2002年まで中堅ゼネコン新井組の連結子会社だった日新開発という会社が14日に特別清算手続き開始の決定を受けていたという記事。負債総額は約471億円です。記事では関連会社として設立されたとありますが、2001年12月期の有報では連結子会社となっています。
また、2002年9月まで新井組の非連結子会社だった越水商事という会社も特別清算手続き開始の決定を受けています(負債総額約64億円)。越水商事は2002年末に日新開発の株式を取得しています。
有報をみると、新井組は2002年12月期に約600億円の特別損失を計上するとともに、三井住友銀行などから650億円の債務免除を受けています。この年度に日新開発と越水商事はグループ外に譲渡し、日新開発は連結範囲から外れた(越水商事は重要性がないとしてもともと非連結)とされています。
この2002年に日新開発や越水商事が債務をきちんと整理し、きれいな状態で再出発していたとすれば(そうでなければグループ外の誰かが買うはずもない)、4年後に再度破綻するというのは考えにくい話です。実際にはどういうスキームで整理が行われたのでしょうか。
ライブドア事件で連結の支配力基準がいろいろと問題になっていますが、この日新開発や越水商事を2002年以降誰が支配していたのか、最終的に損失を誰が負担したのか、そしてその損失を負担した会社はいつ損失を認識したのかなど、非常に興味深いところです。
不動産業 日新開発株式会社など2社 特別清算開始決定受ける
負債535億円
最近の「企業会計」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事