での活用例にもふれています。
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