ソフトバンクグループは、物言う株主の要求にもかかわらず、傘下のビジョン・ファンドに対する取締役会の監視を強める考えがないという記事。
「ソフトバンクGはここ数カ月で2兆5000億円規模の自社株買いを打ち出し、社外取締役を増やすなど、エリオットによる要求をビジョン・ファンド以外で満たしてきた。
ビジョン・ファンドは米シェアオフィス大手のウィー・ワークなどの新興企業への投資で運用成績が悪化。この結果、ソフトバンクは2020年3月期に過去最大の赤字に陥った。しかし、同ファンドの経営陣の構造はほとんど変わっていない。
関係筋がこれまで明らかにしたところによると、エリオットはソフトバンクGに対し、取締役会の中に委員会を設け、ビジョン・ファンドの投資プロセスを監視し、支えるよう求めていた。
事情に詳しい関係者の1人によると、ソフトバンク側は委員会の設置を拒否。幹部らは 投資案件は既に経営首脳が吟味しており、30億─50億ドルの案件は大口出資者のリミテッド・パートナー(LP)の精査を受けていると主張しているという。」
ビジョンファンドはブラックボックスのままだということなのでしょう。監査人はきちんと中身を見れているのでしょうか。
「ビジョン・ファンドの運営責任者はラジーブ・ミスラ氏で、同氏の昨年の報酬は2倍に増えた。ソフトバンクGの孫正義会長兼社長も同ファンドの経営陣に名を連ねている。
関係筋の1人によると、インド出身のミスラ氏は同ファンドの「顔」となっており、成績不振にもかかわらず、運営責任者としての地位は盤石だという。」
ミスラ氏は、高額役員報酬者として開示されているそうです。
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当サイトの関連記事(上場会社の高額役員報酬の状況(2020年3月期)について)
ミスラ氏の報酬は16億600万円だそうです(いまのところランキング4位)。
SoftBank Shuns Call for Board Oversight of Vision Fund(CFO)
The $100 billion Vision Fund is in the crosshairs of Elliot Management, which wants the Japanese group to create a subcommittee at the board level to supervise the fund’s investment process, according to Reuter’s sources.
SoftBank is resisting Elliot Management’s demands, arguing that the fund’s investments have already been cleared by top executives, and $3-5 billion deals have been given the go-ahead by large limited partners.
The Vision Fund’s losses, spanning investments such as WeWork and Uber Technologies, amounted to $16.5 billion in the financial year ended March 2020.
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