【破綻の構図】大学受験のニチガク 、受験直前の教室閉鎖と不適切会計
「ニチガク」という予備校を運営していた(株)日本学力振興会の倒産に関する記事の続報。
「不適切会計」があったとされていましたが、その中身が少し説明されています。
「申立書には破産までの過程が記載されている。
創業者(A氏)が、ニチガクの生徒獲得の営業活動を担っていた東京学力会およびアシストの間で、売上を循環させる等の不適切な会計処理を行っていたため、経営はますます混乱を極めた。
どのような手法で循環取引を行っていたかの記載はないが、関連会社との間で不適切な会計処理に手を染めていたことがわかる。
申立書の貸付金目録には、ニチガクはA氏が代表を務める東京学力会に対する貸付金として1億42万円が記載されている。だが、回収見込額の欄は「不明」となっている。
さらに、申請代理人の報告書には、「売掛金等の内容については、A氏から説明を受けることができておらず、また各会社を通じて帳簿上の帳尻合わせで行っていた可能性が高いことから、実際に上記売掛金及び貸付金の回収は困難であると思料する」と、記載されている。
2023年11月期の貸借対照表をみると、流動資産1億2,690万円のうち、現預金はわずか25万円で、短期貸付金は9,846万円が計上されている。同期末の総資産は1億6,256万円、純資産は1億1,144万円の債務超過だ。
短期貸付金が回収の見込みが立たず、無価値なら少なくとも同期末で破たんしてもおかしくはない。だが、金融機関からの借入がなく、自力で乗り切る意向だったという。
なお、2024年11月期決算は経理スタッフの退職で決算は行われていない旨が申立書に記載されている。」
手近に自由にできる別会社があると、いろいろと操作したくなるものなのでしょうか。