会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

「全ての権利は太陽系全域において、事務所に独占的に帰属する」だって!?...ジャニーズ事務所の「専属契約書」の中身が予想の遥か上だった(現代ビジネスより)

「全ての権利は太陽系全域において、事務所に独占的に帰属する」だって!?...ジャニーズ事務所の「専属契約書」の中身が予想の遥か上だった

「売上の75%が事務所の取り分、残り25%をメンバー人数で配分する」「契約破棄もできない⁉」...性加害問題に続くジャニーズ事務所の「専属契約書」問題

ジャニーズ事務所とタレントの契約内容を紹介した記事。

なかなかすごい契約のようです。

その一例。

「今回本誌が入手したのは、同事務所と所属タレントが結ぶ「専属契約書」である。この契約書から垣間見えるのは、性加害とは異なる、ジャニーズの別の暗部だ。

「専属契約書」からまずうかがえるのは、ジャニー氏が芸能界で、タレントと共に見ていた壮大なビジョンである。

第2条にはこう記されている。

〈乙(タレント)は甲(ジャニーズ事務所)に対し、日本を含む全世界を包含する太陽系全域における芸能創作活動のために第三者と交渉・協議する権限を与え〉(丸括弧内は引用者、以下同)

ジャニーズタレントの活動の舞台は、120億kmの広がりを有する太陽系全域を想定しているらしく、事務所側もそうした視点で仕事を獲得するというのである。

さらに、所属タレントによる歌やパフォーマンスが生みだす著作権に関しても、その権限は「太陽系」に及ぶとされる。

〈乙の芸能創作活動に関連して生ずる著作権法の全ての権利は、日本を含む全世界を包含する太陽系全域において(中略)甲に独占的に帰属し、甲は自由に利用及び処分できる〉(同第6条)」

弁護士がコメントしていますが、ジャニーズの契約書には、契約期間の定めが見当たらない、契約の解除事由についての規定もない、辞める際の法的な根拠となる条文も設けられていないとのことです。それにより、タレント側から、辞めることが難しくなっているようです。また「(タレント側が)芸能創作活動に関して第三者といかなる契約をも締結したり、締結のための交渉をしてはならない」という規定があり、自由な移籍を妨げる可能性があるとのことです(移籍交渉すらできない)。

タレントへの報酬の支払いに関する規定も、きびしいものだそうです。

しかも、「少なくとも'90年代前半までは、こうした契約書すら存在していなかった」ということで、事務所側のやりたい放題だったようです。

創業者によるもののような悪質・大規模な性加害行為は、今はないのかもしれませんが、それとは別に、人権侵害的な契約がタレントとの間で結ばれていないかどうかも、チェックの対象にすべきでしょう。

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