アラメダ、FTX前CEOらに5740億円融資-幹部や関連会社にも資金
暗号資産(仮想通貨)交換業者FTXの破綻関連の続報。FTXのグループ会社が、前CEOらに巨額融資を行っていたそうです。
「経営破綻した暗号資産(仮想通貨)交換業者FTXの共同創業者、サム・バンクマンフリード前最高経営責任者(CEO)と他の2人の経営幹部、FTXのグループ企業の1社が、グループ内のトレーディング会社アラメダ・リサーチから多額の融資を受けていたことが、米破産裁判所に提出された資料で17日分かった。
米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用申請後、FTXのCEOに就任したジョン・J・レイ氏が裁判所に提出した文書の脚注によれば、アラメダの関連当事者へのローン債権は合計41億ドル(現在の為替レートで約5740億円)に上る。
債権の内訳は、バンクマンフリード氏向けが10億ドル、同氏が過半を所有するペーパー・バードが23億ドル、FTXのエンジニアリング責任者ニシャド・シン氏向けが5億4300万ドル、 FTXデジタル・マーケッツの責任者ライアン・サラーメ氏向けが5500万ドルとなっている。」
たいへんな額の関連当事者取引残高です。ソフトバンクグループの孫社長に対する未決済残高(6800億円)は、これより大きな金額ですが、そちらは担保を取っているので、貸倒にはおそらくならないでしょう。こちらはどうなのでしょうか。
FTX株主、カネ余りで投資優先か 取締役派遣せず(日経)(記事冒頭のみ)
「暗号資産(仮想通貨)交換業大手のFTXトレーディングが経営破綻した問題で、ずさんな企業統治(ガバナンス)を見抜けなかった投資家の姿勢が問われている。ベンチャーキャピタル(VC)など主な株主はFTXに取締役を派遣しておらず統治不全を招いたとの見方がある。」
「QUICK・ファクトセットによると、米サードポイントやソフトバンクグループ、有力VCなど約40社のうち、取締役を送り込んだ投資家は1社もなかった。」