明治安田に立ち入り検査へ 金融庁、営業の不祥事受け 節税保険の販売も
金融庁が明治安田生命保険に立ち入り検査する方針だという記事。
職員による不祥事の他、節税保険もターゲットにしているそうです。
「同社は営業職員による着服などの不祥事を昨年公表しており、こうした職員への管理体制を中心に調べる。節税対策などに使われる中小企業の経営者向け保険の販売についても問題がないかどうか確認する。」
「明治安田生命では昨年6月、70代の営業職員の女性が平成16年以降、複数回にわたり保険料を着服するなど計約2000万円を不正に取得したと発表していた。」
金融庁、明治安田生命に立ち入り検査へ 営業職員問題で(日経)(記事冒頭のみ)
「金融庁が明治安田生命保険に立ち入り検査する方針を固めたことが20日分かった。同社は2022年に営業職員による着服などの不祥事を公表した。営業職員を適切に管理できる体制が整っていたか調べる。行き過ぎた節税が問題となっていた「節税保険」の募集状況などもあわせて確認する考えだ。」
この不祥事に関する詳しい記事。
明治安田生命、「金銭詐取1億円超」で広がる波紋(2022年6月)(東洋経済)
被害額は、2000万円どころではなかったそうです。
「さらに、公表した文書の内容にも疑問の声が上がっている。明治安田生命は元営業職員による金銭詐取の被害額について、文書では総額約2000万円と記している。
ただし、この総額には架空契約などにより金銭詐取したもの、その後和解に至った案件は含まれていない。明治安田生命の複数の幹部社員によると、実際に元営業職員が詐取した金銭(後に返還したものを含む)は総額で1億円を超えるという。」
金融庁のスタンスは...
「金融庁はこれまで、業界の意向を一部くみ取って、管理体制の実態を把握するアンケート調査に対応をとどめて、「後は業界の自浄作用で改善が進むことを期待していた」(金融庁幹部)。
ただその期待もむなしく、第一生命の巨額詐取事件以降も、ジブラルタ生命保険やソニー生命保険、そして明治安田生命と不祥事が相次ぐ。
別の金融庁幹部は、「各社の自浄作用、自助努力に任せて、不祥事が起きるたびに“モグラたたき”を繰り返すのはもはや現実的ではない。管理体制の高度化に向けて、とにかく実効性のある成果物を業界には出してもらう」と怒気を含んだ声で話す。」