米国の監査事務所の監督機関であるPCAOBが2つの小規模監査事務所の登録を取り消したという記事。
いずれの事務所(ひとつは親子でやっている事務所、もうひとつは個人事務所)もSEC登録会社の監査を行っていますが、SEC登録会社といっても未上場のピンクシート銘柄の会社です。監査がずさんだということで処分されています。プレスリリースをみるとたしかに、連結グループ内の未実現利益を消去していない(これにより売上総利益を600%水増し)、何十年分の売上に相当する在庫を計上しているのに評価減していない、貸付金の金額の80%に相当する手数料を貸付先から受け取り貸し付け時に一挙に利益計上しているなど、とんでもない会計処理を監査で見逃しています。
また、ひとつの事務所はPCAOBの検査で指摘された具体的な事項を翌期の監査でも修正しておらず、検査の指摘をまったく無視したかたちになっていました。
米国の会計士業界も、最底辺のレベルは相当低いのでしょう(下を見て安心すべきではないのかもしれませんが)。
PCAOBのプレスリリース 1 2(PDFファイル)
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