専門商社のKISCO(株)という会社が、循環取引疑惑で有報提出を延期したという記事。
非上場のようですが、金商法による開示を行っています。昨年12月提出の半期報告書の中間財務諸表ではトーマツが監査報告書をつけています。
「KISCOのリリースによると、「当社が行う海外取引の一部に関する、特定の相手方からの本年6月22日付の連絡等を踏まえて(中略)、当該取引の対象物品の実在性等の確認」の必要が生じたという。KISCOの担当者は東京商工リサーチ(TSR)の取材に、「海外取引の一部で循環取引の被害の可能性が認識された」と話す。」
循環取引の首謀者が取引先に書面で自白したのだそうです。幸か不幸か有報提出直前だったようです。
「TSRでは、「特定の相手方」が代理店宛に通知したという書面を独自に入手した。「特定の相手方」は、A社。文書は6月22日付でA社の社長名で出された。文書には、「全てご懸念されておりました通り循環取引です。私一人の指示で循環取引であることを社内外に悟られぬよう実行してきました」と記載されていた。」
「KISCOの担当者は、「まさかうちが循環取引の片棒を担でいたとは…」と驚きを隠さない。「循環取引による被害額は70億円にのぼる可能性がある。(被害の)損失処理は大きいが、取引銀行も協力的で、内部留保と資産の含み益があり財務面は問題ない。6月27日に設置した特別調査委員会で実態を明らかにしたい」とコメントしている。 」
会社のプレスリリース。
平成29 年3 月期有価証券報告書の提出期限延長に係る承認申請書提出に関するお知らせ(PDFファイル)
「当該取引に係る未回収の売掛金債権現在残高は約70 億円であり、これが回収できないリスクがあります。」
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