会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

一流ビジネスマンが企業不正に「墜ちる」理由(東洋経済)

一流ビジネスマンが企業不正に「墜ちる」理由
東芝の不正会計事件を他山の石とせよ


日本公認不正検査士協会の濱田眞樹人理事長へのインタビュー記事。東芝粉飾事件などについて聞いています。

社外取締役が不正を見抜けなかったことについて。

「よほどつじつまの合わないおかしな数字でも上程されない限り、社外取締役が各事業での会計不正を見抜くなんてできっこない。企業不正は実行者によって隠蔽されるからだ。本質的な問題は、部下に無理な数字を強いたり、実質的に利益操作を指示したりするような人物が、東芝のトップに就いていたという事実です。

ガバナンスがきちんと機能していたら、そんな人物が社長に選ばれ続けることはなかったはず。・・・」

日本の会社組織の特徴。

「日本のサラリーマン、ビジネスマンの倫理性は非常に高い。それは東芝の社員も同じだったはず。一流の大学を出て、一流の企業に入った人間が、不正をやろうなんて普通は思わない。

じゃあ、なぜ、東芝でこんな組織的な不正会計が続いたのか。私は日本の会社組織の特徴が悪い方向に働いてしまったのだと思います。上司が何を考えているか、それを忖度(そんたく)して行動する習慣が日本のビジネスマンには染みついている。だから、経営者の倫理観が崩れていれば、その組織が不正に走る可能性が非常に高くなる。しかも、日本の会社組織には多様性があまりないから、「こんな会計処理をやったらまずいだろう」と感じてはいても、異議を唱える人間がなかなか出てこない。」

内部監査について。

「日本の内部監査部はたいがいトップやCFO(最高財務責任者)にぶら下がる形になっており、内部通報もトップが関与する不正は握りつぶされる。監査委員会にすべての情報が上がってくる仕組みにしない限り、トップが主導する不正は発見できない。」

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