決算書、円表記やめます 拠点も資金も日本に戻らず(記事冒頭のみ)
円安が進んでも、海外進出した日本企業は、日本に帰ってこないという趣旨の記事ですが、冒頭で、ドルベースで決算を組んでいる会社のことを取り上げていました。
「2023年12月期の連結決算は売上収益が35億ドル、税引き前利益が2億ドル――。洋上石油・ガスプラントの製造・リースなどを手がける三井海洋開発は、21年12月期から決算で使う通貨を円からドルに切り替えた。ドル円相場が動いても業績への影響を受けず、企業にとって究極の為替対策といえる。」
同社は、売上高のほぼ100%が海外で、仕入れ先・取引先も海外企業が大半なのだそうです。
旧ツイッターなどですでに答えが流れていますが、これは、IFRSの機能通貨の問題です。
三井海洋開発の2023年12月期有報を見ると、連結財務諸表注記として以下の記載があります。
なお、単体決算の方は、日本基準であり、円表示の財務諸表です。円表記やめていません。
【#円の警告 国富を考える】
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) June 5, 2024
売上高35億ドル、利益2億ドル──。ある日本企業の決算書から「円」が消えました。https://t.co/ok22Df4Rdv
為替変動リスクを嫌う企業は海外での稼ぎを円に戻しません。
円安でも、もう拠点も資金も日本に戻ってきません。
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