サッカーJリーグのJ2愛媛が2012年度、13年度に粉飾決算をしていた問題で、クラブにけん責と制裁金300万円の処分が科されたという記事。
「村井満チェアマンは「クラブの組織的な関与はなく、元経理担当者の横領、着服などもなかったが、監督責任は重大で、クラブライセンス制度の信頼性を著しく損ねた」などと制裁理由を説明した。」
ライセンスの取り消しには至らなかったようです。
村井チェアマンの会見の模様。不正の手口や会計監査についてもふれています。
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村井チェアマン「再発防止案を共有する」
愛媛FCの不適切な会計処理に制裁(スポーツナビ)
「4点目として、元経理担当者による横領・着服の事実は認められませんでした。また5番目として元経理担当者の動機や虚偽記載の方法に関しても、過度の悪質性は見受けられなかった。この内容について補足させていただきますと、非常に周到な準備に基づく、伝票を日々、長期にわたって改ざんし続けるというものではなく、自分自身で最後に決算をするところを口頭による報告で行い、エスカレーションしていった。それに帳尻を合わせるために、一部改ざんを行ってきていました。その意味では、ちゃんと調べれば、一発で分かるものでした。たとえば債権の追加確認、Jリーグからの未入金があるとなっていれば、それはJリーグに電話一本をかければ分かること。そうした具体的な調査がなかったこと自体は問題なんですけれど、犯行に及んだ動機も手法も非常に単純で、すぐ分かるようなことをやっていたという内容です。」
「・・・これは本人(元会計担当者)も会社側についてもそうなんですが、公認会計士が適正意見を出しているんです。通常、経営者であれば、外部の監査法人・会計士から適正意見が出れば、OKと思うものであろうかと思います。経営者であれば、預金の月末残高とPL(損益計算書)を直接比較しながら実査をしなければいけないんです。公認会計士も当然実査をするものですし、通常であれば債権の確認、照会もするものなんです。もしJリーグに未入金があるのであれば、監査サイド、公認会計士が直接確認するということがあります。この辺りも一部情状酌量するところがあるだろう。」
この記者会見の内容からすると、「ちゃんと調べれば、一発で分かる」不正だったのに会計士の監査が不十分だった、経営者の責任はそれだけ軽くなるといいたいようです。
J2愛媛、社長が引責辞任 12・13年度に粉飾決算(朝日)
Jリーグによる制裁の決定について(愛媛FC)
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