まず、大手監査法人からの交代4件。
1.東亜道路工業(東証1部)
公認会計士等の異動に関するお知らせ
新日本→仰星監査法人、の交代です。
監査継続期間を理由としています。
「当社の会計監査人である EY 新日本有限責任監査法人は、2020 年6月26 日開催予定の第114 回定時株主総会終結の時をもって任期満了となります。 当該会計監査人については会計監査が適切かつ妥当に行われることを確保する体制を十分に備えているものの、監査継続期間が長期にわたるため、監査役会は会計監査人を見直す時期にあると判断いたしました。」
2.中央可鍛工業(名証2部)
会計監査人の異動に関するお知らせ(PDFファイル)
トーマツ→仰星監査法人、の交代です。
監査継続年数や監査費用などが交代理由です。
「現在の会計監査人については、会計監査が適切かつ妥当に行われることを確保する体制を十分にそなえているものの、当社との監査継続年数が長期にわたり、また、当社の事業規模に適した監査対応と監査費用の相当性について、他の監査法人と比較検討いたしました結果、新たに仰星監査法人を会計監査人として選任するものであります。」
3.SEMITEC
公認会計士等の異動に関するお知らせ(PDFファイル)
トーマツ→太陽有限責任監査法人、の交代です。
監査報酬増額の申し入れがきっかけのようです。
「同監査法人の監査継続年数が長年に渡るなかで、同監査法人から、監査に要する工数等の増加を背景とする監査報酬の増額について申入れがあったことを契機として、新たな視点での監査が必要な時期と考え、それに適した監査体制と監査報酬の相当性を検討してまいりました結果、上記3.の理由により、新たに会計監査人として太陽有限責任監査法人を選任する議案の内容を決定したものであります。」
4.ニッピ(ジャスダック)
会計監査人の異動に関するお知らせ(PDFファイル)
トーマツ→アーク有限責任監査法人、の交代です。
これも、監査報酬改定の要請がきっかけです。
「当社は、同監査法人より、多様な環境の変化に伴い、来期以降の監査工数の増大による監査報酬の改定を要請されたことなどから、当社の事業規模に適した監査対応と監査費用の相当性を考慮し、複数の監査法人を対象に比較検討を実施してまいりました。」
伝えられているように、トーマツは比較的小さめの会社の契約をどんどん切っているのでしょうか。
大手以外からの交代。
5.センコーグループホールディングス(東証1部)
公認会計士等の異動に関するお知らせ(PDFファイル)
大手前監査法人→太陽有限責任監査法人、の交代です。
決算業務の執行場所の変更などを理由に挙げています。
「現在の会計監査人については会計監査が適切かつ妥当に行われることを確保する体制を十分に備えているものの、監査継続期間が長期にわたること、また、当社は決算業務の執行場所を大阪市から東京都江東区に移す予定としており、これらに伴い、当社は会計監査人を見直すことといたしました。」
6.シンニッタン(東証1部)
会計監査人の異動に関するお知らせ
監査法人大手門会計事務所→新創監査法人、の交代です。
監査継続年数と公認会計士・監査審査会の勧告を理由に挙げています。
「当社は 36 年以上継続的に監査法人大手門会計事務所を会計監査人として選任してまいりましたが、同監査法人による監査継続年数が長期にわたること、および 2019 年 12 月 6 日に公認会計士・監査審査会より金融庁長官に対し同監査法人についての勧告があったこと等に鑑み、監査等委員会は、上記3.に記載の理由により、新たに新創監査法人を会計監査人として選任することとしたものであります。 」
7.片倉コープアグリ(東証1部)
会計監査人の異動に関するお知らせ(PDFファイル)
監査法人大手門会計事務所→海南監査法人、の交代です。
これも、公認会計士・監査審査会の勧告を理由に挙げています。
「40 年を超えた長期に亘る監査業務を委嘱して参りましたが、2019 年 12 月6日に公認会計士・監査審査会から金融庁長官に対し、同監査法人についての勧告があったことから、他の監査法人への委嘱検討を行ってまいりました。」
大手門会計事務所は監査クライアントの離脱が続いているようです。
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